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二百四十話 五年前6

結局、タチアナの兄ちゃんが

何を発見したのかを

聞くことができず、

俺は船内の会議室へと走った。




「心配をかけたの......少し眠り

過ぎたようじゃ。」



「いいえ。寧ろ我々の予想より

早かったです。」



会議室に到着した頃には

ほとんどの職業者達が集まっており、

ちょうど目覚めたばかりの長老が

タチアナに介護されながら

席に座ろうとしていた。



「無事に目覚めてくれて

よかったのだよ。」



俺と共に会議室に駆けつけた

タチアナの兄ちゃんは



「隼人。すまないがこの話しは

また後で。」



「はい、わかりました。」



と俺に一言言って、

指定された自分の席へと向かった。




「長老、体調の方は?」



「大丈夫じゃよ、タチアナちゃん。」



「そうですか、よかった。

そこであの......目覚めたばかりなのに

言いにくいのですが......」



「うむ。サッちゃんとルドルフ君の

居場所じゃろ?」



流石長老。次に何をすべきか

言われなくてもわかっているようだ。



「そうです。ですが、あまり

無理をなさらないように......」



「心配はいらん。それに

ここは無理をしてでも仲間を

救出しなければならんよ。」



そう言って長老は机の前に

肌に離さず持っているのであろう

水晶石を置く。

そして、しばらくしてからようやく

目を瞑っていた長老は、かっと目を

開き水晶石に出た赤点を指差した。



「ここじゃな......」



占いの結果を見て険しい顔をする

長老の、水晶石をタチアナは除き込み



「!?」



と驚いた表情をした。



「どうしたのだよ。」



「......皆、落ち着いて聞いてほしい。」



タチアナは取り乱してしまった

自分を深呼吸をして落ち着かせ、

その場所を言った。



「ルドルフ達が連れていかれた

のは、上の大陸。恐らく魔王城だ。」



その発言にここにいる誰もが

驚倒した。














【魔王城 魔王室】



「タブン、ラーバモヤラレタヨ。

マオウサマ。」



自分の体があらゆる生物で

構成されたキメラが、凹凸の

無い言葉でそう言った。



「......そうか。アグリーにも

ずば抜けた力を持つ人間が

いると忠告しておいてたが、

近頃は奴からも何も通達が

ない。アグリーも消されたと

考えた方がよかろう。」



「テコトハ、モウコチラガワノ

カンブヨニンヤラレタコトニナルネ。」



「残る我が配下も貴様とパサロ。

あとは吹雪姫か......」



「フブキ、オラッチキライ。

アレハナニカンガエテンノカ

ワカンナイ。」



「あれでも我のいい駒となろう。

そうだ。パサロをこの魔王城に

招集させよ。」



「ナンデ。」



「この調子では奴も人間に殺られる。

そうなる前にこの城に勢力を集中

させた方が賢明であろう。」



「イイケドパサロ、シンユウノ

アグリートレンラクガトレナクテ

ココサイキンハイライラシテルヨ。」



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