クラス転移と体の変化
「ようこそ、異世界人…… 早速で悪いが、君たちに世界を救ってほしい」
深刻な顔で王様が言う
日向はライトノベルが好きだった、色んなラノベを読んできた中でこう言うシチュエーションは数え切れないほどあった。
だからこの展開もすぐにわかった。
「クラス転移だ! て、へ?」
声がおかしい、目線もいつもより低い、髪もピンクだし、と言うか長い!? どうなってるんだ?
嫌な予感がする、この展開はまさか……
「……な、ない」
もしや、俺、女になってね!?
♢♢
俺の名前は春田日向
ラノベやアニメが好きな高校2年生だ。
日向、学校では特に目立つ方では無かった。それでも友達は結構いた。
別に、目立ちたいとも思っていなかったし、すごい能力とかも無かったから、友達がいるだけで十分だった。
「おはよう有」
「おはよう日向」
こいつは親友の木楽有
なんでもできて、顔も性格もいい、女子からの人気もあるから、少し嫉妬してしまうこともある、だが、俺には出来すぎた自慢の親友だ。
「昨日のアニメ見たか?」
「見た見た!」
「まさか主人公が自爆特攻するとはな」
「ははは、あれは驚いたね」
そんないつも通りの会話をしていると。
ブウン と大きな音が聞こえ、教室が大きく揺れる。
「きゃあああ」
「うわあああ」
悲鳴がクラス中から聞こえてくる
「どうなってるんだ! て言うか床が光ってる!?」
揺れがどんどん激しくなってきた時に、床が光り始めた。
前が見えないほど光り始めたと思えば
辺りは、教室では無くなっていた。
♢♢
日向は混乱していた、ただでさえ違う場所に飛ばされいるのにくわえ性別まで変わっているのだ。
「どどど、どうなってるんだよ?」
若干涙目になりながらも、冷静を取り戻そうとする。
すると、王様が喋り出す。
「私たちの世界は今危機的状況にある。
日に日に力を増している魔王軍、前線部隊はなかなか成果を上げれていない。
最後の希望はお前たち、異世界人だ! どうか、私たちに力を貸してくれ!」
異世界召喚のテンプレだ、と思い少しワクワクする。
「どう言うことだ!」
「なんで私たちがそんなことをしないといけないの!」
何人かが不安な声を漏らすなか、一人が王様に話しかける。
「僕たちが元の世界に帰る方法は、あるんですか?」
「もちろんじゃ、魔王軍を倒せば元の世界に帰るはずじゃ」
なるほど、ここもテンプレどうりの展開だ、わかりやすくて助かるな。
そして、さっきの人が王様に色々と質問をする。
「僕たちを呼んだ理由は? 僕たちは、訓練された兵士よりも強いわけではないですよ?」
「お主らは確かに戦闘経験がほとんどないかもしれん、だが、異世界人は召喚する時になんらかの強い能力を与えられるはずじゃ、試しに自分のステータスを見てみるのだ、ステータスオープンと言えば開くはずじゃ。」
まじか、もしかして魔法も使えたりするのかな?
そんなことを考えているとある違和感に気づく。
「あれ? あんなやついたっけ?」
俺は、さっきまで王様と話していた緑髪の少年が見覚えのないことに気づく。周りを見ても召喚された奴らはクラスが一緒のやつばかりだ。
制服は一緒だがあんなやつ学校で見たことがない。
「おい! お前は誰だ?」
近くまで行き聞いてみる
「僕は、佐藤白だけど?」
その言葉で周りがざわつき始める、
それもそのはず、佐藤白はクラスの中心的人物で、黒髪黒目のはずだ、緑髪に黄色の目では無かったはず。
「僕は、君の方が気になるよ、僕たちのクラスに君みたいな子はいないと思うんだけど?」
「あ!」
そうだった、俺も変わってるんだった! どうしよう、なんで言ったらいいんだ?
「え……えと……あの……その」
やばいやばいやばい、名前言っても、変な目で見られないよな?
涙が出そうになりながらも振り絞って名前を言う。
「は……た……なた」
弱々しく声が漏れる
聞こえなかったのだろう、もう一度聞いてくる。
「もう一回言ってもらっていいかな?」
「……春田日向だよ」
言ってしまった、絶対信じてもらえないよ。
「何を言ってるんだい? 日向は男だぞ?」
「この世界に来たら、こうなってて」
そんな俺たちの疑問に答えるかのように王様が話し始める。
「そのことに関しては、私が答えよう。
召喚された際に特に強い力をもらったものは体に異変が起きると言われている。」
王様の説明を聞き白が驚いた様子で俺をみる。
「まさか……本当に日向なのか?」
「だからそう言ってるだろ!」
周囲がざわつく
「本当にあの可愛い子が日向くんなの?」
「まじかよ、日向、女になったのかよ」
すると一人の男が近づいてきた
「日向……なんだよね?」
「そうだけど……君は?」
誰だ? この高身長金髪イケメンは、
いくらなんでもイケメンすぎるだろ、
なんかムカついてきたなこのイケメン、
やばい、イケメンのことしか考えられないんだけど。
「木楽有だよ」
「お前も姿が変わったのか?」
「日向がそう言うならそうなんだろうな」
さっきよりムカついてきたな、なんでお前なんだよ、お前いつも普通にイケメンだろ!
「そんなことより早くステータスを開かんか!」
王様が声を張って言う
「あ!」
俺たちはすっかりそのことを忘れていた




