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Ep.1// Do not open...

観測者

[ようこそ、不運の世界へ…]


――ピンポーン


自宅のチャイムが鳴った。


「はーい」


主婦は、躊躇無く玄関を開けた。


パァァーンッ――


銃声。

――火薬の匂い。


息が詰まった。

主婦は、そのまま背面へ倒れ込んだ。


視界に映る――軍服の男。

主婦へ屈む。


「――悪く思うな」


意識が――遠ざかる。


「だ…れ……」


言葉が途切れる。



◇◆◇



Ep.1// Do not open...


――ブオォォォ… ザラザラザラ…

ガッタン――


振動で目が覚める。


(車?…ここは……)


???

「起きたか」


「誰…?」


暗い。


(夜?)


どこを走っているのか――振動が激しい。

体が持っていかれそうだ。


???

「モリノ アカネ」


主婦は、目を見開く。

男が手に持つ書類には――自分の名前が刻まれていた。


???

「本日付で…我軍に入隊。おめでとう」


――パンッ パンッ パンッ

雑に拍手された。


アカネは唖然とし言葉を失った。


輸送車は土煙を上げながら荒地を走る。


運転手

「隊長!そろそろ目的地へ到着します。出撃の準備を!」


隊長

「了解」


視線を向けられた。


「来てもらう」


隊長の口角が上がる。


――ガラガラガラッ キッ!

輸送車が停止した。


隊長は荷台から飛び降りた。


隊長

「降りろ」


手を差し伸べてくる。


アカネ

「嫌だ!」


激しく首を振った。


隊長

「いいから来い!」


手を伸ばしアカネの腕を掴んだ。


アカネ

「嫌だ!!嫌ぁぁ!!」


悲鳴を上げる。


隊長

「うっ…うるさい!」


隊長の手を払った。

アカネは荷台の奥へ逃げ込む。

身を縮め怯えた。


隊長は首を横へ振ってため息を吐いた。

荷台へ乗り込んだ。

アカネへ近づく。


アカネ

「来ないで!」

「助けて…助けてぇぇ!!」


隊長

「何もしない。落ち着け」


また、ため息。

アカネの前に屈み込んだ。


胸ポケットから書類を取り出す。


隊長

「えっと…?」


『汝は、これより我がムーンストーン(ユェ ツァーン スー)と契約す』

『その名、モリノ アカネ』

『胸に刻まれし|トルコ石《チーン リューィ スゥ パオ スー》 目覚めよ』


――ンッッキィィーイン!


荷台の床に禍々しく魔法陣が浮き上がり風が(とどろ)く。

胸元が青白く輝いている。


アカネは息を呑んだ。

光りを隠そうと手で押さえ込む。

アカネは大きく首を振った。


アカネ

「嫌ぁ!!」


白く輝く鎖で繋がれた。

――チャリン…


隊長

「歩け」


鎖を引かれた。


アカネ

「あっ…体が勝手に……」


意図せず立ち上がり、足が前へ歩みだす。

二人は荷台から降りた。


隊長

「さて…最初の任務を命ずる」


アカネ

「……」


隊長

「捕虜を救出してこい」


アカネ

「は?」


隊長

「一人で」


アカネ

「今なんて…」


隊長

「一回しか言わない」

「猶予がない。さっさと行けKITE6(アカネ)


アカネ

「無防備で行けと!?」


隊長

「KITE2」


KITE2

「はっ!」

「装備と武器です」


隊長

「ほれっ!」


地面に投げ捨てた。

アカネは隊長を睨みつける。


隊長

「さっさとしろ」


アカネは舌打ちした。


アカネ

「鎖邪魔なんだが!」


隊長

「気にする必要ない。いいから着替えろ」


――胸糞悪い。

隊長の態度が気に入らなかった。


捕虜。

自分も捕虜では?――そう思った。


仕方なく服の上に防護服を着る。

武器は、AKだろうか…ずっしりしている。

短剣とピストルを携帯した。


隊長

「よし」


「この先に小屋がある」

「そこに捕虜が捕まっている」


アカネ

「何人」


隊長

「一人だ…」


アカネの肩を掴む。


隊長

「いいか?音、たてるなよ?」


隠密(おんみつ)。猿でも出来る。なぁ?」


アカネはカチンと来た。

怒りで呼吸が浅く、体が硬直する。


――やってやる。


武器を構えて駆け出した。


隊長

「隠れる気ないなあいつ…」


Next time

――Ability-アビリティ-

観測者

[最後まで、読んで頂き、ありがとうございます。]

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