11話 大迷宮-1
前回よりは長いと思うよ!
もし、
「ここの文おかしいよ!」
「漢字違うよ!」
「表現おかしくない?」
とかあったら是非教えてください!読みやすくなるのと、作者の為になります!
翌日、俺とマニは冒険者ギルドで仕事を探していた。
「なんか、どれもこれもパッとしないな…」
掲示板には、迷子のペット探し、子供の世話、倉庫の片付け、船の積み荷の積み降ろし等の雑用が多く、小吉が予想していたものと大分違っていた。
「しょうがないですよ。どうやらここら辺ではそんなに脅威になる魔物はいないみたいですし…。それとも昨日サルナルさんが言ってた大陸の端の都市に行きます?」
今いる大陸の南端には亜人領があり、そこの魔物は危険な種が多く、そこで4年も冒険者として活動できればプロやベテランと名乗っても恥ずかしくないレベルと言われている。
「確かに行ってもいいんだけど、遠すぎるんだよな…」
「じゃあ諦めます?」
「それだと今度は金欠になってマニの食べる物が無くなるぞ」
「それは困ります!早急になんとかしましょう!」
いや、お前本当は食べなくてもいいんじゃなかったのか?
と、そこに別で行動していた人物と出会った。
「よう!小吉!調子はどうだ?…ん?そっちのちみっこい奴は相棒か?」
「そっか。クレイトンと別れた後でマニを召喚したからまだマニの事を知らないのか…。紹介するよ、クレイトン。こいつはマニって名前でクリスタルスライムって魔物だ。」
「初めましてクレイトンさん!マニっていいます!以後よろしくおねがいします!」
「きちんと礼儀があるやつじゃないか!全く小吉には勿体無いパートナーだな!ガハハハハ!」
「黙らっしゃい!それと、こう見えてこいつ、俺より強いんだからな!」
あれ?威張る事じゃなくね?
「ガハハハハ!こいつは傑作だ!嬢ちゃん凄いじゃないか!こいつのステータスは結構あるんだが、それを上回るとはな!」
「えへへ!褒められちゃいました!」
「そんな事よりなんでクレイトンがここにいるんだよ?用事はすんだのか?」
「あぁ、そうだった!俺がここに来たのはその用事の関係だ!これを見てみな!」
そう言って渡されたのは調査報告と書かれた紙だった。
そこに書いてあったのはまだ新しい「迷宮」の発見、及び危険度等のデータだった。
「その「迷宮」の難易度から恐らく、一般の冒険者を募って大規模な攻略が行われると思う。どうだ?お前らも参加してみるか?しかも成功報酬はそこらにある仕事の比じゃないぜ!」
「おぉ!これは私の食事の為に行かざるを得ないじゃないですか、ご主人様!」
「こら、勝手に目的をすりかえない!…確かに成功報酬は魅力的だな。それに迷宮なら宝もあるはずだ」
迷宮とは、特殊なモンスターの事で、魔力の濃い場所で、魔力が結晶化した魔晶という物が長い年月をかけて自身を守る為に迷宮を作り出す。また、他の生物に対して有用な物を生み出し、迷宮に誘い込み、生み出した魔物を嗾けて倒した生物を吸収してさらに力をつける。
なので早い段階で手を打たなければ近隣の魔物等が養分となり、手がつけれなくなるという。
今回のはかなり早い段階のもので、まだそんなに広くないらしい。
これに飛びつかない手はないだろう。
「よし!じゃあ俺達も参加するよ!」
「分かった!恐らく他の冒険者とチームを組んでの探索になるはずだ!お前の力を他の奴に見せつけてやれ!ガハハハハ!」
そう言ってクレイトンはギルドの奥に向かった。
しばらくすると、緊急の依頼を募るギルドの職員が告知を行い、参加する者は午前10時頃に街の南門に集合するようにとの声がかかった。
…
……
………
「ご主人様!初迷宮、楽しみですね!」
「そうだな。多分俺らなら難なく行けるとは思うけど念の為最低限の準備をして行くぞ」
迷宮攻略は半日ちょっとで終わる計画だが、迷宮の構造や進み具合によっては1日かかるかもしれないらしい。
「そうですね!じゃあ早速買い出しに行きーーわぁ!あれ美味しそう!ご主人様買ってください!」
早速他の物に目が移ったマニ…。
先が思いやられる小吉だった…。
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翌日、俺とマニは街の南門に来ていた。
周りには大体50人程の冒険者と思われる人がいる。
「では、皆様揃いましたので、個人で参加、又は人数の少ないペアで参加される方のチームを発表します。迷宮内部は複雑かつ未探索なので安全の為、チームで行動してもらいます。また、同様の理由で迷宮深部へ進む道を発見した場合、すぐさま専用の魔道具で他のチームに知らせてください。他のチームはその階層に残るのは自由です。ではチームを発表します。チームの代表者は魔道具を取りに来てください……」
俺達のチームはEチームで、ペアで参加の男2人と…
「「なんでお前がいるんだ(いるのよ)」」
昨日、俺を突き飛ばした緑髪の女性と一緒だった…。
「知らんわ!こっちの方が驚いてるわ!」
「とりあえず、私の邪魔はしないでね」
「そっちこそ、また突き飛ばしたりしたら知らんからな!」
全く最悪だ!ウキウキ気分が台無しだ!
