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イヤイヤからノリノリでダンジョン攻略  作者: くろのわーる
ダンジョン編

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36話︰目覚め



 東雲は自身の失態に気付くなり、御堂を仰向けにして傷口の確認を行う。


「(寸前で止めたから即死にはならなかったが位置が悪い、クソッ!)」


 現役のブレイバーとして、咄嗟の判断で急所を狙ってしまう対応力が裏目に出たのであった。


「く、久遠くん、いやあぁー!?」


 保奈美の悲鳴で事態の深刻さに気付き、野々村先生が御堂に駆け寄る。


「なっ!?東雲先生!なんてことを!」

「・・・すみません」

「とりあえず、今は傷の確認が先です。御堂君の上着を脱がしてください」


 野々村先生の指示に従い、上着を脱がすと寸分の狂いもなく鳩尾から出血していた。

 幸いだったのは突きを途中で止めたことと探索者学校指定のジャージのおかげで刺し傷自体は浅かったこと。

 野々村先生もそれを確認すると心を落ち着かせて、次の対応に入る。


「回復魔法で応急処置をします。東雲先生、御堂君を運ぶ担架を持ってきて、近藤さん!命に別状はないわ。安心して」


 野々村先生の言葉で東雲は担架を取りに走り、保奈美は気が抜けたのかその場で崩れ落ちた。



〜〜〜



 俺は夢を見ていた。それは東雲先生との最後の一戦。

 先に動き出したのは俺、だが圧倒的な地力の違いで俺の攻撃は防がれると思った。

 その時、東雲先生の攻撃が何故かえた。


 直感ではなく、視えたのだ。何をしようとしているのか何を狙っているのか・・・その寸分先の動きが視えた。


 あれは何だったのか。夢の中で繰り返し再生していると右手に温もりを感じる。

 意識がゆっくりと浮上し、少し重いまぶたを開けば真っ白な天井。

 静かに啜り泣く声に惹かれて、首を僅かに動かすと保奈美が俺の手を握り俯いていた。


「心配させてごめん」


 俺の声に気付いた保奈美はゆっくりと顔を上げる。その顔には泣き怒りと表現するのがピッタリな表情が浮かんでいた。


「ばか」

「ホントごめん」

「ホント・・・ばか」

「ごめん」


 それだけ言うと手を握ったまま、俺の肩に頭を預けるように俯いてしまった。


ガラガラガラ


「保奈美〜、鞄持ってきたよ〜て、えっ!?」


 保健室に入ってきたのは茅ヶ崎真由ちゃんだ。俺は軽く手を上げて挨拶する。


「お、お邪魔だったかしら?」


 保奈美が俺にくっついている様を見て、勘違いしたようで保奈美も慌てて離れる。


「ううん、真由ありがと」


 保奈美もくっついているところを見られて少し恥ずかしそうだ。


「御堂も大丈夫そうね」

「ああ、大丈夫だと思う」

「大丈夫だと思うって、あんた少し間違えば死んでたかもしれないのよ」

「そうなのか?」

「はあ〜、野々村先生の応急処置が良かったのよ」


 俺としては急に意識が途絶えたからどうなったかあまり覚えてないんだよな…。


ガラガラガラ


「あら?目が覚めたようね」


 次に入ってきたのは野々村先生だ。野々村先生は俺が寝ているベッドに近付いてくると保奈美はイスから立ち上がって、席を譲る。


「近藤さんありがとう。御堂君、具合はどうかしら?」


 そう言いながら脈拍を測ってくる。


「ん〜、ちょっと怠いかな?」

「それは血を失った影響かしらね。回復魔法は怪我は治せても失った血は元に戻らないのよ」


 念の為だろう、下瞼したまぶたの裏腹を確認された。


「とりあえず、大丈夫そうだけど明日は1日安静にするように。東雲先生には私から言っておくわ」

「ありがとうございます」

「寮には帰れるかしら?」

「それくらいなら問題ないです。ところで東雲先生は何してます?」


 俺に怪我を負わせたことでそれなりの処罰を受けることになるとは思うが受けるよね?処罰。

 責任を取って、懲戒免職とかになるのは嫌だ。何故なら俺はあの人から指導を受けたいのだ。

 性格的にちょっとあれだったり、言葉使いがあれだったりするけど、実力は本物だ。


「あ〜、東雲先生は今、理事長室でこっぴどく叱られているはずよ」

「クビになったりとかは?」

「それはないと思うわ。御堂君が訴えれば、話は別だけど…」

「そうですか…」


 俺としては全く訴える気とかないのだが野々村先生は訴えるの?訴えちゃえ!みたいな目で見てくる。


「訴える気はないですよ!」

「あらそう、残念ね。はい、これ着替えね」


 本当に残念そうな顔をして、保健室から出ていった。


「さて、俺達も寮に帰ろうか」


 2人に声を掛けると野々村先生が持ってきてくれた服に着替える。

 着替え終わると壁に立て掛けてあった愛用のサーベルを腰に帯びて、寮へと向かうのであった。


 寮の前まで保奈美達に送ってもらい、自室のベッドに寝転び大きく伸びをして一息つく。

 それにしても、考えてしまうのは東雲先生と最後に対峙した時のあの感覚。

 一体なんだったのか?考えてもわからないかと日課のステータスの確認をする。


 ステータスの確認は必ずする。なぜなら数値が伸びていたら明確なやる気になるし、何よりスキルが生えていないか気にしているからだ。


「ステータスオープン」


名前:御堂みどう 久遠くお

職業ジョブ:なし  称号:大物喰いジャイアントキリング完全試合パーフェクトゲーム


レベル:2  0P

筋力:15+20

体力:19+20

魔力:2+20

精神:15+20

耐性:9+20

器用:18+20+1

敏捷:15+20

魅力:12+20

幸運:14+20


技能スキル

直感 未来視 刀剣術

装備中:無銘の軍刀サーベル

    器用の指輪


「っ!?刀剣術!?」


 待望の剣術系スキル修得に胸が高まるがそれ以上に見たことも聞いたこともないスキルが生えていることに驚く。


「・・・未来視って」



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