男装女の話の始まり
もう片方の小説が中々書き進まず、ついにやっちまいました…
こちらも更新かなり遅いので許せる方はこのままどうぞ〜
私には、前世の記憶、と言うものがあります。
…まあ、友達の少ないオタクでしたがね。
充実した生活を送っている人、例えば恋人同士をみると
「リア充爆発しろ」と呟きたくなる衝動に駆られたり、
パソコンで画像漁りをして、お気に入りを見付けてはにやけたりと、
……こんな感じの人種デシタ。
うん、自分でも気持ち悪いと思うけどね。
そんな私は今世、魔法とかあるファンタジーな世界のお嬢様に転生しました!
やったね!異世界転生だ!!
バルトロッツィ伯爵家の第二子、クリスティーナが今の私です。
初めの頃は、貴族に生まれてこれたことを喜んでいたのですが、よくよく考えれば貴族って政略結婚とかありますよね。特に女性なんか、相手を選べませんし。
……冗っ談じゃありませんよ!!
前世から人見知りでぇ!!
知らない人とは目を合わせてはなすことさえ苦痛だった私がぁ!!
どこの誰ともわからない人とぉ!!
結婚して死ぬまで一緒にいなきゃいけないなんてぇ!!
ありえないんですハイ!
……こんな風に悩みだしたのが若干三歳のときでした。
三歳の悩みじゃないというのはわかるのですが、まあ精神年齢はだいぶ成熟してますから。むしろ熟々
うんうんと唸りながらふかふかベッドの上で前世からの趣味のお絵描きをしていたところ、はっと思いつきました。
そうだ、男装しよう。
元々、私は男より可愛らしい女の子のほうが好きなのだ。
社交界は女の戦場だからね。多分その認識はこの世界でも間違ってないと思う。
女の私で近付けばライバルを蹴落とそうと陰湿な悪口とか言われるかもしれないし、そんなものに耐えられる自信はないから。
私はメンタルが弱いんだ。
可愛い女の子の汚い部分なんて見たくない!!
それに男装が趣味の令嬢を嫁に貰おうとする物好きもいないだろうしね!
幸い、貴族の男の人の見本には、父と兄がいますし。
初めて出来た女の子の私を溺愛している父と誰が見てもシスコンな兄、二人に憧れているフリをして色々真似しましたとも。仕草だって完璧ですよ。
ああ、あと父は騎士団長らしいというのを五歳の時知って練習風景を見学したりしました。
父に憧れる可愛い娘は勿論父直々に剣の稽古を付けて貰いましたよ!!
本当は魔法も習いたかったのですが、魔法を使うにはそれ相当の精神力集中力が必要らしく、どんなに早くても十歳からじゃないと習えないらしいです。
え?家にある書物を読みながら一人で練習してましたけど?
なんてったって私精神年齢だけは熟々ですから。
どうやら魔法というのは使えば使う程キャパシティーが増えるらしく、それを知ってからは毎回毎回自分の魔力がすっからかんになるまで魔法をつかってました。
チートフラグ乱立ですね。
私の認識では男の人は総じて可憐な女性を好みます。
まあそうでない人もいるとは思うんですが。
うん、逞しい女に需要なんて来ない!!
これできっと私は独身街道まっしぐら!!
ぐっと拳を握った私は、人生というのはそう上手くいくものではない、というのを後から思い知るのだった。
導入部分ですね。お兄ちゃんはシスコン