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第93録 討伐終わって

前回のあらすじ

・ポンと出てくる飛竜(ワイバーン)(亡骸)

・ララーナさん、謎の密偵を捕縛

 

「さて、今日はもう他にやることはないかな」

「そうですね。バルドレイ殿も部隊を率いて飛竜(ワイバーン)の解体に向かわれましたし、ララーナ殿が捕らえた密偵も引き渡し済。特に出来ることはないと思いますよ」

「いや~、拙者久し振りに忍びらしい仕事ができて満足でござるよ。後は報酬が良ければ言うこと無しでござるな!」


 俺達は野営地に戻って来たあと、部隊を率いて飛竜(ワイバーン)の解体に向かうバルドレイさんと別れ、自分達のテントへと向かっている。


 野営地には既に飛竜(ワイバーン)討伐の報が広まっており、そこら中で酒盛りが行われているようだ。

 陽気な笑い声があちこちから聞こえてくる。


「あ、あの人一緒に帰って来た部隊の中にいたな。ってことはもうマリアさんは帰ってるかな」

「まぁ拙者たちが一番時間かかってると思うでござるよ。マール殿とエレミア殿も治療所に寄ったあとはテントに戻ったでござろうし」

「だろうね。エレミアさん結構疲れてたし、戻ったらもう寝てそうだなぁ」


 エレミアさんは帰りの道中でも少し疲れた様子だったし、この後はゆっくり休んで欲しい。なんせ飛竜(ワイバーン)へ一番効率良くダメージを与えたのは彼女発案の【爆裂苦無】だ。

 あれは今後も俺達が冒険を続ける中で重宝するだろう。


「そう言えばマキジ、飛竜(ワイバーン)の討伐報酬は本当に肝だけで良いのですか? 牙や爪等もかなり有用ですが……」


 俺が頭のなかで【爆裂苦無】の利用方法を考えていると、シャルロッテさんがそんなことを言い出した。


「元からそう言う約束ですしね。まぁギルドの方から参加者に報奨金が出るみたいですし、それで、十分ですよ」

「そうですか……マキジがそう言うのであれば強くは言えませんね」

「えぇ、ホントに十分ですから。それにほら、シャルロッテさんみたいな綺麗な人と一緒に戦えたって言うのがある意味追加報酬みたいなものですよ」

「なっ……!? マキジ! からかわないで下さい!」


 おー、シャルロッテさん顔真っ赤だ。あんまりこう言うこと言われ慣れてないんだろうか? 美人さんだから結構言われてそうなもんだと思ったんだけどなぁ。


「あはは、でも一緒に戦えて良かったっていうのはホントですよ。他の【勇者】も皆シャルロッテさんみたいないい人だといいんですけど……」


 俺の脳裏には、【モデラータ】で出会ったゲイルの姿が思い出される。ああいうのの支援なんかは御免被りたいもんだ。


「確かに【勇者】の中にはその力故に傲慢な者も居ると聞きますね。ですが、その様な者はわざわざマキジを訪ねたりはしないと思いますよ。あぁいう者らはいつも自分の力を過信して、自分なら何でもできると思い上がっているものですから」

「そんなものですかね? まぁ、俺としては相手をしなくて済むに越したことは無いわけですが」


 どうせ協力するならシャルロッテさんみたいな人が良いしね。


 そんな事を話ながら歩いているうちに俺達三人はテントの前までたどり着いた。

 中からは灯りが漏れている所を見るに、やはり少なくとも誰かは帰っているらしい。


「ただいまー。誰か帰ってるのかな?」

「あ、マキジくん! お帰りなさい!」

「遅かったわね~。ちょっと心配してたのよ~?」


 入り口の布を手で押し上げて中に入ると、真ん中のテーブルに食事を用意しているマールとマリアさんが出迎えてくれた。


「ごめんごめん。ちょっと飛竜(ワイバーン)を出すのに野営地の外まで行ってたから……そう言えばエレミアさんは?」

「エレミアさんならそこで寝てます。良く寝てますから起こしちゃダメですよ?」


 マールが指差す方を見ると、椅子に座ったまま気持ち良さそうに寝てしまっているエレミアさんがいた。

 近付いてみると、本を抱えたまま寝ているようだ。


「帰って来て椅子に座るなり寝ちゃってたわね~。始めは本を読もうとしてたみたいだけど~。よっぽど疲れてたみたいね~」

「元々外に出るタイプじゃ無かったみたいですしね。ゆっくり休ませてあげましょう」

「そうね~それがいいと思うわ~」


 そう言いながらマリアさんは手近にあった毛布をもう一枚、エレミアさんの体にかける。

 山岳地帯が近いからか、この辺りは少し肌寒い。俺も寝るときは温かくしないとな。


「お、マール殿。これは美味しそうな串焼きでござるな。わざわざ用意したのでござるか?」

「ううん、違うよ。これは一緒に帰って来た冒険者さん達がお裾分けにってくれたの。今頃外で宴会してるんじゃないかな?」

「あぁ、そう言えば先程その様な集まりを見かけましたね。皆楽しそうにしていましたよ」


 俺がマリアさんと話している間に、向こうはテーブルに置かれた夕食の話になったらしい。

 テーブルのうえには串焼き肉やサラダ、スープに堅焼きパン等が並べられている。


 ……そう言えば、お昼は軽く取っただけだ。今更ながらにお腹が空いてきた。


「エレミアさんの分は取り分けておいて、取りあえず夕食にしようか。お肉も焼かれてすぐみたいだし、温かいうちに食べよう」

「そうですね。私も今日はよく働いたのでお腹ぺこぺこですよ」

「マール殿はいつもお腹を空かせているように思うのでござるが……」

「なにか言いましたララーナさん?」

「あ、いえ……何でもないでござる……」


 ララーナ……どうしてそう余計な事を……


「うふふ~でも私も今日はお腹空いちゃったから早く食べましょ~」

「そうですね。私も流石に空腹です。早いところ頂くことにしましょう」

「よし、それじゃ頂きます!」

「「「「頂きます!」」」」


 こうして飛竜(ワイバーン)討伐の一日が終わった。

 明日からは解体が終わるまで、この野営地や周辺の地域で魔物を狩るなどして過ごすことになると思う。

 【レムリアリア】帰るまで油断せずに頑張ろう!

続きが気になるぞい!な貴方も、なんじゃつまらんのぅ、な貴方も下の☆から評価して頂けますと作者が泣いて喜びます。

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