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『妖精の取り替え子』認定喰らって即寒村送り!弱小氏族次男坊の独立戦争記  作者: くろすーおーばー
第一章 幼少期(グレンガルト・トゥア編)

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19/58

17.5:ロマウバリウク(SIDE:ディドロワルド1世)

今作初の割り込み投稿です。


沢山の方に読んでいただきランキング入りを目指しています。

【ブクマ】【評価ポイント★】【リアクション】を是非ポチッとワンクリックよろしくお願いします(人´∀`o)

薄暗い小さな部屋で長脛(ちょうけい)の男は立ったまま黙って机の上の地図を眺めていた


 パチリっ、薪が爆ぜるが男は微動だにもせずトントンと大陸側の一点を指で叩く。


「陛下レイヴン(カラス)が一羽報告に参っておりますが…」

「通せ。」


 入ってきた男の顔を一瞥もすることなく視線は地図に向けたまま。

「申せ。」

「アスピコットの王が亡くなりました。」


 愛犬が男の足をせっつくと

 ふぅ、と息を吐き席に着いた。


 男はせがむ愛犬の頭を撫で終えて、初めてレイヴンに視線を送る。

「管理人が?…跡継ぎは?」


「申し訳有りません…まだ決まっては…」

 声が大きくなりかけたレイヴンを手で制す男。


「そのままでも聞こえておる。」

 レイヴンが口を噤んでも男は一人喋り続ける。


「ふむ…そうか…ならば。」

 レイヴンに向けた言葉ではなかった、自問自答が口から漏れただけだった。


 レイヴンに背を向けたまま、かがみ込んで愛犬の頬を優しく摘んで揺らす。


「北の牧草地にあと四羽…いや六羽。」

 自分へ向けられた言葉なのか独り言なのか、目も合わさぬ我が王の言葉にレイヴンは神経をとがらし、六羽の解釈に迷った。


「それは…っ!」

 レイヴンは言葉の先を紡げなかった、王の鋭い眼光が自分に向け突き刺さっていたからだ。


 たった一瞬眼が合っただけだと言うのにレイヴンの喉は(つばき)も出せぬ程に乾いてしまった。


「失礼します。アリエノール王妃陛下の御寝所の準備が整いましてございます。」

 外から掛かった声、刺さっていた視線が解かれる同時にレイヴンに対する関心もろとも消え失せていた。


「まあ良い仕事は終わりじゃ。リナに逢わねばならぬ、()()()行くぞ。」

 男はアルバと呼ばれた犬を連れて立ち上がり足早に部屋を出ていった。


 灯りを消された部屋の中で一人安堵の息を漏らしたレイヴンが部屋を後にすると扉の番をしていた近衛から一言。


「運が良かったな、奥方様に感謝しとけ。」


 ぽつりと呟かれたのだった。

しつこいようですがランキング入りを目指しています。

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