結局わからない…けど
璦奈に話があるっていったら、オレの部屋に来てくれるっていうから、オレはじっと待った。
いや、じっとしてらんねーよ‼︎
ソワソワするよ‼︎
誰が落ち着けんだよ⁉︎
ソワソワしていると、璦奈が久々にオレの部屋にやってきた。
「お待たせ、お邪魔しまーす」
って部屋に入ってきた。
「あ、璦奈…急にごめんな」
「ううん、大丈夫だよ。もう安定期だし」
少し膨らんだお腹をさする璦奈。
「あのさ…あ…の…」
…
あ…
…今思ったんだけど…相手…もしかしてほんとに透じゃない可能性もあるよな⁉︎
どうやって何を聞いたらいいんだ…
落ち着かなかったけど、そもそも何をどう話したらいいんだ?
オレは…そもそもどんな立場で璦奈に何をどう伝えようとしているんだ?
…
「そのー…お腹順調そうだね」
「うん!順調だよ‼︎スクスク育ってるよ。お腹触ってみる?」
「あ…それは…」
「恥ずかしい?じゃあ、胎動がわかるようになったら、触ってくれる?」
「え、うん…」
「てかさ、これみてー。靴下編んでみたの」
「ちっさ」
「でしょー、うまれてきたらこれを履かせようって思ってね。女の子だからピンクなの♡きっとピンク好きだよねー。あ、でも黄色とかもいいよねー。名前もどうしようかだよねー。」
女の子なんだ。
もう性別まで…
…
てか、相手…透じゃない可能性高くね⁉︎
普通なら、学校どうしようとか…お金どうする⁉︎とか大騒ぎになるよね?
こんなに落ち着いてるってことは…
相手もしかしたら…大人なんじゃ⁉︎
相手は誰なの?なんて聞けなくね⁉︎
オレは…透が怪しいって思ってたけど…
そもそも病人がそんなことしなくね?
いや、どうにでもなれって暴走したとか…
…
そもそもオレって…部外者なんじゃ…
旦那さんになる人に怒られるんじゃ…
なに人の奥さん部屋に連れ込んでんだよってね…
でも…やっぱり誰だか気になる‼︎
オレは…一度少しだけ疎遠になっちゃったけどさ、付き合ってたわけじゃん?
そもそも…
オレたちって、自然消滅してた…の?
かな…
…
「あのー…赤ちゃんの父親って…」
「うん?それってわざと言ってる?」
「えっ?どういうこと⁉︎」
「もぅ、白々しいなぁ」
…
え?
意味がわからない。
オレの知っている人ってことなのか?
白々しいなぁってことは、やっぱり透で正解なのか?
だとしたら、オレは透を許さないぞ⁉︎
「あぁ、それにしても久しぶりの寮梧の部屋落ち着くなぁ」
璦奈は、あくびをしながら目をショボショボさせた。
「璦奈、なんか眠そうじゃん?」
「え…あー、最近あんまり眠れなくて」
…やっぱり色々不安なんじゃん。
「ねぇ、寝ていい?」
「え、でも…オレのベッドでいいの?」
「うん。安心する」
「そっか、じゃあ休みな」
「ありがとう…お言葉に甘えて、少し休むね。ほんと…よかった。パパの手術うまくいって…」
⁉︎
は⁉︎
今、璦奈…パパの手術って言わなかったか⁉︎
言ったよな‼︎
…
やっぱり透が父親じゃんかよ…
だよね?
違う⁉︎
え、これは…だれにどう聞いたら正解なの?
まさか…
透の見舞いに行ってる間に、運命の相手に出会ったとか⁉︎
透は、違うっていうし…璦奈は、知ってるくせにっていうし…
あー、知ってるくせにって言うんだから、いつのまにか運命的なであいは、してないか…
でも、オレは正直父親がだれかっていうことよりも、璦奈のことが心配だ。
こんなに心が疲れているんだ。
オレが守りたい。
てか、オレが守ってみせる‼︎
相手が透じゃない可能性もあるから、オレはとりあえず璦奈が起きたら、とあることを伝えようって決心した。
てか…
それにしても璦奈…めっちゃ寝るじゃん。
普段どんだけ寝てないんだよ⁉︎
何時間も寝続けた璦奈が、やっと起きたのは五時間後だった。
「璦奈……よっぽど今まで眠れなかったんだね」
「あ…うん。てか、ごめんね。寝すぎだよね…さすがにごめん」
「ううん、いいよ。それより璦奈」
「なに?」
「オレと結婚してください。オレ学校辞めて働くよ。璦奈と赤ちゃんのために」
「寮梧…ありがとう。わたし達、パパとママになって夫婦と家族になるんだね!」
…よかった。
やっぱり璦奈は、一人で産むつもりだったんだ。
「そうだな。今度一緒に病院行こうな。あと、璦奈の両親にも挨拶しないとな」
…
「病院…行くの?」
一気に表情が、くもる璦奈。
「あ、一緒とか恥ずかしい?」
…
「そうじゃないけど…病院…なら、薬もらってるし…もう行かなくても…」
「え、薬飲んでるの?大丈夫なの?」
「それは…あれ…わたしって…病院でなんか…」
「どうしたの?まだ寝ぼけてる?」
「あー…そうなのかな?とりあえず帰るね。またね」
「おう」
璦奈は、寝ぼけたまま帰っていった。
こんど、寝ぼけてないときにもう一度プロポーズした方がいいよね。
薬も飲んでるみたいだし、眠れてないみたいだから、とにかく璦奈が心配だ。
続く。