「おい!出発前からそんなんじゃお互いに危険なだけだ!迷宮につく前に仲直りしとけよ!」
2人組のうち、リーダー格らしき方が声を上げる。
確かに言ってる事は正しいな…。
だが断る!
「とりあえず自己紹介しません?ウッソさん…」
男2人組のうちの弱気な方がリーダー格に意見をのべる。
「そうだな。俺はウッソだ!ランクDのウォーリアだ!」
「僕はヨハンです…。ランクD-のアーチャーです…」
「俺は小吉って名前だ。ランクはC-で魔物使いだ。あと、こいつはマニって名前でスライムだ」
「私はライアー。ランクC+の精霊使いよ…」
「なんだ、前衛は俺だけか?まぁいい、援護は任せたぞ!」
その後、ウッソがギルド職員からブザーのような魔道具を貰ってきた。
…
……
………
(ウッソさん、本当にやるんですか?)
(やるに決まってんだろ!見たか?あのスライム、珍しい能力を持ってるみたいだ。きっと高く売れるぞ。それにあの姉ちゃんもかなりの上玉だ。俺らで頂いちまおうぜ!ひひひ)
(もし他のチームにバレたらどうするんですか?どう考えてもお尋ね者確定ですよ!)
(馬鹿!声がでかい!…そこは向こうが襲ってきたとかなんとか言ってやり過ごすんだよ!なんとかなるさ)
そんな事をこいつらが考えているとは知らず、小吉とライアーは迷宮を目指していた。
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ガンッ!ザシュ!
「ふぅ、ようやく片付いたな!」
迷宮にやってきた攻略隊は現在、5階層目に突入していた。
迷宮の入り口から降り、地上から結構な距離がある地下にいる。
今のところ苦労する事はなかった。
魔物もウッソ達ですら余裕な状態だった。
途中でお互いに見せ合ったステータスプレートはこうだ。
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名前:大森 小吉 17
クラス:魔物使い
Rank:C-
生存魔力:6854
自由魔力:3548
筋力:64
体力:52
素早さ:99+10
知性:98+10
抵抗:138+20
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名前:ウッソ・カルカッツォ
クラス:ウォーリア
Rank:D
生存魔力:2056
自由魔力:579
筋力:34
体力:36
素早さ:14
知性:12
抵抗:24
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名前:ヨハン・カルカッツォ
クラス:アーチャー
Rank:D-
生存魔力:1680
自由魔力:349
筋力:13
体力:21
素早さ:31
知性:26
抵抗:10
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名前:ライアー・クロスケット
クラス:精霊使い
Rank:C+
生存魔力:4179
自由魔力:1282
筋力:23
体力:25
素早さ:41
知性:49
抵抗:27
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基本、親しい者以外に見せる時はスキル等を隠すのが暗黙の了解になっている。
かと言って何も見せないのは「あなたを信用しません」と言っているのと同じなので自然とステータスを見せるのが根ずいたらしい。
何故か張り切っているウッソと、扱き使われているヨハンによって俺達とライアーの出番がないのだ。
「おっ!階段を発見したぞ!早速降りようぜ!」
どうやらウッソが階段を発見したらしい。
「待て、降りる前に魔道具をきちんと使えよ」
「分かってるって!んじゃお先にー!」
(ふん!いい子ぶる姉ちゃんだな!他の連中を差し置いて先に宝を回収するに決まってるだろ!幸い使ったかどうかなんてあいつらは分からんからな!うははは!)
