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9/9

フィクションとリアル

メタ回笑

ミオ

「ねえナオ、最近さ、『なれるかな』に投稿してる小説の感想で“リアリティがない”って言われたの」


ナオ

「ジャンルは?」


ミオ

「会話劇もの。ていうか、私たちの会話ログ」


ナオ

「なんてもの出してるのよ!」


ミオ

「大丈夫。名前は変えてある」


ナオ

「そういう問題じゃない! ……ったく。でも、バカなの?」


ミオ

「えっ」


ナオ

「フィクションをフィクションとして楽しめないのはバカなの? って話。

例えば転生ものとか、転生してる時点でリアリティは一回死んでるのよ!

よくある“主人公にベタ惚れする元奴隷の美少女”とか、現実にはまずいないから!

そこを分かった上で楽しむのがファンタジーなのよ!

だからリアルが欲しいなら現実だけ見てろって話なの!」


ミオ

「でもさ、読者さんが“女子高生はこんな喋り方しない”って」


ナオ

「出たよ……」


ミオ

「おばけ?」


ナオ

「違うわよ!

物語は物語として楽しめ。キャラクターに実在を投影するな!!」


ミオ

「おおっ、言った!」


ナオ

「だってさ、私たちって“現実の女子高生”じゃなくて、“物語の中で作者が作ったキャラクター”なのよ?」


ミオ

「メタいね」


ナオ

「なのに読者が勝手に“現実のJK像”を当てはめて、そこからズレたら“リアルじゃない”って言い出すの!」


ミオ

「それは……勝手だね」


ナオ

「そう!

リアル求めたら、ずっとスマホか前髪いじってるだけになるわよ。

キャラは現実のコピーじゃなくて、“作品世界の住人”なの!」


ミオ

「じゃあ私はミオとして喋っていい?」


ナオ

「むしろ喋れ!

あなたはあなたのままでいいの!」


ミオ

「じゃあ言うね」


ナオ

「どうぞ」


ミオ

「キャラクターに実在を投影するな!!」


ナオ

「二回言った!!

でも大事だからもっと言っていい!!」


ミオ

「だってさ、私たちが“リアルJK”だったら、アンパンマンの顔のちぎれ方とか語らないよ?」


ナオ

「語らない!!

語ったら学校呼び出される!!」


ミオ

「でも私は語る」


ナオ

「それがミオだから!!

それが作品だから!!」


ミオ

「つまり、キャラに実在を投影するな」


ナオ

「三回目!!

でも正論!!」


ミオ

「じゃあ次の作品の冒頭に書こうかな」


ナオ

「やめろ!!

それはそれで読者がビビる!!」


ミオ

「第一文から」


ナオ

「第一文から!?」


ミオ

「この物語に登場する女子高生は、現実の女子高生とは関係ありません」


ナオ

「注意書きが生々しい!!」


ミオ

「なお、アンパンマンの顔の損傷率について語ります」


ナオ

「それが一番いらない注意書き!!」


ミオ

「でも、リアルじゃないって言われたら困るし」


ナオ

「困らなくていいの!

リアルじゃないんじゃなくて、作品としてのリアリティがあるの!」


ミオ

「作品としてのリアリティ」


ナオ

「そう。

現実にいるかどうかじゃなくて、その作品の中で“この子ならこう言う”って思えるかどうか!」


ミオ

「じゃあ私は?」


ナオ

「アンパンマンの顔の断面について語っても、まあミオなら言いそうって思われる」


ミオ

「やった」


ナオ

「喜ぶところじゃない!!」


ミオ

「つまり、私はリアルJKではないけど、ミオとしてはリアル」


ナオ

「そういうこと!」


ミオ

「ナオ、いいこと言うね」


ナオ

「でしょ?」


ミオ

「じゃあ最後にもう一回」


ナオ

「言うの?」


ミオ

「キャラクターに実在を投影するな!!」


ナオ

「四回目!!

でも今日の結論だから許す!!」


最近、創作をしていると「現実ならこうはならない」「現実の女子高生はこんな喋り方をしない」「リアリティがない」といった感想をいただくことがあります。


もちろん、現実の感覚を大事にすることは必要です。

ただ、フィクションにはフィクションのリアリティがあります。


大事なのは、現実に存在するかどうかではなく、

その作品世界の中で、そのキャラクターがそのキャラクターとして成立しているかどうか、

だと思っています。


ミオとナオは、現実の女子高生のコピーではありません。

ミオはミオで、ナオはナオです。


だからこそ、アンパンマンの顔のちぎれ方について真剣に語るし、変な方向へ話が転がるし、読者さんに「いや、なんでそうなる」と突っ込まれるところまで含めて、彼女たちの会話劇なのだと思います。


フィクションは、現実そのものではありません。

現実ではありえないものを、物語の中で「ありえる」と思わせるための遊びです。


その遊びの部分を、今後も楽しんでもらえたら嬉しいです。


ちなみに、アンパンマンの顔について語る回は、当時リアル女子高生だった従姉妹との会話をほぼそのまま持ってきたものだったりします。


……現実の方が、意外とフィクションより変だったりするんですよね笑

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