おまけ「コムギと!」
短いですがおまけです。
「…待って、コムギちゃん元気すぎない?」
ぜえぜえと息を切らしながらルカは呟く。
俺が渡したおもちゃに大興奮したコムギは、その後丸々1時間は近所の広場でルカと遊び尽くしていた。
現飼い主である洋一も、「是非遊んであげてほしい」と、今は近くのベンチでこちらを穏やかな表情で見守っている。
その様子は、こちらを微笑ましく見つめているというより、何処か助かったと安堵しているようにも見える。
「(もしや毎回コムギの体力に満身創痍なのか…?)」
動物を飼うことの大変さを何となく理解する。いつもお疲れ様です。
当のコムギはというと、「もう一回!もう一回遊びましょう!」とでも言いたげに、相も変わらずキラキラとした目でおもちゃをルカに押し当てている。
「え!?まだ遊ぶの!?ちょっと!兄さんも遊んであげてよー!!」
情けなく助けを求めるの声に、持ってきていた本を閉じて仕方なく応じる。
「…1回だけだからな」
「えっ」
そこまで体力に自信があるわけではないが、たまには助け舟を出してやろう。
コムギたちと別れる時、何にせよ俺たちに関する記憶は消さねばならない。
せめてそれまでは、楽しく遊んでやりたい。
「よーしいくぞコムギ!」
俺はコムギからおもちゃを受け取り、思い切り遠くの夕日に向かって投げ飛ばした。
コムギにとっても、洋一にとっても、例え一連の出来事を忘れることになったとしても。心の何処かでは覚えていて欲しいと祈りながら。
お疲れ様です。柏田です。
たまにはこういうのも書きたくなったので。
次回からは話を進める…つもりです…
引き続き応援よろしくお願いいたします!
それでは。




