フロイトと魔力E
「ゴブリンだよ!フロイトくん!」
ゴブリンが2体、道を塞ぐように立っていた。
「よし。じゃあ俺が殺るよ。」
タットの魔法じゃ食べる部分が無くなっちゃうからな。
俺らに気付いたゴブリンが棍棒を振ってくるが、遅い。
俺は回復魔法を付加させた杖の一撃で2体のゴブリンを同時に沈める。
うん。魔物相手にも効くみたいだ。
「ゴブリンは魔人族に含まれないの?」
倒したゴブリンの首を斬っていると、タットが聞いてきた。
「言葉を持たないからね。ゴッドゴブリンなら言葉を持つから魔人族かな?見たことないけど。」
俺は2つのゴブリンの頭を収納魔法でしまいながら言う。
今日の昼飯は脳みそだな。
残骸の処理は放っておけばララセリーとスライムがやるだろう。
そのために昔の人が植えたララセリーの並木道だし。
「フロイトぉ。その頭しまってどうするの?」
珍しくシュナが話しかけてきた。
てか、何気に話しかけられるの初めてじゃね?
「食べるんだよ。脳みそがウマイらしいんだ。」
「うぇぇ....。」
その答えに吐き気すら覚えるのか、あきらかに引いてる。
うん、シュナちゃんとは仲良くなれないな。
☆
「これから行く魔法武術学校ってどんなところかな?」
脳みその美味しさに舌鼓をうっていると、タットが質問してきた。
どうやら、脳みその味より魔法武術学校に興味があるらしい。
「冒険者になるために色々なこと教えてくれるらしいよ。入学金は高いけどね。あとはサークル活動みたいのがあるって聞いたかな。」
俺も入ったことはないから分からない。
でもたしか、校長が有名な大賢者だったはず。
ハイエルフだし、まだ生きてるだろう。
「冒険者になるための学校かー。楽しみだねシュナ!」
「うん!楽しみ~!」
昼食を終え、林を抜け、田んぼ道も抜け、暗くなってきても、俺たちはひたすら歩き続けた。
「タットぉ!町だよ!町が見える!」
シュナちゃんは大はしゃぎで明るい町並に向かって駆け出した。
2日かかってマイルの町に着く。
うん。いいペースだ。
「今日は宿に泊まろうよ。フロイトくん。」
「そうだな。」
そうして、俺たちは町で夕食をとり、一泊8000Gと高めの宿に泊まった。
☆
「じゃあ、転職させるよ。」
収納魔法から大きな岩を取りだし、そこに4億Gを置く。
部屋に岩を置いただけだが、これで転職魔法が使える。即席の教会だ。
「おおっ!空間賢者になってる!!ありがとうフロイトくん!」
タットはステータスを確認して興奮する。
またひとつタットを強くしてしまったが、まあ大丈夫だろう。
「んじゃ、俺もう寝るわ。」
「うん。おやすみフロイトくん。」
そういってタットは満足気に部屋を出ていく。
俺は岩をしまって、寝る準備をした。
俺だけ別部屋なのはシュナちゃんに気持ち悪がられているかららしい。
まあ、気にするだけ無駄だ。
「さて、ステータス確認しておくか。」
種族:ヒューマン
職業:勇者
レベル:2
体力 :8969/8969
魔力 :E
攻撃力:4501
防御力:6788
回避 :10100
スキル
【生活魔法:レベル5】(MAX)
【波動剣:レベル1】
【収納魔法:レベル5】(MAX)
【攻撃魔法:レベル1】
【回復魔法:レベル10】(MAX)
【光属性魔法:レベル1】
【闇属性魔法:レベル1】
【転職魔法:レベル5】(MAX)
ん?魔力がE?
レベルが上がったから上限が上がると思っていたが、なんだこれ?
「エラーのEかな?」
そんな考えもよぎり、俺は外へ出て魔力を減らしてみる。
使うのは波動剣。斬撃を飛ばすだけの魔法。
投げナイフを片手に空へ向けて波動剣を放つ。
小さい斬撃が空気を割きながら、空高く昇る。
そして、9発目で魔力が底をついた。
「よし、確認っと....。」
またステータスを確認する。
だが、波動剣のレベルが2に上がっただけで、魔力はEのままだった。
「このEって何なんだ?」
フロイトの成長
レベル2(up)
魔力E(up?)
波動剣レベル2(up)
各ステータス(up)




