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第一話

 寒い。本当に寒くなった。十一月なのにこんなに寒いなんて……。

 僕は手を息で温めながらすっかり葉が散ってしまった木を視界に入れつつ、学校までの平坦な土地を歩いていた。

「おはようございます、山根先輩」

 後ろから、セミロングの髪の少女が声をかけてきた。背は若干小さめだ。

「おはよう。春香さん」

 僕は一つ下の後輩、梅山春香に挨拶をする。

 僕の名前は山根雅也。中学二年生だ。そして、先程の春香さんと同じ手芸部に所属している。

「ふぁ~っ」

 僕は大きなあくびをする。隣を歩いていた春香さんがおかしな様子で僕を見る。

「どうしたんですか? 寝不足ですか?」

「うん……。昨日ちょっと……」

「勉強……ではなさそうですね」

「うっ……そうだけど……。あんまりそういうことは口に出さないほうが……」

「す、すいません」

 この後輩はどっか天然なところがある。そこがちょっと可愛らしい。

「それで、どうしたんですか?」

「いやー、昨日さ、プラネタリウム見つけちゃって……。それを見てたんだけど」

「プラネタリウム……!? 本当ですか?! いいなぁ~」

 なんだかすごいうらやましい顔をしている。そんなに見たいものなのだろうか。

「興味あるんだ?」

「はい! 星とか大好きです。とってもきれいで……」

 僕は天文学はちんぷんかんぷんだった。昨日も一つも正座を見つけられなかった。

「星とか、見てるの?」

「先輩、ここ都会なんで街の灯りでよく見えません」

「そ、そうだったね」

 あまり星を見ないせいかそんなことも忘れていた。

「……先輩。あの……」

 そう春香さんが言いかけたとたん

「よぉ! 山根!」

「お、和久!」

 僕らの後ろから、同級生の梅山和久かずひさがやってきた。こいつは苗字で分かる通り、春香さんの兄貴だ。性格は正反対と言ってもいいほどで、やかましいやつだ。

 ただ、根はいい奴だ。

「なぁなぁ! 聞いてくれよ。今度発売される『愛と占拠とホワイトチョコレート』。それがさーすごくってよー」

 変な趣味を持っている奴でもある。アニメやゲームに熱中してのめりこんでいる。俗に言うオタクだ。

「お兄ちゃん、少しは自重しろ!」

「あっはははは! いいじゃないか!」

 大きい声で奴は笑う。周りを歩いていた生徒が冷たい視線を送ってくる。嫌だなぁ。

「先輩、先に行きましょう。ろくなことがありませんよ」

「あ、あぁ」

 そういえば、さっき言いかけていたのはなんだったんだろうか。……まぁ、部活のときに聞くとするか。

「お、おい! 待てよ! 山根ぇええ!」

「キモオタは独り言をつぶやいてろ」

「ひっでえなあ!」

 僕は梅山を置いて春香さんと少し走った。

 前を行く彼女の髪は、綺麗になびいていた。


こんにちは。まなつかです。

今回は秋と星空を題材にした純愛物語です。

……山根が羨ましいです。


さて!( ー`дー´)キリッ ←開き直った

今回は自分も実際にプラネタリウムを自室にやって書いています!

なんだか静かで、綺麗でいいですよ!

ただし、値段は高めです。3万円。

父が、昔買って一回だけ見た覚えがありますが、それっきり押入れに入っていました。

おいおいおい。


さて、それでは第二話で会いましょう!

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