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転生したら最悪の領主で破滅寸前の領地を押し付けられたので内政チートで立て直します  作者: レモンティー


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エピローグ 最悪の領主が、また余計なことを始めた

それから、一年後。

アルフォンス領。

領主館。

「……レアル様!」

執事が、慌てて部屋へ駆け込んできた。

俺は顔を上げた。

「……何だ?」

「王都から、お客様です!」

「……誰だ?」

「ミディア総司令官と、エリオ筆頭参謀です!」

俺は驚いた。

「……二人とも?」

「はい!」

「……何かあったのか?」

その瞬間。

扉が開いた。

「レアル様!」

ミディアが入ってきた。

その後ろには、エリオ。

さらに「……久しぶりだな」

ヴァルクまでいた。

俺は、思わず笑った。

「……何だ、全員集合か」


庭園。

四人は、久しぶりに同じ机を囲んでいた。

ミディアは、王国軍総司令官として忙しい日々を送っていた。

エリオは、筆頭参謀として新しい防衛計画を作っている。

ヴァルクは、士官学校で若い兵士たちを育てていた。

「……どうだ、軍は?」

俺が尋ねると、ミディアが頷いた。

「順調です」

「エリオは?」

「毎日、作戦を考えています」

エリオが苦笑した。

「ミディア総司令官の要求が厳しくて……」

「当然です」

ミディアは笑った。

「王国軍の筆頭参謀ですから」

ヴァルクも笑った。

「若い者が元気で、何よりだ」

俺は頷いた。

「……いいことだ」


しばらくしてミディアが尋ねた。

「……ところで、レアル様」

「何だ?」

「最近は、何をされているのですか?」

俺は答えた。

「井戸の修理」

「……はい?」

「あと、農道の補修」

「……」

「それから、村の共同倉庫の屋根を直した」

ミディアは、しばらく黙っていた。

そして、深いため息をついた。

「……世界を救った方が、何をしているんですか」

俺は笑った。

「領主の仕事だろ?」

エリオも笑った。

「……レアル様らしいですね」

ヴァルクは頷いた。

「まったくだ」


そのとき執事が、庭園へやってきた。

「……レアル様」

「何だ?」

「第五村から、相談が来ています」

俺は顔を上げた。

「……何の相談だ?」

執事は、少し困った顔をした。

「……村の橋が、壊れたそうです」

俺は、しばらく黙っていた。

そして「……よし」

立ち上がった。

ミディアが驚いた。

「……どちらへ?」

俺は笑った。

「橋を見に行く」

エリオが笑った。

「……今からですか?」

「当然だ」

ヴァルクも立ち上がった。

「……ならば、俺も行こう」

ミディアがため息をついた。

「……仕方ありませんね」

エリオも頷いた。

「私も行きます」

俺は、三人を見た。

「……お前たち、暇なのか?」

ミディアが笑った。

「たまには、休暇です」

エリオも笑った。

「戦場より、橋の修理の方が楽しそうです」

ヴァルクは頷いた。

「若い者には、現場を見せねばならん」

俺は、思わず笑った。

「……まったく」

そして、四人で領主館を出た。


青い空。

広がる畑。

遠くには、村の家々が見える。

戦争は終わった。

王国は平和になった。

帝国との交易も続いている。

世界は、少しずつ良くなっていた。

だがまだ、壊れた橋はある。

水の出ない井戸もある。

雨漏りする学校もある。

解決しなければならない問題は、いくらでも残っている。

俺は、笑った。

「……さて」

そして、歩き始めた。

「今日も、仕事をするか」

かつて、最悪の領主と呼ばれた男。

その男は今も、領地の小さな問題に取り組んでいる。

世界で一番必要な人間になったと言われても。

本人は、そんなことを気にしていなかった。

ただ今日も、誰かの暮らしを少し良くするために。

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