なろうに投稿してみようと思うの3 『家の中では最強』
ナオ
「あれ、ミオ? 今度は何を書いてるの?」
ミオ
「追放もの」
ナオ
「あー、使えない奴だって言われてパーティーを追い出されるやつ?」
ミオ
「うん」
ナオ
「でも実は最強でした、みたいな?」
ミオ
「そう。家の中では」
ナオ
「家の中では!?」
ミオ
「タイトルは、『使えない奴だと言われパーティーを追い出された俺、実は最強でした。家の中では』」
ナオ
「最後の一文で急に弱くなった!」
ミオ
「主人公は、外では本当に使えない」
ナオ
「追放した側、正しかった!」
ミオ
「剣も振れない」
ナオ
「冒険者向いてない!」
ミオ
「魔法も使えない」
ナオ
「向いてない!」
ミオ
「荷物も持てない」
ナオ
「何しにパーティー入ったの!?」
ミオ
「でも家の中では最強」
ナオ
「限定条件が狭すぎる!」
ミオ
「リビングでは物理攻撃無効」
ナオ
「部屋ごとに能力あるの!?」
ミオ
「キッチンでは炎属性最強」
ナオ
「まあ、火は使うけど!」
ミオ
「廊下では素早さ最強」
ナオ
「廊下は走るなって言われるのに!」
ミオ
「お風呂では水属性最強」
ナオ
「そこは分かる!」
ミオ
「寝室では自動回復」
ナオ
「急に便利!」
ミオ
「ただし、こたつに入ると動けなくなる」
ナオ
「日本家屋のデバフ!」
ミオ
「だから追放された主人公は、魔王を家に招待する」
ナオ
「冒険に出ろよ!」
ミオ
「出たら弱いから」
ナオ
「致命的!」
ミオ
「魔王に招待状を書くの。『拝啓、寒さ厳しき折、いかがお過ごしでしょうか。よろしければ一度、我が家へお越しください』」
ナオ
「最終決戦の始まりが丁寧!」
ミオ
「追放した元仲間たちも謝罪に来る」
ナオ
「あー、ざまぁ展開ね」
ミオ
「でも玄関先で謝る」
ナオ
「うん」
ミオ
「主人公はまだ弱い」
ナオ
「家の中判定じゃないんだ!」
ミオ
「だから主人公は言うの。『一歩、中へ入れ』」
ナオ
「怖い!」
ミオ
「仲間たちが靴を脱ぐ」
ナオ
「ちゃんと礼儀正しい!」
ミオ
「その瞬間、主人公の戦闘力が跳ね上がる」
ナオ
「靴脱ぎバフ!」
ミオ
「主人公は静かに言う。『ここから先は、俺の間取りだ』」
ナオ
「間取りで威圧するな!」
ミオ
「元仲間たちは思い知るの。自分たちが追放した男の本当の力を」
ナオ
「家の中限定だけどね」
ミオ
「リビングで剣士を倒す」
ナオ
「物理攻撃無効だから」
ミオ
「キッチンで魔法使いを倒す」
ナオ
「炎属性最強だから」
ミオ
「お風呂で僧侶を倒す」
ナオ
「なんでお風呂まで行ったの!?」
ミオ
「導線」
ナオ
「家の導線でバトルするな!」
ミオ
「最後に元リーダーが叫ぶの。『なぜお前は、外ではあんなに弱かったんだ!』」
ナオ
「そこは気になる」
ミオ
「主人公は答える。『外には、俺の居場所がなかったからだ』」
ナオ
「急にちょっと良いこと言った!」
ミオ
「つまりこれは、現実で輝けなかった人の願望を、かなり狭い範囲で具現化した作品」
ナオ
「急に読者の心を刺すな!」
ミオ
「外では評価されない。でも、自分の居場所では本当はすごい」
ナオ
「分析が重い!」
ミオ
「自室なら無敵」
ナオ
「やめろ!」
ミオ
「六畳なら英雄」
ナオ
「やめて!」
ミオ
「自己肯定感の間取り」
ナオ
「嫌な言葉作るな!!」
ミオ
「だから主人公は、家を広げることにする」
ナオ
「え?」
ミオ
「村をリビングにする」
ナオ
「村を!?」
ミオ
「王都を客間にする」
ナオ
「スケールがおかしい!」
ミオ
「魔王城は離れ」
ナオ
「敵の本拠地を別荘扱いするな!」
ミオ
「そして最終的に世界を自宅として登記する」
ナオ
「できるか!!」
ミオ
「つまり、世界中が俺の家」
ナオ
「発想が侵略者!」
ミオ
「主人公は言うの。『もう俺を追い出せる場所はない』」
ナオ
「急にテーマ性出た!」
ミオ
「でも、固定資産税がすごい」
ナオ
「最後に現実へ戻すな!!」




