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15 新たなる仲間モモムッチー

 馬鹿勇者どもがようやくツギギーの町に辿り着いたわい。


 バレると面倒なので【デリバリーヘルス】で馬車の中に戻り、ワシらも“いま着きました”みたいな顔をする。


「これはこれは! 勇者様! そーです! 私が町長のヘモジーです!」


 町長が揉み手をしながら走り寄ってきて、ピエルロの前に土下座しつつ、ワシをチラチラ見てきやがる。


 演技下手すぎじゃろ。もしバレたら、ケツの穴に火炎排球を叩き込むぞ。


「はじめまして。僕が勇者ピエルロ・ガバチョスです!」


 ガッチリ握手しているが、町長のヤツは真っ青な顔をしていやがる。


「か、か、か、か、歓迎いたしますぞ」


 冷や汗を拭う町長。どこが歓迎ムードやねん。まあ、馬鹿勇者は空気読めねぇから気づいてねぇだろうからいっか。


「このツギギーの町は、出会いと別れの町でもありまして、甘納豆……じゃなくて数多の冒険者が集い、温泉も出る素敵なパフゥパフゥも名物で、あー、武器や防具は装備しなきゃ意味がないわけでー」


 カンペを読みながらの町長はもうバグっていた。


 ワシはそんな町長を突き飛ばす。


「勇者殿。長旅でちと疲れましたわい。早めに宿を取って休息いたしましょうぞ」


「え? ああ、確かにそうですね。なら」


「チェックインはお任せしましたぞ。ワシはちと野暮用がありますからな」


「え? ヘンドラゴン様?」

 

 ワシは町長の首根っこを掴んだまま、路地裏へと向かった。




◯◎◯



 お仕置きが終わり、宿に向かうワシ。


 正直、この町で取るもんは取り終えたからあんまやることがない。


 さー、さっさと部屋に戻って日課を……と、思っていたら、来ちゃったよ。


「ヘンドラゴン様!」


 来ちゃいましたよ。馬鹿勇者。


「ご相談があります!」


 またかよ。コイツ、いつも相談してるやんけ。


「そうですかのぅ。しかし、それは飯時にでもぉ……」


「いまお願いします!」


 今回はやけにしつけーな。


 なんかスジャータとセレイナもおるしよ。


 チッ。ビビルゲリンの野郎も、ボンオドリの野郎もこういう肝心な時にいねぇでよぉ。


 あのクズどもがいれば話はうやむやになんのによぉー。

 

 まあ、スジャータとセレイナがワシの両腕を抱えているせいでパイオツの圧を感じて天国は天国だからまあ、話を聞くだけならいいか。


 ワシは宿の1階の食堂の椅子に座らせられる。両脇にあった乳がどこかへ行ってしもうたわい。ショボーン。


「で? 相談とはなんですかのぅ? 勇者殿」


 この馬鹿勇者の悩みなんて、歯痛や便秘ぐらいなもんじゃろ。それだったらボンオドリから貰った毒薬で一発解決じゃい。


「実は、仲間を1人増やそうと思うのです」


「へ? 仲間?」


 予想より斜め45度上の相談内容にワシは面食らう。


「えーっと、男ですかのぅ?」


 野郎だったら断固反対じゃ。


「いえ、女性です」


「OK。入れましょう」


「え?」


 いかん。先走り汁が迸って……いや、先走ってしもうたわい。


「ゴホン! 我々は天下無敵の勇者パーティ。それに見合った人材かどうか、ワシが見極めてしんぜましょう」


「よかった。ヘンドラゴン様に判断を仰ぎたく、実は呼んでいるんです」


「呼んでいる? ここに? は、はて、それで職業は……」


「魔法使いです」


 魔法使い? このワシを差し置いて魔法使いじゃと?


「ヘンドラゴン様が偉大な魔法使いであることは充分に存じています。しかし、私たちの中で魔法を使えるのは、他に私と勇者様だけ。戦力強化のために、魔法が使える人が1人でも増えるのはいいことではないでしょうか?」


「うーむ」


 ワシが怪訝そうにしているのに気づいたのか、セレイナがパンと手を立てて言う。


「そうそう。ヘンドラゴン様だけに負担かけるわけにもいかないしさー」


 スジャータが鼻の下を擦りながら言う。


 まあ、言わんとしていることの筋は通っておるかのぅ。


「では、紹介します」


「合格!」


「え?」


 ワシは即決する。


 外ハネのオレンジ色のボブカット。ちょっと小生意気そうなツリ目。年齢も華の10代。


 胸も尻もセレイナやスジャータより控えめじゃが……


「彼女の名前は、ケイト・モモムッチーと……」


「合格!」


「え?」


 そう! あの黒いローブのスリットから出た黒網タイツのぷりっぷりの太もも! た、たまらーん!


「い、いや、ヘンドラゴン様。まだ名前しか……」


 チッ。うるせーな。馬鹿勇者が。


 合格ってんだから何が問題だってんだ、このスカタンが。


「……見ただけでわかりましたじゃ」


「え?」


「強大な魔力。ワシには及びませんが、すんばらしい才能にムッチムチに溢れ……」


「ムッチムチ?」


 いかん。太ももにばかり視線がいっておって間違えたわい。


「コホン。みっちみちに溢れとる……そう申しましたのじゃ」


「な、なるほど」


「なら、勇者様。アタシも晴れて仲間ってことでOK?」


 あん♡ 鼻から抜ける甘ったるいボイスもカ・ン・ぺ・キ♡


「それじゃ、よろしくね。ヘンドラゴンおじいちゃん♡」


「あん♡ よろちくぅ♡」


 うひひ♡ 楽しくなりそうじゃわーい♡

 

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