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花の贖罪 笑えと貴方は言った  作者: 雛雪
第十九章

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20/21

近づく二人

カインは一歩ずつ室内に入り、リリスの前に立ったまま言葉を選ぶように沈黙した。

「リリス……あの森で、異変が起きている」


その告げられた言葉に、リリスの瞳が鋭く光った。

「祭壇の封印が揺らいでいる。根が再び動き始めているのを感じる」


彼女の言葉に、内なる葛藤と覚悟がにじんでいた。


「それだけじゃない。侯爵家の周囲にも不穏な噂が広まっている。俺たちの動きを警戒し、目を光らせている者がいるらしい」


リリスはその言葉を飲み込みながら、ゆっくりと頷いた。

「無闇に動けないことはわかっている。けれど、放っておくわけにはいかない」


カインは視線を落とし、切実な想いを込めて続けた。

「……頼む、ひとりで行くな。あの森の中には、まだ何かが潜んでいる。君を失いたくないんだ。どんな理由があっても、俺は君の傍にいたい」


リリスはふっと微かな笑みを浮かべ、静かに答えた。

「ありがとう。あなたの言葉、無駄にはしない」


その瞬間、扉の外から侍女の足音が近づき、二人に時の流れが迫るように感じさせた。

二人の間に結ばれた覚悟は、静かに邸宅の空気を満たしていった。


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