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第4章の12

「背中に羽があって羽ばたいてるイメージをすればいいんですよ。」


ティタさんにそうアドバイスされるとマタタキは手を横に広げ、羽ばたいているような仕草を見せた。だが、それと同時にものすごい勢いで宙に舞い上がり、天井にぶつかって落下してきた。完全に意識を失っているようだ。まあティタさんがすぐに回復してくれて事なきを得たが。


「うーん、これはまずいな。今の勢いだと、外で試したら大気圏まで舞い上がるわ。」


「大丈夫、僕が開発した逆噴射装置を使えば速度の調整はできるはずだ。」


なんだ、お前戻ってきたのか。玄関から靴を履いて外の世界に出てくれればよかったのに。


ハバタキは産毛を剃る装置を2人に渡している。というか何でお前はティタさんのいる方向がわかるんだ。


まあ、それはさておき、この能力も要注意だな。せめて静止の仕方を教わらないと。たぶん、舞い上がるスピードの調整はすぐには無理そうだし。


「ティタさん、空中で止まる時はどうしてるの?」


「そうですね、羽がなくなったイメージをするんです。あ、でもそれじゃ落下してしまいますねー。これはたいへんだ。」


「・・・」


「マタタキもう1回やってみよう。ただし、今度は3人で抑えるからな。」


俺とハバタキはマタタキの腕をしっかりと掴み、ティタさんは後ろから上半身を抱え込んだ。


「よし、飛んで!」


合図とともに、上に向かって働く強い力を俺たちは体に感じた。と、同時にゆっくりと4人の体は舞い上がった。


「すごい上昇力だな。3人を抱えても何事もなく浮いてるし。まあ、それはそうとして、今度は羽をなくすイメージしてごらん」


マタタキは目をつむってイメージした。


するとどうだろう。あっという間に俺たちは落下した。こちらは普通の重力どうりだなあ。でも受身取れなかったのでお尻が痛い・・・。



「少し休憩」と言って、俺はハバタキを連れて、部屋を出た。



『当日、マタタキに気づかれず、150kgくらいの重力を発生させることは可能か?』


『はっはっは。可能だとも。だが、そうするとマタタキは歩けなくなるんじゃないかな』


『くっ、こいつにしてはまともなことを。』


というかこんな質問した俺が馬鹿なんだ・・・。


部屋に戻ると、ティタさんが


「あのですね、小さな羽をイメージすると舞い上がるスピードが落ちるんですよ。ほらマタタキちゃん、今、天井に吸いついてますけど、さっきより安定してるでしょ。」


「・・・」


「ティタさん、それ、早く言ってよ!!」

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