悪魔の旅立ち
「フロイトくん。やっぱりボク剣術習いたい。」
サルエルの町に帰ろうと歩いてる途中、タットが俺に話しかける。
「なんで剣術?杖術とか体術なら教えられるけど。」
「だって剣術が一番カッコいいじゃん!杖術も良いけど、フロイトくんと被るし....。」
あ、なるほど、剣術が一番カッコいいのね。
あれか。杖術はダサいからやりたくないってことか。
「ふーん。じゃあ我流でやってみたら?」
「いきなり我流は無理じゃない?剣の師匠が欲しいんだよね。んで、どうせなら一番強い人に教えてもらいたい。」
タットよ。なんとも贅沢な奴なんだ。
そんなの無理に決まってるだろう。
あ、いや、ハルクだったから教えてくれそうか?
「あー、じゃあ、俺の知り合いにハルクっていう転生者が居るからーー」
「えっ!ハルクくんって転生者だったの!?」
「え?タットも会ったことあるんだ?」
イシズさんと2人で旅してるから、偶然会ったのかな。
「うん!会ったよ!魔物を一緒に倒したことがあってね。でも、あのときはイシズさんが強すぎてハルクくんが弟子のように感じたけど....。」
なるほど、ハルクはしっかりとイシズさんのこと鍛えてるんだな。
「イシズさんはハルクの弟子だね。ハルクの方が遥かに強いし、それに大剣だけじゃなくて色々な剣術が使えるからね。」
「そうだったんだ。ハルクくんっていつもレイピア持ってから、貴族のお坊っちゃんだとばかり思ってたよ。」
へぇ?今はレイピアばっかり使っているのか。
オシャレ剣士でも目指しているのかな?
キャラもお坊っちゃんになっているようだし。
「うーん、でもハルクくんのことちょっと苦手なんだよね。シュナのことエロい目で見てたし....。出来れば、隠居してる最強剣士爺さんみたいのが良いんだけど。」
タットくん注文多くね?
別に良いじゃん我流で。
俺の杖術もほとんど我流だし、我流じゃダメなの?
「そういう知り合いは居ないな。もう我流で良くない?宮本武蔵だって我流だし、歴史的な剣豪ってみんな我流だよ?」
「いやいや、いきなり我流は無理だって!じゃあ、剣術学校とかってないのかな?」
ああ、剣術学校ね。
そういうのでもいいんだ。
まあ、確かに剣術の先生は剣聖クラスだし。
「魔法武術学校ならあるよ。ちょうど来週が入学試験だったはず。」
「え!来週!?どこにあるの?ここから近い?」
「うーんと、王都だからここから急いで4日ってところかな?」
「ホント?じゃあ行こうよフロイトくん!一緒に入学しよー?もちろんシュナもね!」
「うん!タットぉ!ウチも入学するー!!」
魔法武術学校か。
まあ、冒険者になるまで特にやることも無かったし俺も入学するか。
そうして、俺たちは王都レームまでの旅の準備をして、今日の夜に旅立つこととなった。
てか、気にしてなかったけどシュナちゃん居たのね?




