第297話 各個の主観.24
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私は、ヴァイア=カナム。
竜人だ。
前世で仲の良かった“オリモ”と再会できたのは、特に嬉しかった。
[総合格闘技]との組み合わせには完敗させられてしまったが。
こちらは[空手]を用いての戦い方に慣れたので、“鬼人のディージー”と互角になった。
そうした私は、家族や祖父母と[スサノオ帝都の第1区 南東エリア]に設けられた[館]を使わせてもらっている。
“委員長”が、私たちの[王城]と【テレポート】で行き来するのを許可してくれているので、何かとスムーズだ。
補足として、公的には“ラルーシファ陛下”と呼んでいる。
……、[ハグーカ島]に訪れた。
“私/三兄のガオン/双子兄妹のドッシュ&ラッス/イグル/イグルの弟 イリース/ハーフエルフのエナ・ミリアムネ女男爵”と[同じチーム]になっている。
“リーシア帝王姉殿下”がたが入った[四角い塔]の右に隣接する[邸宅]へと進んだ。
この右に在る[建物]へは“ルファザ侯爵/侯爵の孫息子 ファルン&孫娘 ルーシー/侯爵とファルンの護衛 5名/ルーシーの教育係 5名”が向かった。
ともあれ。
屋内は、まず[エントランス]になっており、左斜め前に[階段]がある。
床と壁に天井は[石造り]で、他は[木製]だ。
正面と右側の壁に[アーチ形の扉]がある。
左側の[窓]は、いくらか割れていた。
隣りの[塔]との距離は、かなり近い。
なので、暗めだ。
そうした環境のなか、一階と二階の至る所から“半透明で青白い男女”が現れる。
イグルが、
「幽霊!!」
このように反応する。
ざっと十数はいるようだ。
先頭の兄上が振り返って「気を付けろ!」「アイツラに何度も触れられちまったら」と喋っている最中に、薄ら笑いを浮かべた敵どもが、結構なスピードで私達の体を通り抜けた。
次の瞬間、全員が恐怖に襲われ〝ガタガタ〟と震えだす。
宙に集まってゆく霊たちに、どうにか〖右手〗を向けた私は〝直径1M〟の【神法陣】で、
「ホー、リー、レイ、ズ。」
〝直径2㎝×長さ50㎝〟といった【光線】を100コ飛ばした。
驚いた表情になっている“幽霊グループ”は、それらを悉く浴びて、苦しみながら幾つもの〖白い泡〗となり、逝く。
そうしたところで、
「神域、より、叡智の、結晶を、喚び起こ、さ、ん。」
「奇跡、の、波動よ、苦痛、を、消し、去れ。」
床に〝直径4M〟の【魔法陣】を展開したドッシュが、
「ディス、オーダー、リカ、バ、リー。」
【異常回復】を用いてくれた。
おかげで、誰もが〝ぶはぁ――ッ!!〟と息を吐き安堵する。
今度は、
「神界の輝きよ、我がもとに現れ、暗黒を照らせ。」
「ライト・ボール。」
ラッスが【光の玉】を出してくれた。
「こっちの世界の幽霊って、日中でも現れるんですね。」
こうイグルが述べたら、
「ん??」
「あー。」
「さっきのは“マリシャスゴースト”つって、魔物みてぇなもんだ。」
「簡単に言えば“通常の霊とは違う存在”だな。」
「で。」
「あんな感じのことを数回やられちまうと、錯乱して自殺しちまう。」
「そうやって仲間を増やすらしい。」
そのように説明したガオン兄上が、
「にしても。」
「ヴァイアが光属性の神法を扱えて助かったぜ。」
「なんつったって、無詠唱だからな。」
「ヤツラ、初見で躱せなかったみてぇだ。」
「あと、〝闇属性の瞬間移動で安全な所まで逃げる〟のも一つの手だから、覚えとくといい。」
〝ニカッ〟とする。
これに、
「成程。」
私は理解を示し、
「分かりました。」
イグルが頷く…。
右側のドアを開けてみたところ[トイレ]だった。
正面のほうは[リビング]で、すぐ右が[ダイニングキッチン]になっている。
[家具/食器/カーテン]は破損していた。
ダイニングの右側にも[扉]があり、[風呂場]になっている……。
[二階]には、[3つの個室]と[1つのトイレ]があった。
それと、[西への渡り廊下]も。
おさらいとして、東が[港]だ。
なんにせよ。
私達は[短めの通路]を歩きだす―。




