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おやつ

 にんげんは木の実や果物について考えました。

なぜなら甘い物だけではお母さんの乳と甘味が違うだけで、基本は同じ甘いです。

これだとなんだか物足りなくなる、と分かったからです。

そこで他の味の木の実や果物を食べてみる事にしたのですが…

 まず苦い実、これはどうやってもダメでした。苦味は苦しみとでもいうかのようにどうやっても楽しめません、すぐぺっとしてしまいます。

 次にすっぱい実、これは少しずつならちょうどいい刺激になるということが分かりました。特に、果肉を食べるのではなく実の一部をかじりとって汁をすするのが一番いいと。

そしてすっぱい実を食べるようになってからしばらくして、すっぱい実を見るとそれだけでよだれが口の中に出てくるのを感じるようになりました。

にんげんはコレを食べたいから出るのだと思いました。

 さらにしょっぱい実ですが、コレも少量なら食べられるようになりました。余り多く食べると舌が変になってしまいそうなので、食べる時は一欠け二欠け程度ですが、とにかく味の幅は広がりました。

 そして最後に味の無い木の実です。味が無いなら食べる意味は無いように思えますが、これは食感がにんげんを魅了しました。

もちもちのぷるぷるです。それを噛み潰した時の感触はなんとも楽しく、にんげんを虜にしたのです。

ですが味がしないというのは味気ないもので、にんげんはコレをどうにかしようと思ったのですが、しばらくどうしたらいいか分かりませんでした。

 ですが、他の味の実と一緒に食べるというのを考えてから、閃きました。

木の実や果物の味は潰したり絞ったりすると出てくる汁にも味があります。これを味の無い木の実にかければいい、という事に気づいたのです。

 これによってにんげんのおやつは格段に豊かになりました。

甘いのすっぱいのしょっぱいの、その日の気分で選び放題です。

 こうしてにんげんは木の実や果物が大好きになりましたが、余った分を食べさせられる犬はすっぱいのやらしょっぱいのやらで顔をきゅうっとくちゃくちゃにするのでした。

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