…
……
………
次の階層は、それまでの場所と少し変わっていた。
丸くてかなりの広さがあるドーム状の部屋になっていて、上から見ると丁度十字になった幅5mくらいの歪な足場があり、その下には…
「なんだこりゃ!底がみえないじゃないか!」
奈落が広がっていた…。
「ひぇー…僕、高所恐怖症なんですよぉー…」
ヨハンが弱音を吐いた。
「!みんな!構えろ!どうやらあれがこの迷宮の主らしいぞ!」
ライアーが檄を飛ばす。
丁度今自分達がいる場所の真反対には、ゴツゴツとした岩の肌を持った体長3m程の2足歩行の獣がいた…。
「ロックビースト!?何故こんな所にこんな奴が!?おい!撤退だ!奴には私でも敵わない!街に戻って報告するぞ!」
「えっ!あれってそんなにヤバイんですか!?ご主人様!逃げましょ!」
「……………いや…待て、マニなら勝てる…」
「…どういう事だ?」
「奴のステータスの一部が見える…だがマニの比じゃない」
俺の目にはこう見える…
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名前:ロックビースト
生存魔力:????
自由魔力:3212
筋力:????
体力:????
素早さ:102
知性:67
抵抗:41
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「あの見た目じゃ恐らく筋力と体力は3桁、総魔力は1万ある!絶対に攻撃を受けるなよ!」
と言って俺とマニは駆け出した。
走る最中に俺は理解者の理を使いマニに作成を伝える。
(俺が隙を作る。隙が出来たら思いっきりアレをブチかませ。もし落ちても助けてやれるから。)
(分かりました!頑張ります!)
それだけ交わすと俺は右側の足場にマニを放り投げた。
マニは放物線を描いて目的の地点に着地し、技が出せる様にイメージを練った。
俺は剣をしまったまま、ロックビーストに肉薄すると、左足の関節を狙って身体強化した蹴りを放った。
ガンっ!
少しだけ岩が崩れた。
よし!これならいける!
「ガアァ!!」
ロックビーストは小吉の事を鬱陶しそうに振り払った。
だが、小吉はもともと避ける事に重点を置いて身体強化していたので、視界はスローモーションで動き、避ける事はかなり容易い。
いける!
確信を持った後は早かった。
驚異的な膂力とスピードで振られる腕や足を躱したり受け流したりして、隙をつき左足の関節を狙い岩を剥がしていく。
「すげぇ…何が起こってるか全く分からん…」
最早小吉の動きが分からないくらいの速度で戦闘が行われている。
当たらない事に苛立つを感じたロックビーストは後ろに飛んで距離を置き、腕を後ろに構えた…
「!?、伏せろ!!!」
ライアーの掛け声で我に還ったウッソとヨハンは咄嗟に伏せた!
次の瞬間…
ゴウッ!…ドカァン!
巨大な岩石が魔法により発射され、3人の頭上を越えて後ろの階段を半壊させた!
ロックビーストは点での攻撃を諦め、面での攻撃で小吉を潰そうとしたが、失敗した事に悔しがっている。
そこに…
「パラライズ!」
突如ロックビーストがクラっとした。
「小吉!今だ!やれ!」
「サンキュー!ライアー!」
そういうと俺は一気に距離を詰め、回避重視から攻撃重視の身体強化にし…
「だりゃー!!」
ガンッ!バキッ!
ロックビーストの左足をへし折る事に成功した!
小吉は咄嗟に距離をとり…
「マニ!今だ!」
(了解です!)
まんじゅう形態のマニは壁に飛びつき、力を溜め…
(ドリルストライク!)
一気に音速まで加速し、体の形を小吉から貰ったドリルのイメージ通りにメタモルフォーゼし、回転を加えた!
ガギァァァン!!
独特の音を出しながらロックビーストの上半身が消し飛んだ…。
よし!やった!
「きゃーーー!落ちるぅぅ!」
マニが足場の無い所で幼女形態に戻り、奈落に落下してる。
「コール!」
咄嗟にマニを自分の手の中に呼び出した。
丁度お姫様だっこしてるような感じに呼び出してしまった…。
「………大事にしてくださいね」
「…生憎と俺にロリコンの気は無い」
頬を赤らめてそう言うマニを俺は地面に降ろした。
「小僧!そこを動くんじゃねぇぞ!」
突如ライアーの首に剣を押し付けたウッソ。
「な、何してるんですか!?ウッソさん!?」
「黙れ!ヨハン!お前もごちゃごちゃ言ってないであの精霊モドキをこの袋の中に入れてこい!」
「ひ!わ、分かりました!」
ヨハンは、投げ渡された袋を持ってこっちに走って来てる。
「き、貴様ら!これはどういう事だ!?私にこんな事をしてただで済むと思うなよ!」
「どうもこうもねぇよ!ちょっとでも変な真似したら速攻首と頭がおさらばするかなら!お前もだ!小僧!お前達が変な動きを見せてもこいつは死ぬからな!」
そう言うとウッソはライアーの胸当てを外し、胸を揉みだした。
「んっ!?この外道め!」
「あぁ、なんとでも言え!お前はもうすぐその外道に「もっと気持ち良くしてー」って縋る事になるんだからよ!ヒャヒャヒャ!おら!ヨハン!さっさとスライムモドキを回収してこい!」
「は、はいぃ!……すみません!小吉さん!本当はこんな事やりたくないのですが、ウッソさんに弱みを握られてまして…だからマニちゃんを借りていきます!」
そう言うとウッソはマニに袋を被せ、つるんと入れてしまった。
「きゃ!ちょっと出しなさいよ!ご主人様!助けて!」
あまりにも唐突過ぎて、動かなかった頭がマニの悲鳴で働き出した。
「ちょっと待て!お前ら!自分が何をしてるか分かってんのか!?」
ドサッ!っとマニの入った袋をウッソの横に置いたヨハン。
「俺はもともと盗賊だ!盗賊が物を奪って何が悪い!?」
ちっ!話が全く通じない!
