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魂喰い覚醒で最強へ成り上がるFランク少女、意識を奪う闇と共に歩む  作者: beck2026
第二章:少年の探索者編

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143/272

第143話:死の枯木林、蠢く視線

階段を下りきった先に広範囲に広がっていたのは、先ほどまでの緑豊かな大森林とは一変した、異様な光景だった。

第十一層『死の枯木林』。

立ち並ぶ木々はすべて葉を落とし、まるで落雷に打たれたかのように黒く焦げ付き、歪にねじ曲がっている。

地面は乾燥した灰色の土に覆われ、あちこちに過去この階層で命を落としたであろう魔獣や探索者の白骨が打ち捨てられていた。

「……雰囲気が一気に変わりやがったな。さっきまでの湿気と青くささが嘘みたいだぜ」

風間蓮が『銀牙槍・改』を警戒気味に低く構え、周囲の影を睨みつける。

「油断は禁物だ。大森林の深部……生き残った凶暴な個体だけが蠢く領域だろう」

神宮寺蒼太が、大盾『絶氷大盾・銀嶺』を前に構えて慎重に足音を殺して進む。

拓也はパーティの最後尾で、常時起動させている『深層言語・限定解析』の青い視界を静かに走らせていた。

視界に映る黒焦げの枯木たち。だが、その表面を注意深く観察すると、樹皮の奥深くでドクドクと『赤黒い不気味な魔力回路』が動いているのが見えた。

「――神宮寺さん、止まってください」

拓也の静かな制止に、神宮寺がピタリと足を止める。

「どうした、拓也殿?」

「周囲の枯木……ただの木ではありません。すべて環境に溶け込んだ『擬態型の魔獣』です」

拓也の指摘と同時に、周囲の黒い木々が一斉にグニャリと歪み、不気味な軋み音を立てて動き出した。

樹皮が裂け、内側から血のように赤い無数の単眼が開く。

『デス・ドライアド(死の木霊)』の群れ。

枯木に擬態して獲物が通りかかるのを待ち伏せ、麻痺毒を含んだ鋭い枝条を四方から突き立てる死のトラップだ。

ヒュンヒュンヒュンッ……!

一斉に放たれた黒い枝条の雨が、四人を逃げ場なく囲い込む。

「瀬戸さん! 炉心の熱を全開にして『熱風障壁』を!」

「はいッ! 『熱波浄化・展開』!」

瀬戸が『白銀杖・六花』の石突きを強く地面に叩きつける。

先端の炉心から放たれた目に見えるほどの高熱の波動が、周囲一帯へ爆発的に広がった。

ジュバァァァッ!

四方に迫っていた麻痺毒の枝条は、高熱の波動に触れた瞬間に一瞬で焼き払われ、灰となって散っていく。

「今です! 風間さん、右前の幹! 根元に魔力コアが露出しています!」

「もらったぜぇッ!」

風間が地を蹴り、神速の一撃を叩き込む。

『銀牙槍・改』の穂先が放つ極低温の気が幹の根元を貫き、一瞬で凍結破砕した。

「ガアアアッ……!?」

死の木霊が甲高い悲鳴を上げ、光の粒子となって崩れ去っていく。

「手際よく片付けるぞ! 指揮官の指示に従え!」

神宮寺が大盾で残りの攻撃を弾き返し、風間と拓也が的確に核を撃ち抜いていく。

だが、敵の群れを倒し終えた拓也の瞳は、さらに奥――枯木林の果てに漂う、圧倒的な密度の魔力反応を捉えて離さなかった。

(この階層の奥……明らかに『普通の魔獣』じゃない何かが待っている)

短剣を鞘に納め、拓也は深くなった死の森の奥へと視線を向けた。

「行きましょう。先へ進みます」

最後までお読みいただきありがとうございます!

「枯木林の雰囲気が緊迫している!」「拓也の冷静な指揮が頼もしい!」と思っていただけましたら、ぜひページ下部からの【評価やブックマーク】での応援をよろしくお願いいたします!

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