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【特別編も完結】草食勇者と淫乱バーサーカー  作者: 風祭 憲悟@元放送作家
特別章 裏切り女剣士と見せつけられたハッピーエンド
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特別最終話 奴隷プロデューサーとリッコの贖罪

「おはようございます、リッコプロデューサー」

「今日もご苦労様です、頑張ります、プロデューサー」

「おはようみんな、今日のステージもよろしく頼むわね」


 アイドルたちが入って行くのを確認し、

 ふうっ、とモップを立ててため息をつく私。


(ロビーや廊下の掃除、頑張らなくっちゃ)


 ここはミリシタン大陸、

 ブラヌシアタ名物のデレスアリーナ、

 オープンして十周年、すっかり観光客で満員が当たり前となった。


(私はここの、雑用奴隷兼プロデューサーよ!)


 ティン=トーキタ社長に指名された時は嬉しかった、

 まるで私達の子供のようなアイドル達……もちろん年上も居るけど、

 でも、でもこれが私の新しい人生、そう、やり直しの、もちろん冒険者も続けているけれども。


(……フラウがまた私を睨んでいる)


 十年経ってもいまだに、たまに睨まれている私……

 当然よ、それだけの事をしたのだもの、フラウも生涯、雑用奴隷でしょう、

 私がプロデューサーになった事を快く思っていないかも知れないけど、仕事量が増えただけ、ただそれだけなのに。


「リッコ!」「あっミジューキさん!」

「今日は夫婦で観に来ちゃいました、てへ」

「そう、楽しんでらしてね」「それじゃあ」


 隷属の首輪が無い、

 解放されて嫁いで行ったミジューキ……

 彼女は早い段階での謝罪が認められて、三十歳になる目前で解放、嫁に行ったわ。


(アヴァカーネ家の手駒としてらしいけど、それでも良かった)


 そう思っていると、

 今度はアヴァカーネ家に嫁いで行った……


「リッコォ、今日はデレスさん達が来るから、真面目にやるんだよぉ?」

「ええわかっていますハービィさん、許して貰えないからこそ、誠心誠意」

「子供達もいっぱい、いーーっぱい来るからね、ちゃんと世話もするんだよぉ?」


 そう、ハービィは十年前、

 被害者である面が多くて、早々に許された、

 結果、男爵家からの本来の行先である、イリオン兄さんの第四夫人に納まった。


(生涯奴隷の私は『義姉さん』さんて言えない、言う資格が無い)


 今となっては冗談、

 笑い話として、ハービィからは、


『リッコに虐められてたおかげだよぉ!』


 とか言われている、もちろん本気にはしていない、

 でも、私には全ての罪を償わなければいけない、そう、一生をかけて。


(もうひとり、私のせいで奴隷になった元メイド長は……)


 うん、今日も社長秘書として働いている、

 トーキタさんが社長に任命されたタイミングで奴隷は解放された、

 私やフラウが解放されない限りはまだ、と言っていたが、逆にそういう我儘も奴隷には許されない。


「十周年記念公演、デレスちゃんの子供……」


 そう呟いてみる、

 本当に沢山の子供達、

 そして本当に幸せそうなデレスちゃんのハーレム。


(本当なら、私達の子供だったはず……)


 そういった子供達も笑顔で迎え入れるのが私の仕事、

 もちろんデレスちゃんや、その奥様、ハーレムの皆さんも、

 誠心誠意、笑顔を込めて……これが私の、デレスちゃんを裏切って捨てた罪と罰。


(そうよ、永遠に続く……贖罪よ)


 全ての罪を被ると言っていたクロウ(ジャンゴ)は、

 逆に全ての罪を私に残してさっさと死んで逃げた、騙された私の罪、

 本当に自分の快楽しか考えていなかった、愚かな私……何度眼鏡を拭いても、事実は変らない。


「リッコさん」「あっ、社長!」

「デレスオーナーが、皆さんが間もなくお見えです」

「もうですか」「はい、屋敷へ行く前に、今のうちに演者の皆さんに挨拶をと」


 ……うん、精いっぱいの笑顔で迎えよう、

 裏切り者として、奴隷として、生涯消えない十字架を背負って、

 これ以上ない罪悪感で胸をいっぱいにして、私が手放した愛しい、愛する、元婚約者の……デレスちゃんに。


「フラウさん」

「ええ、わかっていますとも」


 おそらく私と同じ笑顔で迎えるフラウと、

 扉を開けた両脇に立って待つ……入ってきたらはっきりと言おう、

 ごめんなさい、幸せそうで良かった、これからもお幸せに、全ての意味を込めて……!!


『ようこそ、デレスアリーナへ!!』


==============================================


 以上でリッコの特別編も終りとなります、

 蛇足になってしまいましたが、どうしてもリッコへの『ざまぁ』の結果を、

 こうやって書き記したい想いが残っていたため、書かせていただきました。


 ネトコンへの応募も一応しておりますが改めての完結です、が、

 もし皆さんが希望なさって続編を読みたいというのであれば可能性は残しておきたいなと、

 その場合は唐突にここでまた続きが書かれるかも知れません、その時はまたよろしくお願い致します。


 なお、まったくの新作をまた始めさせていただきました!

『捨てられ貴族の公園造り ~婚約者もメイドも寝取られ危険な荒野に追放された僕は、

 前世を閉じ込めた箱を開けて未来型都市公園で暮らします~ ざまぁもあるし地域猫もいるよ!』


 すでにスタートして第一章が終了しております、毎日更新予定、

 今回は全10万文字の約50話とコンパクトに仕上げるつもりであります、

 もしよろしければ読んであげて下さい、ついでに作品ブックマークや★評価★も是非是非。


 ということで、御読了、ありがとうございました、ぺこり。

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