俺とあいつらには40mくらいの距離があるし、マニは捕らえられてしまった…。
ん?待てよ?
「物を盗るのは悪い事に決まってるだろ?何があったから知らないが今辞めれば上の連中には何とか言ってやろう」
ライアーさんの目が大きく開かれた後、絶望した顔になった…。
俺は理解者の理を使った。
(ライアー!もう少しで助けられるからもうちょっと我慢して!)
少しだけライアーさんの表情が明るくなった。
「ったく、口の減らない小僧だ!おい!ヨハン!あいつをこの縄で縛って連れて来い!」
「は、はいぃ!」
ヨハンが「ゆっくり」と歩いてきた。
「おら!シャキッとしろ!ヨハン!」
「す、すみません!緊張して足元が覚束無いんです…」
そうやって、時間を掛けてやっと到着したヨハンは俺の手を後ろに回し縄で縛った。
「よし!縛ったな!ならこっちに連れて来い!お楽しみの時間だ!」
そう言うとウッソは胸を揉むのを止めて、ライアーの下半身に手を伸ばした。
頼む!急いでくれ!
ドン!
突如ウッソの足元の床が不規則に隆起した!
「な!なんだこれは!?」
ウッソが足元の床に足を取られた隙を突き、ライアーが噛み付いた!
ガブッ!
「ギャー!?このクソ女がぁ!!!」
思いっきりウッソがライアーを振りほどいた…。
「あっ?」
「えっ?」
そのままライアーは足場を踏み外し…
「きゃーー!」
その瞬間、気がつけば俺も飛び込んでいた……
「コール!」
俺はまんじゅう形態のマニを左手に呼び出し、ライアーを掴もうと右手を伸ばした!
「ライアー!掴まれ!」
ライアーも必死に手を伸ばして………よし!取った!
俺はそのままライアーを抱き寄せると…
「ライアー!しっかり捕まっていろよ!」
ライアーから手を離し、マニを両手で掴み…
「マニ!俺の送るイメージ通りにメタモルフォーゼするんだ!」
(分かった!……メタモルフォーゼ!)
ボンッ!!
とパラシュートのように一気に広がった!
その瞬間、肩に尋常じゃない力が加わり、強烈な痛みが走る!
恐らく身体強化してなかったら腕がちぎれてたと思う。
「くっ!?」
だがそのお陰で落下する速度は劇的に低下し、落下死する事は無くなったと思われる。
俺はパラシュートに変形したマニを見上げた。
極限まで薄くなったマニがちぎれないか心配になったからだ。
だがその心配もなさそうだ。
「大丈夫か?ライアー?」
「う、うん。大丈夫…助けてくれてありがと…。だけどいいのか?戻るのはかなり大変だと思うし何より………あんな酷い事をしてしまったし、自分勝手な事も言った…見捨てられてもおかしくなかったのに…なんで?」
「確かにあの時、なんだこの暴力的なゴリラ女は!とか思ったけどやっちゃったものはしょうがない…。それに助けた本人に助けなくてよかったのにとか言うのは酷いと思うぞ」
「本当に済まないと思ってる…。ここしばらく大変な事が多くて八つ当たりしてしまった…。それと………本当にありがとう…」
そう言われてライアーの顔を見ると…彼女は泣いていた。
小吉「何泣いてんだよ、お前は?」
ライアー「////!?みっ、見るなぁ!」
ライアーの好感度が上がった!
みたいな感じとか…
次回から難易度hardcoreでございまーす!
追記:ウッソとライアー(英語で「嘘」の意味)の関係はありません。完全にたまたまです(笑)




