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第26話 帰還

夜通し走り続けスローンにたどり着いた。

 流石にM20のままでは、騒ぎになるので少し遠めの距離で降りて、アイテムポーチにしまった。

 そのまま、城門まで歩いて向かった。早朝ではあたっが、見張りをしている門番がこちらに気づいたようで、城門の上から話しかけて来た。


「何者だ!開門には、まだ早いぞ。」

「出来れば、すぐに開けてくれると助かるんだが?」

「無理だ。規則で決まっていることだ。」

「これでも無駄か?」


 被っていた外套のフードを外し顔を見せた。


「ッ!失礼しました。まさかマンシュ様と思わずに無礼を働いてしまいました。」

「構わない。それだけ職務に忠実と言う印だろ。それより門を開けてくれ。」

「はい!すぐに開けます。」


 そう言うと下にいる兵士に声を掛けて、門を開けさせた。

 そのまま、門をくぐり屋敷に向かった。まだ、夜が明けたばかりのためか、普段は人で賑わう大通りも人通りが少ない。その大通りを通り、家に向かった。

 家の門を開けて、玄関の扉をノックした。

 すると執事のクラウが出て来た。


「マンシュ様、お帰りなさいませ。」


 クラウに挨拶をして、家の中に入った。


「ただいま、クラウ。父さんと母さんは起きてる?」

「はい、ナガン様は庭で鍛錬をシルフィ様は朝食の準備をなさっています。」

「分かった。ありがとう。」


 全員分の外套をクラウに預けて、母がいる厨房に向かった。

 厨房に近づくと包丁で、何かを切っている音が聞こえて来た。中に入ると母が朝食を作っていた。


「ただいま。母さん。」

「あら、マンシュ、思ってたより早く帰ってきたわね。」

「国王陛下から頼まれごとをされてね、その関係で帰って来たんだ。」

「なるほどね。後ろの3人がそうなの?」

 

 母は俺の後ろにいたティアたちを見た。


「よく分かったね。まさしくその通りだよ。

 その事で相談したいことがあるから父さんを呼んで来てから話をするよ。」

「分かったわ、それまでには、朝食の準備ができるからゆっくり呼んできなさい。」

「はい。ゆっくり行ってきます。」


 そのまま厨房を出て、裏庭に向かった。

 裏庭に着くと父が上半身裸で素振りをしていた。


「父さん、ただいま帰りました。」

「おお、マンシュか、王都とはどうだった?」

「色々大変な目に遭いましたよ。陛下は暗殺されそうになるは、他国の王族の護衛は任されるわ、王女と婚約するはで、疲れましたよ。」


 いろいろ喋ったら不味いことまで、言ってしまった気がする。

 

「ちょ、ちょっと待て、今なんて言った!?」

「ですから、陛下は暗殺されそうに「分かった。ちょっと待て、朝食を食べながらゆっくり聞こう。」


 詳しく話そうとしたら父に止められた。

 父に言われるまま、朝食を取りにリビングに向かった。

 リビングに着くと俺と父以外は席についていた。


「やっと来た!マンシュ遅い。」

「ごめん、父さんに少し王都の事を話してたから少し、遅れた。」


 着くと同時にティアに怒られた。

 理由を話しながら席に着いた。


「さて、全員そろった所で、朝食にしましょう。」


 母が俺らが席に着いたことを確認して朝食を食べ始めた。

 朝食を食べ終え、食後の紅茶を飲みながら今回、この街に帰って来た理由を話した。


「つまり、お前が謁見の最中に暗殺者が陛下を暗殺しようとしたところを救い。

 その後で、スキルを詳しく聞かれているときに王女に求婚され、暗殺者の正体を確認したらそこにいるカラティアが他国の王族で、家族がいない銀狼族の兄妹を家族にしたいと?」

「いきなり、次元が違いすぎて、頭痛がしてきたわ。」


 両親はあり得ない話を聞かされ、混乱していた。


「そんなに不味いことだった?」

 

 俺が恐る恐るつぶやくと母さんが反論してきた。


「マンシュ!何言ってるの!?陛下を暗殺者から救うならまだしも王女と婚約や他国の王族の護衛を任されるなんて、普通じゃあり得ないことよ!」


 母が珍しく声を張り上げて、言って来た。

 父はまだ、話が呑み込めて内容で、停止していた。


「とりあえず、そのことは、置いておいてその子たちの事について、話して。」


 どうやらさっきの話を後回しにしたようだった。

 母にエルとリルの話に持っていた。

 俺の口から2人の過去に付いて話した。


「エル、リル、2人に自己紹介して。」

「初めまして、銀狼族、兄のエルフィーンと言います。年は10歳です。」

「初め、まして、銀狼族、妹のリルフィール、です。8歳です。」


 俺の両隣に座っていた2人が自己紹介した。

 

「初めまして、マンシュの母親のシルフィ・ナガンです。」


 父に顔を向けたが反応が無いので、思いっきり頬にビンタを入れた。

 その痛みで、意識が戻ったようで、「はっ!」としていた。


「あなた!いつまで、ぼーっとしてるの?2人に自己紹介しなさい!」

「す、すまん。混乱しすぎた。ゴホン、俺がマンシュの父のロメル・ナガンだ。この町の領主でもある。爵位は男爵だ。よろしく。」


 頬を抑えながら自己紹介しているため、見た目ほど怖い印象は、与えてないと思う。

 初めて見た時も思ったが父は、身長が190センチ以上ある上に筋肉もりもりで強面なので、初めて見る人には恐怖でしかないと思う。ちなみにだが、町に出た時、父を初めてみた子供が大泣きし、ショックを受けてしばらく落ち込んだ事もあるほど気にしている。


「それで、マンシュが相談したいこととは?」

「はい、リルとエルの2人を養子に迎えられませんか?」

「別にいいぞ。」

「やっぱりそう簡単に・・・え?」

「私も別にいいわよ。」


 思ってたよりもあっさり承諾を貰えた。


「本当は、もう1人は子供が欲しかったのだけどエルフと人間では出来にくいから諦めたの。でも、マンシュのおかげで夢がかなったわ~♪」


 母はかなりご機嫌だった。

 一方父は、


「俺も娘が欲しかったんだが、俺も仕事で忙しくてな。だから今回の2人を養子に向かえる話には賛成だ。」


 両親は2人を心良く家族として迎えてくれた。

 エルとリルも嬉しそうに父と母に抱き着きに行っていた。













 

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