1-2.税務署行ったらギャングに襲撃されてました···
本日2話目の投稿です。この前に1話投稿してますので、先にそちらからご覧くださいね〜。今日から始まった新作ですよ〜!
オレ、芹沢公太は、ひょんなことから異世界エーレタニアへ拉致されてしまったのだ···。
目の前にいる神を名乗るふざけた連中のせいでこんなひどい目に遭ったんだ!思いっきり文句を言いまくった!
「はあっ!はあっ!」
「いや〜、すごい人だなぁ〜!さすがボクが見込んだ人だよ〜!これだけ罵声を浴びせることができるバイタリティあったら、このエーレタニアでた〜のし〜く過ごせるだろうね!」
「オレとしては胃が痛いんだけど···。オレと同様に元の世界からこうやって犠牲者を出しちゃったし···」
「へーきへーき!ちゃんと地球の神様の承認得てるからね〜。外部の世界の人をボクやエレくんがご招待するのは問題ないからね〜」
「招待ってか、完全に拉致だけどな···。オレもそうだったけど」
こいつら···。あんだけ文句言ってやったのに、逆にバイタリティあるって言いやがったぞ?こりゃ、何言ってもまともな回答にはならんわ···。
どうもオレは元の世界にはもう戻れないらしい。自分を神様って言ってるこのエレってやつも、どうも地球出身のようだな。オレが文句言ってる間、気の毒そうな顔をしてやがったからな。その後、なんか開き直ったような顔にもなってたぞ。
はぁ〜、もうどうでもいいか。とりあえずあのチラシの件を聞いておくか。
「それで?オレに何をやらせようってんだよ?まさか、チラシに書いてあった税務署長をやれって言うんじゃないだろうな?」
「その通りだよ〜!」
「···マジかよ。で?どんな仕事なんだよ?」
「言葉の通りさ。税務署の署長になって住民から税金を搾り···、ゲフンゲフン!税金を納めてもらえるようにする人たちを取りまとめるお仕事だよ」
「なんで異世界の人間にそんな仕事させんだよ?」
『前の署長』がいなくなったんだってさ。そこで、『外部から連れてきて欲しい!』って神頼みがあったので、それを叶えるためなんだよ」
「おい!?ちょっと待てや!そいつが神頼みしたからオレがこの世界に呼ばれたのかよ!?」
「そうだよ〜!」
「マジでふざけてんな···」
「あ〜、その気持ち、よくわかるわぁ〜。オレの時も似てたしなぁ〜。オレの仕事はこの世界の神様だったけど」
「神頼みで税務署長をお願いするって、どういうことだよ···。まぁいいか。理系だったから数字扱うのは問題ないぞ」
「よかったぁ〜!」
「ただし!条件がある」
「なんだい?できることとできないことがあるからね」
「もしかして、この世界は魔法があるのか?」
「もち!使えるようになりたい?」
「そりゃな。できることが多いほうがなにかといいからな」
「はい!どんな魔法でも使えるようにしておいたよ〜。それじゃあ契約締結ってことで」
「は?契約···?」
「そう!この世界に縛る契約!」
「なん···、だと?まさか!?魔法使えるようにしてなかったら帰れたのか!?」
「いいや?帰れないよ?」
「もはや何でもありだな···」
「それじゃあ用意した家へ転送するね〜!税務署の場所はテーブルの上に案内書を置いてるから、それを見て明日行ってね〜!」
そう言うと、また景色が変わって見たことのない家の中にいた···。
もういろんなことがありすぎて、わけがわからんわ···。
外はお昼過ぎだったようだ。テーブルの上には案内書の紙が1枚と···、なんじゃこりゃ?『異世界エーレタニアの歩き方』···?
まるで旅行先の情報をまとめた有名な本じゃねえかよ···。
そしていろんなグッズが置かれていたんだ。とりあえず本を読んでみるか···。思いっきりページ数少ないけど。
なになに〜?
・魔法はイメージができてれば簡単です!
・スマホが普通に使えます!身分証とかも全部スマホ1つだけで完結できます!
