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中国5日目

中国5日目


そういえば初日にこの大学の学生からメモの切れ端を渡されたことを思い出した。

皆の手前その場で見ることはしなかった宗助、ポケットにしまい込んで4日が過ぎた。

ようやく何が書かれているのかを調べようと思い立ち現在に至る。

メモを手渡した人物はペジュン工業大学電子工学科2年華民秦カミンシン20歳、眼鏡をかけた女性だった。

メモを開くとそこには氏名のほかに暗号のような言葉が書かれていた。


【これって暗号?】

【よく見てください、何かシミのような部分があります】


漢字の位置や形がばらばらで、やたら文字間が空いてることにリリーさんの電子眼が反応した。

確かにそれはシミではなく文字のようにも見える。


【少し指の先に熱を集めてみましょう】

【こうかな?】


ここは大学の研究棟にあるトイレの中、まだ新しい建物は最近の建築方法を採用したらしくトイレも日本と同じ様式になっている。

本来ならばメモをもらったその日に確認するはずが、他の学生の手前確認するのに4日も経ってしまった。

だがその間メモを渡してくれた女性からは何のアクションも無いのだから余計に気になる。

メモ書きの上をわずかばかりだが温度を上げた指でなぞると、あら不思議文字が浮かび上がって来る。


【中国語だな】

(話があります、でも大学では話せません。夜にお時間を作れませんか?〇〇〇で待っています)

【デートの訳はないな】

【話してみなければわかりませんね】


待ち合わせ場所は日本で言うところのネットカフェ。

大学の仲間には自由見学という事で断りを入れて、繁華街から少し離れた商店が閑散としている通りへとやってきた。

午後8時、通りには店が数件見えるが、殆どは閉まっている様子。

その中にまだ明かりがついている店が1件あった。


【ここか?】

【そのようです】


その店は2階にあるらしく細い階段が目の前に見える。

階段を上がっていくと入り口には店員らしき人物が。


「やっと来てくれた」

「え?」

「今は本当の私ですよ」

【普段は軽い変装をしているようです】

【こっちが本当の姿ってことか】

「もしかしてここでバイト?」

「少し待っていて」


そういうとPCのあるブースへと行き誰かと話している様子。


「あ ありがとうもう、じゃあ代わるわね、迎えに来たのは彼氏?」

「違うわ、友達よ」


どうやらこの時間友人の頼みで店番を任されていたようだ。


「外へ出ましょう」

「あ 分かった」


そう言われて階段を降り、彼女の後をついていく。

大学で見た時は眼鏡をかけていただけではなく、服装も研究用の白衣を纏っていたので顔でしか判断できなかったが。

どうやら彼女は普通の女性とは言えないぐらいスタイルが良かった。


「私、SNSで活動しているんです」

「そうなんだ」

「今フォロワーが100万人いるんですよ」

【結構有名じゃん】

【見つけました、これですね】


中国国内のSNSサイト(ミンポン)MPN、総登録者数2億と言う超有名なソーシャルネットワークサイトである。

要するに彼女は有名大学の学生だけではなく、ここ中国ではコスプレイヤーとしても有名らしい。


【本格的だな】

【衣装がきわどいですね】

「ここです」


そこは8階建てのまだ新しい建物でありセキュリティシステムもしっかりしたマンションだった。

そしてエレベーターに乗り込むと彼女は最上階8階のボタンを押す。


「おかしいですか?」

「大学で見た時の姿とのギャップが激しいね」

「そうしないとすぐに身バレしてしまいますから」

「着きました、入ってください」

「君 一人暮らし?」

「いえ 半年前までは姉がいたのですが…」

「何か理由がありそうだね」

「はい、大学では話せませんから」


そして彼女の話を聞くことになったのだが…


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