第九十三話装備開発
第九十三話装備開発
「この遺体を使い迅速に冒険者達に再生封じの毒を渡すぞ!!」
「本当に君のこの発明品たちを使ってもいいんだね?」
「存分に使ってください!!」
ついに私の発明品たちが日の目を見ることに……。
「ちょっと来い」
「何よもう、せっかく愉悦に浸ってたのに」
「あのなエリー愉悦に浸るのもいいが、俺たちがここに来た理由を忘れたわけじゃないだろうな」
「忘れるわけないでしょ」
私とルーマンが研究室に来たのは再生封じの毒の発明以外にも理由がある。
私の発明品たちの利用価値を理解した研究者達が私を呼んだのだ。
な〜んてのは冗談で実際のところは、魔龍王ヴォルフガングが龍化した際にダメージを与えられる武器や道具を作るためだ。
そして私たちが知りうる限りのヴォルフガングの能力を封じるため。
今回ばかりはいつもみたく『失敗しても構わず試せばいいや』なんて軽い気持ちではしない。
失敗すれば友達が、家族が……大切な人が死んでしまう。
私にだって研究者としての意地はある。
「やりますよ、皆さん!!」
「俺がアンタらを全力で護る。任せたぞ!!」
研究者一同「うぉー!!」
そして翌日
「出来た。威力も耐久性も、たまたま近くにいた三体の魔龍族で試した。ヴォルフガング相手だと心許ないけど……これなら人型の状態で当てられれば、或いは」
「なあエリー、こんな偶然おかしくないか? たまたま魔龍族が三体も近くにいるなんて」
「うん、絶対におかしいと思う。だけどサンプルは必要だったでしょ、それに試せたから魔龍族なら一撃で殺せる威力の武器になった訳だから……複雑かな」
それにサンプルとしては少ないのが一番痛い。
殺した魔龍族が弱い部類だった可能性だって大いにありうるのだから。
それにおそらく今日決戦になる。ならば作れるだけ何でも作る。
失敗作ならまだ沢山ある。それを爆破させれば小さな森ぐらいなら消し飛ばせるから、防御系の魔法を持った冒険者に渡そう。
「ルーマン、この発明品たちを冒険者課に渡してくれない? 特に防御系の魔法が使える人たちに渡してほしいって伝えてくれない?」
「了解した。それとまだ隠してる物があるだろエリー、それも渡せ」
「でもこれは……」
「お前に死なれても俺が困るから言ってるんだよ、早く渡せ」
「使ったら、ルーマンが死んじゃうんだよ!!」
「エリーが死ぬよりいいだろ」
「……それなら条件がある」
「なんだ」
「これに身体の一部を入れて」
「この入れ物にか?」
「成功すれば蘇るから。あと一回しか使えないから安易に頼らないでね」
入れ物に身体の一部を入れた状態で死んだ時入れ物内の部位から徐々に再生する。
成功するかは三割程度だけど、保険としては無いよりはいいはず。。
「分かった。……ぐっ」
「……はい、これ。渡すけど極力使わないで」
「分かってる。というか蘇るやつどうやって作ったんだよ」
「お肉が沢山食べたくて増やすやつ作ってたら失敗したら出来た」
「……へえ、君のその発明いいねぇ。是非とも量産したいねぇ」
「……びっくりした!!」
「流石に量産しすぎたらバランスが壊れるんで、まずは二、三個にしときましょうか。材料を覚えていれば今すぐ集めますが、どうされます?」
「それなら……」
私はその時使った材料を話した。
今からでも増やせればルミエルたちの役にも立つ。
「ルーマン、もう少し手伝って」
「仕方ないな」
そしてこの日ルミエルたちが合流することとなる。
読んでいただきありがとうございます!!
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