・文字は脳みそにインストールしてありますので心配は無用です!
・のんびり異世界スローライフをお楽しみ下さい!
···ほんと、説明が大雑把すぎぃ!解説にもなっとらんじゃないかよ!?
はぁ〜。まぁいいか。わからんことは都度聞けばいいか。明日には税務署に行って仕事の説明を受けなきゃならんのだよなぁ〜。
こんな状況で大丈夫かよ?って、そんな心配したところでどうにもならんよなぁ〜。
まぁ、とりあえずやれるだけやることにするか。それしかないしなぁ〜。
翌日···。
「···え?ここ?」
案内書に書かれていた場所にたどり着いた。『城北税務署』。お城の北にあるからだそうだ。安直だなぁ〜。税務署はそこまで大きくない建物だけど、かなり汚なかった···。
なんか投げつけられた跡もあったぞ···。そりゃ、税務署なんて住民からしたら金を取られる役所だもんなぁ〜。いい気分にはならんだろうなぁ〜。
入口で立っていると、中から人が出てきた。
って!?出てきたってか逃げてるような顔してるぞ?何があったんだ?
「あの〜、すいません。何かあったんですか?」
「あぁ!?強盗だよ!」
「···は?強盗?」
「そうだよ!さっさと逃げないと、有り金全部巻き上げられるか命が巻き上げられるぞ!?」
おいおい···。税務署に強盗が来るんかい!?そりゃ納めた税金があるからなんだろうなぁ〜。普通は振込だろ?って···、異世界に振込なんてないか。銀行があるかもわからんし。
税務署の前の通りを歩いている人たちは、そんなに気にしてなかったな···。どういうことだよ?
「あの〜、ここに強盗いるそうですけど、警察呼ばないんですか?」
「『けいさつ』って、もしかして憲兵のことかい?呼んでも来るまでにいなくなっちまってるよ。それにここを襲う強盗は入手したお金をスラム街へ配ってるからな。下手に手を出したらオレたちまでスラム街の連中に目をつけられちまうだろ?」
···うわぁ〜。それって、まんまギャングじゃねえかよ?住民もギャングの肩を持ってるってことは、国を信用してないって事だろ?
···この国、もうダメじゃね?
どうしようかな~?逃げ出したいけど、逃げたらあのナビってやつが何かしてくるかもしれんしなぁ〜。
そう思っていると、中からまた人が出てきた。今度は大柄な男で···、右手に武器もってやがるぞ!?こいつが強盗か!?すると、強盗がこっちを向いた!
「ちっ!シケた金しかねえじゃねえかよ!?···ん?なんだお前?何目つけとんじゃ!?」
「えっ!?オレ!?見てませんって!」
「あぁ!?じっとオレをにらんでたじゃねえかよ!バカにしてんのかぁ!?」
「してませんって!オレはここに用事があって来ただけですって!」
「あ?ここに?って事は、お前!金持ってんだろ!?有り金全部出せや!」
「お金持ってないですって!」
「じゃあ金持ってないやつがなんでここに来てんだよ!?」
「ここで今日から働くからですって!」
「ここで?ほほう〜!ならお前、今から人質な!」
「えーーー!?ちょっと!」
こうして初出勤は、ギャングに人質として囚われることから始まったんだよ···。
ホント、どうなることやら···。
ボロカスに文句をコウくんは言いましたが、エレくんとナビくんには通用しませんでしたね。エレくんなんかは微笑ましく思ってしまう様子でした。本人も同じ思いを抱いて神様やってますからね(笑)。
さて次回予告ですが、ギャングに捕らえられてしまったコウくんですが、どうも命に時間制限があるようです。ギャングが恐れる『取立人』が帰ってくるまでだそうでした。どうやってピンチを切り抜けるのでしょうか!?
本日は夜にもう1話投稿します。こちらはいつもの21時過ぎではないかもしれません。というのも、会社の飲み会に参加してるので、場合によっては飲み会の最中に投稿する可能性もあります。
どうぞご了承ください。




