ドーデン
三人はドーデンの町を目指している。
ミリィはハランスの町の人間の話しによると、ドーデンの町の方向へ去ったと言うことだ。
ドーデン。ドーデン王の治める町。タルカスの話しによると、町には城がそびえたち、さまざまな地方から隊商や、行商人が集まり、ハランスの町とは比べ物にならないほどの繁華を見せているそうだ。
「どうしてそんなに人が集まるか、というとだな」
タルカスは道々、パックとファングに話して聞かせた。
「ドーデンの町は港町でもある。湾の入江に面し、何隻もの船が毎日のように出入りしている。北の大陸に行くにはどうしてもドーデンの町から出発しなければならない。また北の大陸からも沢山の旅人がくるから、そのための宿屋や施設がそろっているのさ。商人だけではないぞ。偉い学者や、傭兵も集まるから、あらゆる人々があそこにはそろっている。とにかくあそこでは毎日びっくりするようなことがおきる」
そう言うタルカスの口調は楽しげだった。
「タルカスさんはドーデンの町が好きなんですか?」
「ああ、好きだな。あそこに行くと、つい長居をしてしまう。なにしろ退屈しない」
旅は魔物に襲われることもなく、はかどった。
ハランスの町を襲った魔物があの戦いで大勢倒され、この辺にはいないのだろうというタルカスの言葉だった。パックは首をひねった。
「なぜ魔物は人間を襲うんだろう?」
ファングはなぜそんなこと聞く、と肩をすくめ答えた。
「そりゃ魔物だからさ! 魔物は人間を襲うものさ」
タルカスも同じ意見のようだった。そうかなあ、とパックは言葉を飲み込んだ。
ドーデンの町には学者が大勢いるということだ。その学者に聞いてみようと、パックは思った。




