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のんびり

 ある日、犬が早駆けをしていったのでにんげんは一人で森を歩いていました。

その時遠くからにゅうっと伸びてしばらく木々の上の葉を揺らして、するすると縮む影を見つけました。

 にんげんはその不思議な影はなんだろうと思って、その影の方向に歩いていきました。

するとその先にいたのは首の周りの皮をたぷたぷに余らせた、犬の半分ほどの大きさの蜥蜴だったのです。

 にんげんは、「こんにちは!私にんげん、あなたも兄弟?なんて言うの?」と聞きました。

するとその蜥蜴はのんびりとした動きでにんげんに向き直って、これまたのんびりとした声で答えました。

「こんにちはにんげん。私は首長蜥蜴といわれる兄弟だよ。はじめましてだね。」

 首長蜥蜴の兄の挨拶ににんげんは元気良く、「はじめまして!」と返した後、にんげんは「ねぇ首長蜥蜴の兄、さっきにゅって伸びてたのは首長蜥蜴の兄だよね?どこが伸びてたの?」と聞きました。

それに対して首長蜥蜴の兄はのんびりと、「首だよ。僕の首は伸びるんだ。普段はこんな短いけど、伸びる時はぐんと伸びるよ。」と言いました。

 にんげんが、「どこまで伸びるの?」と尋ねると、首長蜥蜴の兄は、「さて、どこまでだろうねぇ。これ以上伸びないって言うところまで伸ばしたことがないからねぇ。試してみようか?」と言います。

そんなわけで首長蜥蜴の兄に首を限界まで伸ばしてもらうことにしました。

 するすると伸びる首は細くなることなく太さを保ったままで伸びて行き、それにつれて首の根元の皮の余りが徐々に無くなっていきました。

そしてそばに立っていた木の一番上からもう半分ほど高いところで上の方から、「これ以上伸びないねぇ。」と言いました。

 首を戻した首長蜥蜴の兄に、にんげんが、「ねぇ、首長蜥蜴の兄はなんで首を伸ばすの?」と言うと。

「それはね、木の上のほうの瑞々しい葉っぱを食べるためだよ。僕はあの柔らかい葉っぱが大好きなんだ。」と首長蜥蜴の兄は言いました。

 そこでにんげんが、「そっか、高い所にあるものを食べるのが好きだから首伸びるんだね!良かったね首長蜥蜴の兄!」というと、首長蜥蜴の兄は「そうだねぇ、よかったよかった。」とのんびり答えました。

 実を言えばこれは逆で、首が伸びて高い所にある物を食べたら美味しかったので好きになったのですが、首長蜥蜴の兄は、まぁ些細なことだろう、と気にしないでにんげんに話を合わせたのでした。

 この後はにんげんを頭の上に乗せて首を伸ばせるか、とか。

首長蜥蜴の兄が高い所の葉っぱを取ってきてにんげんに食べさせてみて、うえーとなったりとか。

色々のんびり試して楽しみましたとさ。

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