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「お、おお、帰ったか、はあ、はあ」


「帰ったのね、はあ、はあ」


 有たちが帰ると、何故かコートルと咲が、疲れて、地面に転んでいる。


「はぁ、何してたんですか、本当に」


 有は、ため息を漏らす。


 何故そんなことを言うかとゆうと、有はまず、キツくて疲れているのとは違うとわかる。そして、教える側のコートルが疲れるはずないし、何よりコートルが疲れているところが有には想像できない。


「き、気にするではない。ふ、ふむ、日向は寝てしまったか」


 あからさまにコートルは話題を変える。


「じゃあ日向と有の特訓は明日にしよう」


 そうして、今日の特訓(三人)を終えて有たちはコートルの家に帰り出す。



 ♢♢



 日向は夢を見た。昔の夢、これは中学2年生の時だろうか。


「ああ、振られたんだな」


 告白に行った日向が泣いて帰ってきたので、有はすぐ振られたとわかる。


 有は少し残念な顔をする。


「ほら、おんぶするか?」


 有はそう提案をする。


「……うん」


 昔から日向が弱った時は有によくおんぶをしてもらって居た。


 有にくっついていると安心するのだ。


「少し恥ずかしいな」


 日向は今校門の前で背負われながら泣いているので結構目立つ。そのせいで有は恥ずかしくなり、少し早歩きで帰り出す


「公園にでもよるか」


 帰り道に昔よく行って居た公園に寄る事になった。


「あそこに座ろう」


 有は近くのベンチを向いて言う。


 日向を降ろし、有はベンチに座ると、


「なんで俺に乗るんだよ」


 日向は有の膝の上に座ってきたのだ。


「ふっ、この構図なんか面白いな」


 男二人が、二段に座っていると思うと少し面白くなって有は笑う。


「ああ……うう」


 日向は有の言葉で急に恥ずかしくなる。

 今は日向が有の上になっているので、相対的に、日向が目立ってしまう。


「変わって」


 そうして、日向と有は場所を交換する。


「日向は縦にくっついてないといけないのか?」


 何故か縦がいい日向に有がツッコむ。


 この位置に着くと、日向は話し出す。


「振られた理由がさ、有と一緒にいすぎだから、もうとょっと離れてくれたらいいよって」


「それは……ひどいな」


 日向は親友、しかも有は男、それなのになぜそんなことを言われるのか、日向にはわからなかった。


「だから、それは無理って……言うしかないよ!」


 日向はさらに泣き出してしまう。有の背中に服越しで涙がわかってしまうほどに。


「うん、そうだな。……あとこの状況めっちゃシュール。」


 シュールな状況に耐えられなくなり有がまたツッコむ。


 そこからは一時間ほど日向は文句を言い続ける。


「そろそろ帰ろうぜ」


 有がそう言って日向の太ももから立つ。


 だが一向に日向は立たない。


「なんで立たないんだ? もしかしてまだ座って愚痴りたいとか思ってないだろうな?」


「いや、足が痺れて」


 ずっと有の下にいたので、痺れてしまったようだ。


「何やってんだよ」


「うううう」


 なんだか自分がバカらしくなってくる。


 そう思うと日向は治りかけていた涙がまた出てくる。


「はぁ、泣くなって」


 そう言って有は俺の頭を撫でる。


 有に撫でられると落ち着き、自然と涙が止まる。


 昔は毎日撫でられてたっけ。


「ほら、おんぶしてやるから」


「うん」


 そうしてまた日向はおんぶされ家まで送ってもらった。


 そして、次の日の朝。


「あ、ああああ!!!!」 


 俺は朝から日向は羞恥に暮れていた。



 ♢♢



「困ったな」


 有がため息混じりにそう呟く。


 理由は先ほどから寝ている日向が離れようとしないのが原因だ。


 一旦背中から剥がしてベットに寝転がそうとしたら、剥がした瞬間背中に抱きついてきたのだ。


 もう無理やり逃げようとしたが、何故か咲に止められた。


 なので俺はベットに座っている。


 その後、咲はスキルで動画を撮り出す。


 そしていろいろあり、日向は有にバックハグしている状態になった。


「うんん……有? ……なんで俺、有に抱きついてるんだ? ……ああ夢か」


 日向は目が覚めて有に抱きついているのを見て、まだ夢の中だと勘違いする。


「いや、これは夢じゃっ、うわ!?」


 日向は有の背中から離れ、膝の上に座る。


「夢なら何してもいいもんな! 有! 撫でて」 


 日向は目を閉じ、満面の笑みで待つ。当然咲たちには気付いて居ない。


「は? 何言って」


 有は抵抗しようとしたが、日向が待ち遠しそうにしていることや、咲とコートルが口パクでイケイケ言ってくるので、諦める。


「はぁ、わかったよ」


 そうして、日向を撫で始める。


「えへへー、夢最高!」


 こいつまだ気づかんのか? と思っていると、日向が急に固まる。


「あれ? 夢だよな? あれ? 咲がいる? ついに夢にまで俺の写真撮りにきたのか?」


 日向は血の気が引くのを感じる。


「あーっとー、言いにくいが、夢じゃないぞ」


「っーー!!」


 日向はようやく現実だと気づき、声にならない声を上げる。


「大丈夫、甘えん坊日向な()()()も、可愛いよ!」


 咲が励まそうとするが、それは励ましではない


「そうじゃぞ、甘えん坊日向()()()! くっくっく」


 そしてコートルがいじってくる。


「日向、僕は忘れるように頑張るから、忘れれるかはわからないけど」


 白は気を使って優しく言ってくれる。


「リオンちゃんが絶対喜ぶ」


 美咲も嬉しそうにしている。


「うん、気を確かにな!」


 最後に有が応援してくれる。


 そして、さっきまで有の背中で泣いて居たことも思い出し、日向の顔は急激に赤くなる。


「あ、ああああ!! 違う! 本当に違う!」


 日向はさっきまでのことを違うと言うが、何も違わない。


「何が違うの? 動画には撮ってるのよ、日向()()()が、夢の中だと勘違いして有君にあんなことをねだるのを……夢の中だと有君にあんなことするんだね」


「おいおい、咲やめんか、日向()()()がまた泣いてしまうじゃろ」


 咲とコートルが日向をからかう。


「お前らああああ!! まじでっ! クソがああああ!!!!」


 日向は揶揄われついにキレる。


「日向()()()落ち着いて」


「じゃあまずちゃん呼びを止めろ!!」


 さっきからそれずっとうざいんだよ、マジで。


 日向は咲を追いかける。

 コートルも追いかけようとしたがやめる。怖いから


「はあ、何やってんだか。

 まあ、元気になったならいいか」


 咲を追いかけていき一人で部屋に残った有は少し楽しそうに嬉しそうに言う。


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