#030 セレーナとラストバトル!
「ど⋯⋯どうなってるんですか、セレマーサ様!?」
『まさかあの子の体でソルゾーラが完成するとは⋯⋯』
「そうじゃなくて! なんでルナがあんな⋯⋯ぼん・きゅ・ぼん・な悩殺バディに!」
そう、そこには私と違って外見が大きく変わってしまったルナの姿が!
『それはじゃな⋯⋯あの子の器ではソルゾーラが入りきらなかったんじゃ。 そのためあのように無理やりに成長させるしかなかったのだろう』
「⋯⋯もしかしてセレマーサ様よりもソルゾーラの方が強いんじゃ?」
そう私は当然の疑問を感じる。
『たしかに単純な戦闘力では姉の方が上じゃ。 しかも姉はあのアドミスとロザンナの闇の成分をおおく含んでおる』
そういうことか⋯⋯。
ふ⋯⋯ふふふ。
そっか⋯⋯。
あのロザンナの無駄乳が私のカワイイルナちゃんをあんな姿に変えたのか!
「おのれソルゾーラ! ルナを開放しなさい!」
そう私が言うが。
「あら? あたしってばこんなにワガママなオトナになっちゃった♡ ねえパパ♡ あたしと結婚しない?」
「うえっ!? ルナ! なんで!?」
そう私のカイルに色目を使うルナだった⋯⋯。
「カ~イ~ル~?」
「俺、悪くないよね!? セレーナ許してよ!」
⋯⋯そうだ、悪いのは魔王ソルゾーラだった。
あの純粋なルナにあんなことを言わせるなんて許せない!
「ほらパパ♡ あたしってばセレーナママとはくらべものにならないくらいオ♡ ト♡ ナ♡ なんだよ♡」
⋯⋯ブチッ!
私はキレた!
「やめなさいルナ! そんな悪いことは!」
「あれ~? セレーナママだってこうやってカイルパパに近づいていたじゃない♡」
「⋯⋯」
そんな私達を仲間たちは冷ややかに見つめていた。
「セレーナさあ⋯⋯そういうお子様の教育に悪いことはもっとこうこっそりと⋯⋯だな」
「へー、セレーナさんって意外とダイタン♡ だったんですね♡」
否定的に見るシェリルさんと、なぜか食いつくリゼ様だった。
「ちがっ! 私はカイルにそんな事してない!」
⋯⋯まあやりたかったのは認めるが。
『聞けセレーナよ』
「⋯⋯セレマーサ様?」
私の口を使ってセレマーサの助言が。
『聖なる力を込めた鈍器でガツンッとやればソルゾーラは排出されるハズ⋯⋯』
「⋯⋯思いのほか脳筋な解決法なんですね」
え⋯⋯?
やるの? そんな危険な方法をルナに?
「や~こわ~い♡ パパ助けて~♡」
そうカイルに抱きつくルナだった。
むにゅ!?
⋯⋯そのたわわを歪ませて押し付けて!?
「⋯⋯ルナ?」
「ママはそんな事しないよ♡ だってセレーナママはルナの事大好きだもん♡」
「⋯⋯」
『セレーナよ! あの子の言ってる事を鵜呑みにするな! あれはソルゾーラがあの子を洗脳して──』
プツンッ──!
私はキレた。
「そうだねルナ⋯⋯私はルナのやさしいママだよ。 だからルナを殴ったりなんかできません」
「だよね~ママ大好き♡」
そして私は懐から例のブツを取り出して⋯⋯装着した!
「変身! ムーンライト仮面!」
「セ、セレーナ!? そのマスクは!?」
なぜか動揺するリゼ様を気にせずに私は続ける。
「魔王に操られし者よ⋯⋯このムーンライト仮面が成敗してくれる!」
そう私は月光モードにチェンジしたのだった!
「え!? ママ本気で!?」
「くらえ魔王! モーニングスター・ストライ~~クッ!」
グシャンッ!
まだ半分くらい残っていたセレマーサ像を完全に粉砕した!
『ああ! 我のアバターが!?』
「ちっ⋯⋯避けたか」
「避けるよ! 避けないと死んじゃうよママ!?」
そう完全にビビっているルナだった。
「やめろセレーナ! ルナに当たる!」
「ちょっと退いてカイル! ルナを助けないと!」
そして追撃のモーニングスター・クラッシュが⋯⋯躱された!
「パパ♡ ルナの事守ってくれるんだ♡」
「当たり前だろ! 俺はルナの父さんなんだから!」
「嬉しいパパ♡」
かっちーん!
「美しい親子愛だな⋯⋯」
「でもちょっとインモラルですね⋯⋯」
とりあえずシェリルさんとリゼ様はどっちつかずな傍観者だった。
まあよい! そのまま手を出すなよ!
