20話テニス部の爽やかな先輩
前回のラスト美味しいよより汚くないよの方がそれっぽいなと思ったので脳内修正お願いします。
今回は平和回です。
数日前から始めた部活見学、今日はテニス部を見学するためにテニスコートまでやってきた。事前に先生から話が通っているので、姿を現すと全員が一斉に練習を止めてこっちに注目する。
「どうも、見学に来た相藤優希です」
「「「キャーキャー!」」」
テニスウェアを着ているみんなが黄色い声を飛ばす中、黒色の髪を腰まで伸ばした清楚で爽やかな雰囲気の女の子が小走りでこっちへ向かってきた。
「初めまして、私は部長の高嶺麻里奈。今日はよろしくね、相藤くん」
「よろしくお願いします」
「ふふ……」
挨拶と共に差し出された手を握り返すと、彼女は嬉しそうに微笑んだ。
数秒後、驚くべき事に自分から手を離した彼女は部員達の方へ振り向いて声をかける。
「それじゃあ、みんなでいいところを見せましょうか」
「「「はい!」」」
やる気が漲り過ぎているみんなが配置につく中、僕はベンチに座らせてもらい開始された二対二の練習を眺める。
「はっ!」
「はわわ……えい!」
カッコよくサーブを打つ麻里奈先輩とか、頑張って食らいつこうとする一年生とか。
「よっ、ほっ、はっ」
「まだまだぁ!」
他の部員の揺れる胸とか見えそうで見えない見えてもあんまり意味がないスコートの中とか。
ちなみにこれは関係ない話だが誰かさんが寛容な上、大きい胸も好き(意訳)と発言したことで普通の下着を着けたりわざとスカートの中が見えるような行動を取ったりと女子生徒たちの意識が変化してきている……計画通り。
そんな下らないことを考えていると、全試合が終了した。
「優勝は……部長チーム!」
「「イエーイ!」」
「あうう、負けちゃいました」
「おめでとー麻里奈先輩。みんなも凄かったよ」
敗北者である彼女たちの頭を撫でて慰めてあげると、次々と変な声を出しながら地面に倒れていった。そして、最後に残った先輩が期待した顔で近づいてくる。
「わたしには何をしてくれるのかな~?」
「逆に、何してほしいとかあります?」
「じゃ~あ~……」
可愛らしく顎に指を添えながら悩んでいる先輩の頭を撫でると、全身が一瞬ピシリと固まったがすぐに何でもないようにまた悩み始めた。ただし、その耳は誤魔化せないほど真っ赤に染まっている。
「……わたしと、ラリーしてくれない?」
「そんなのでいいんですか?」
「そんなのがいいんだよ。ふふっ」
という訳で、興奮している女子たちにガン見守られながら制服の上着を脱ぎ、近くの一年生に渡す。彼女は大慌てしながらも、その手は宝石を扱うかの如く丁寧に受け取っていた。
その後、周りと違って落ち着いている麻里奈先輩からラケットを受け取り、お互いにコートに立つ。
「いくよ、相藤くん!」
「いつでもいいですよ、先輩!」
「はっ!」
そして、ラリーが始まった。先輩のサーブから始まった勝負は、次第に激しさを増していく。
「噓……!」
「本当に男子!?」
この世界の男は基本的に運動をしない。だからガリかデブしかいないし運動能力も当然カスだ、みんなもそう思っていたのだろう。しかし、僕は違う。
この世界に来てから身体を鍛えているし、保護官に色々と教わっているので運動神経も良い。だから、テニス部の部長である麻里奈先輩ともいい勝負が出来る。さらに……。
「ほいっ」
「くっ!」
「相藤くん、一点!」
「「「おお~!」」」
麻里奈先輩の動きが鈍っている。理由は単純、僕のシャツが汗で透けて黒い(男性用)下着が視界にチラついているからだ。
普段は煩わしいというか違和感が凄いので下着を着けていないが、着ける日もある。それは体育の授業がある日だ。目的はもちろん、汗で濡れ透けさせて周りの反応を楽しむため。運動部の見学をする日も例外ではない。
先輩がラリーを望んだのもこれが理由だろう、これならギリギリ訴えられても許される。実力が互角なら集中力を欠いた方が負けるのが道理。という訳で、ラリー勝負は僕の勝ちに終わった。
「まさか、負けるなんてね」
(カッコいいところ見せてゴニョゴニョする計画だったのに)
「ドヤァ」
(まあ、相藤くんが可愛いからいっか。見たかったものも見れたしね)
「おめでとう、相藤くん」
「ありがとうございます、先輩」
この後は他の部活にも見学に行く予定があったので、何もせずに制服を着なおして帰った。余談だが、制服を回収する際に至近距離で下着と汗の匂いのコンボを受けた一年生は立ったまま気絶していた。
「まあ、たまにはこんな日があってもいいか」
身体を動かすのは、嫌いじゃないしね。
高嶺の花 聖母
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高嶺 麻里奈 (たかね まりな)
文武両道のカリスマ生徒会長。
年下に甘えたい願望があり、主人公がドストライク過ぎるので嫌われないように凄く我慢している。




