岩堀り
ある日鳥頭の兄が自分の頭ほどもあるキラキラ光る石を持ってにんげんの所を訪ねた時の事でした。
にんげんは鳥頭の兄がこんな綺麗な石をどうやって手に入れているのか聞いてみたのです。
そうしたら鳥頭の兄は、「えっとね、あのね、山には岩を掘る兄弟がちょこちょこ居てね。それでこういう石が掘り出せたら取っておいてってお願いしてるんだよ。それで時々僕はその兄弟の所を周るわけ。すると甘くて美味しい石が手に入るんだ。」と言いました。
それを聞いたにんげんは、「へー。そんなに山を掘る兄弟居るんだ。皆何のために掘ってるの?」と聞きました。
鳥頭の兄はそれに「い、岩を食べたくて崩してるのとか、岩を削って砂みたいにして自分の体の堅さにうっとりしてるのとか、色々だよ。」と答えます。
「へぇ、色んな兄弟が居るんだねぇ。」と言うにんげんに、鳥頭の兄は「そ、そうなんだ。だから僕も助かってるんだけどね。にんげんちゃんも山掘らない?皆楽しそうだよ?僕は片手が頭を持つので塞がっちゃってるからできないけど……」
そう言った鳥頭の兄に、にんげんは、「んー。私湖の傍にいるのが多いからなぁ。山はちょっとね。魚の姉が寂しがるだろうし。山掘りには参加できないや。」と断りました。
鳥頭の兄はそれを聞くと、「さ、魚の姉が寂しがるのかぁ。それは良くないよね。うん、それなら仕方ない。でも、ちょっと掘りたくなったら犬に言って僕を探してね、岩を掘ってる兄弟を教えてあげるから。」と言って、後はキラキラの石を二人で鑑賞することにしました。
その後しばらくしてにんげんは試しに岩堀りを一回やってみようと鳥頭の兄の紹介で岩堀りをする兄弟と対面して掘り方を教えてもらいましたが、にんげんの体では掘れませんでしたとさ。
体の強度の違いで爪が痛くなって止めた、という事です。