「ルナ⋯⋯お仕置きだよ悪い子には⋯⋯」
「ママはそんな事言わない! いつものセレーナママはあたしがワガママ言ってもなんだかんだで許してくれたじゃない! パパの事はちょっとからかっただけで⋯⋯」
「ええい! ルナの声で語るな魔王!」
「ひええっ!?」
私の渾身のモーニングスター・デストロイが炸裂する!
しかしミスッ!
「ちっ⋯⋯ちょこまかと」
「こんなのママじゃない!? ほんとはママに魔王が憑りついたんじゃないの? ママ戻ってきて! やさしいママに戻ってよママ~!?」
『だ⋯⋯誰が魔王じゃ!』
「これでとどめだ~~!」
追いつめた私が繰り出す最高の一撃。
モーニングスター・エクスプロージョンがこの大神殿を完全破壊したのだった!
「きゃあああ! 助けて! ムーンライト仮面さま~!」
そう私がムーンライト仮面なのだ。
ルナを助けられるのはこの私だけなのだ!
その時だった!
「およしなさいセレーナ!」
「誰だ貴様!」
そこにはルナをお姫様抱っこで救出した、もう一人のムーンライト仮面が居たのだった!?
「ムーンライト仮面⋯⋯ホンモノの⋯⋯」
そうもう一人のムーンライト仮面を見つめるルナの目はオトナの色目から⋯⋯子供のキラキラしたお目目に戻った。
「親子で醜く争うのはおよしなさい! このムーンライト仮面が許しません!」
「おのれ! 邪魔するな偽物め!」
「偽物はあなたでしょうセレーナ! これで目を覚ましなさい! ムーンストーン・シャワー!」
⋯⋯そのムーンライト仮面が放った岩石飛ばしの魔法が私を吹っ飛ばしたのだった。
⋯⋯⋯⋯そこで私の意識は途絶えたのだった。
「⋯⋯まったく、好きな男を取られそうになったくらいでトチ狂うなんて」
そうムーンライト仮面 (真) が呟く。
その自分を守ってくれたムーンライト仮面を見つめてルナは⋯⋯。
「⋯⋯リゼおねえちゃん?」
「!? ちっ違いますわ! 私は! その⋯⋯子供とケモ耳の守護者ムーンライト仮面です!」
そう言ってルナをやさしく地面に立たせると。
「ではこれでルナちゃん! シーユーアゲイン! ⋯⋯とおっ」
そう飛んで行ってしまった。
「リゼお姉ちゃんが⋯⋯ムーンライト仮面?」
そのときだった!
魔王によって支配されかけていたルナの心がキラキラとしたパワーに満たされたのは!
『うぐぐ!? この体を支配できん⋯⋯だと!? なんだこの純粋な心の強さは!?』
そしてついにルナの体からはじき出される魔王だった。
「やった! 魔王がルナから出てきた!」
「あ! でもそっちは!?」
その弾き飛ばされた魔王の残滓が倒れていたセレーナに吸収されたのだった。
「ど⋯⋯どうしよう?」
「このままセレーナをやっちまうか?」
そうカイルとシェリルが悩んでいる時に。
──私は目覚めたのだった。
そう⋯⋯いつになくスッキリした気持ちで。
「は⋯⋯!? 私はいったい何を!」
「ママ~!」
「ルナ!?」
そして目覚めてすぐに飛び込んできたのは私のカワイイルナだった。
あ~ルナちゃんだ!
このちっこくて愛らしい私とカイルの娘のルナだ~!
「そっか⋯⋯よかった。 私のルナを思う母の愛が魔王を撃ち滅ぼしたのね 」
「うんそう。 だいたいそう。 ママのおかげ⋯⋯」
そう言うルナは少し怯えていた。
怖かったのねもう大丈夫。
そうルナを抱きしめる私だった。
「セレーナ⋯⋯大丈夫なのか? その頭は⋯⋯」
「カイル! ええ大丈夫よ私は! それと頭がってどういう意味?」
何かあったんだろうか? 私が気を失っている間に?
そうしていると遠くからリゼ様が駆けてくる。
「お~い、大丈夫だったあ~?」
なぜか棒読みだった?
「リゼおねえちゃん ⋯⋯」
ルナがキラキラしたお目目でリゼ様を見上げていた!?
「なにかあったんですかリゼ様?」
「な⋯⋯なにもありませんでしたよね! ね~ルナちゃん!」
「うん! なにもなかったねリゼおねえちゃん!」
⋯⋯? このふたりいつの間にこんなに仲良しに?
まあいいや。
「それで魔王はいったいどうなったのですか?」
『『それはじゃな⋯⋯』』
私の口から女神セレマーサの声と⋯⋯魔王ソルゾーラの声が同時に出ていたのだった。
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