Case;07『ユーティカ教団②-a』
投稿が長らく途絶えて申し訳ありませんでした。また随時更新して行きますので良ければお付き合いください
英二「さて、作戦会議を始めようか…」
三枚を束にした資料が配られる
千奈「…はい」
手を挙げる
英二「どうしたの?」
千奈「一応『カルト教団』とは聞いてますが…具体的にはどういう風に害があるんですか?」
英二「それは、カルト教団としての害かい?それともコードマンとしての害かい?」
千奈「まずカルト教団としてをお願いします」
英二「まず、カルト教団とは『悪しき集団』というカルトから来ているんだ。一般的に見て異常とも思えるような教義を元に動く集団。または、その教義を信仰する集団だよ」
ここで英二が一呼吸を置く
英二「さて、問題はその『異常な教義』を受け入れる人がいるのか、だね」
確かに疑問だった。今の話では、普通はそんな話を聞く人なんていないはず…
英二「さて、普通に聞いてもつまらないしクイズ形式にしよう。…そうだね、上原君」
雪斗「…zZ」
英二「…一色ちゃん。よろしく」
資料を丸めた紙束を右手に持つ
スッパーーーン!!
かなりいい音を鳴らしながら上原君の頭に紙束が叩き込まれる
雪斗「痛っつ…なに、どしたん?」
一色「何って…?寝てたよね?」
顔は笑っている。顔は…ね。目は笑ってないよ
英二「う…うん。とりあえず、一色ちゃん。代わりに答えてあげて」
一色「…はい。では、『異常な教義』を受け入れる人がいるかですね。はっきり言うと『います』。追い詰められたり、どうしようもなくなった人は何かに縋りたくなります。ですので、その対象を『異常な教義』の対象にすれば…どんなに異常でも信仰します」
英二「そうだね。それで、問題はその付け入るタイミングが完璧な点にあるんだよね。上手いんだ。とてつもなくね」
雪斗「それで、コロッといってしまうわけね」
千奈「それではコードマンとしての害は?」
英二「そうだね、ここからが本題だよ。敵の情報だ…資料開いて」
資料を広げる。相関図のようなモノが描かれている
英二「まず可能性が高いとされているのは、神の子どもとされている『神子 齋藤天草』続いて、枝分かれしている二人『救世主 セイヴァー齋藤』『聖母 マリア嶋浦』今確定しているのは二人ですが…彼らはそれぞれ勢力を持っている。セイヴァー齋藤、マリア嶋浦がそれぞれ2系統の勢力を束ねている。私自身この2系統のリーダーもコードマンではないかと思っている…」
よく見ると、枝分かれした4つに名前が書かれているが、マリア嶋浦の所の一つは名前がない
雪斗「造さん、これ名前無いとこが一つあるぞ」
英二「これは、名前がないんじゃないんだ。名前がわからなかったんだ…」
雪斗「それは…仕方がないな…」
英二「さて、この4系統には各々役割があるんだ。まずセイヴァー齋藤の2系統をA、Bにマリア嶋浦の系統をC、Dに。まずA系統は実力派の『粛清隊』。B系統は身辺保護やいざと言う時の守りの『親衛隊』。C系統は信仰者を増やし、親交を深める『布教隊』。信仰者の教育と教団の敵になりそうな重役の暗殺をする『暗殺隊』の以上四つだ。
A系統『粛清隊』の隊長…『久我 誠二』。構成員は200人
B系統『親衛隊』の隊長…『夕波 紫音』。構成員は20人
C系統『布教隊』の隊長…『暁 優子』
D系統『暗殺隊』は…今のところ、構成員も隊長も不明だよ」
千奈「4系統…」
英二「さて、ここからが本題だよ。まずもってこの教団がこっちに向かっているってことだ。こちらでの拠点にする場所も目星がついているよ。ここを見てほしい」
机に広げられた地図を見ると、都内の全域を詳細に書かれていた。よく見ると周辺の山等の人里離れた場所に赤い丸が書かれている
英二「場所は4か所。この碑王山の中腹の介護施設跡、都市部から離れた四季荘という最近つぶれた旅館跡、藤見の湯跡地、極道の大御所…季秋邸の跡地だよ。このどれかに向かっているみたいだね。僕の推測だと今日明日中には到着するんじゃないかな」
一色「そんな!早すぎませんか!?」
驚きのあまり一色ちゃんが声を上げる。しかし、その言葉とは裏腹に、造さんは首を横に振る
英二「いや、実は問題は急を要するモノなんだ。まず、今回の教団の都内進出の引き金になったのは千奈ちゃんとパンドラの案件なんだ」
千奈「…すいません」
頭を下げる。だが、造さんが私の頭をポンポンと軽く触れる
英二「いや、今回の件に関してはむしろ大手柄といっても過言じゃないよ。レコードとしてはずっと
マークしていた相手だったからね。脅威が一つ去ったと思えば大金星だよ。千奈ちゃんも来てくれたしね」
雪斗「それはいいが、こっちに向かっているのか?その教団は」
英二「察しが良いね、その通り。」
造さんが皆の顔を見る。最後に私を見て話を続ける
英二「狙いは千奈ちゃん。そして、その周辺のコードマン全員…つまり、『Re;Code』の敵だよ」
全員が顔を見合わせる
英二「今のは分かりやすく千奈ちゃんと言ったけど、実際は『パンドラを襲撃した。または返り討ちにした犯人』が奴らの標的なんだ」
…あれ?
千奈「…すいません。一つ良いですか?」
英二「どうしたんだい?」
千奈「私を狙うのは、恐らく『コードマンが犯人だから』ですよね?」
英二「そうだね」
千奈「と言うことは、その教団はこのコードマン同士の争いに積極的って事ですよね?」
英二「そうなるね」
千奈「でも、教団内には複数人のコードマンが居るわけですよね?でもこのコードの勝者は1人…内部分裂を起こしませんか?」
英二「ソコは上手く出来てるんだ。教団の最終目的は、『齋藤天草の勝利』だよ。もっと言うならば『齋藤天草の勝利した先の未来に楽園があり、そこにたどり着く事』が団員の目標だよ」
雪斗「うっわ、『天皇様の為にー!』っつって神風特攻する兵士みたいだな」
英二「その例えはわかりやすいね。実際狂信的な信者は同じような事をしてもおかしくないからね」
雪斗「ま、マジかよ…」
英二「まあ、だからが故に『攻略』は容易だよ。神子 齋藤天草を排除。または、こちら側に引き込むこと。そして、教団の壊滅だよ」
造さんの一言でさっきよりも空気が凍りつく
千奈「排除って、もしかして…」
一色「『殺す』って事ですか…?」
英二「…最悪の場合はね。でも、それは本当に最後の手段だよ。相手は人なんだ。例え『Code;』で殺人が立証出来なくて、捕まらないとしても…殺しはダメだからね」
私はすこしホッとする。いくら作戦でも殺しを容認しない意思に、私は『確かに信頼に足る人であった』と再確認した
雪斗「…もしも殺人が本当に必要ならば。俺に連絡してくれ。その方が色々好都合だろ?」
英二「必要になるならば連絡するよ」
その後、細かな打ち合わせや拠点へ向かう人員を決めた。ある程度準備が整った段階で造さんが声を上げる
英二「さて、皆。これからは館長が居なくなって初の作戦だよ。敵はそれなりの規模だけど、千奈ちゃんが来てくれた。この攻略戦は生半可な覚悟じゃ成し得ない…気を引き締めていこう。それじゃ…」
一拍置いて皆と声を合わせる
レコードメンバー全員「「「ミッションスタート!!」」」
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