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にんげんのせのび

 にんげんが犬の横に立って、うんうんとうなりながら背伸びをする。

犬は「またなんの遊びを始めたのか。」と聞いてみました。

そうしたら人間は「遊びじゃないよ。」と言います。

どういうことか聞いたら、人間は「あーうーん、うー。」と唸るばかり。

こういう時こそお母さんです。

早速にんげんを乗せてお母さんのところへ行った犬は、にんげんがなにを言いたいのかお母さんに聞きました。

お母さんは答えました。「犬よりにんげんが“大きくなる”のは“いつ”なのか聞きたいのよ。」と。

にんげんは「しばらく、おーきくなる、いつ?」と繰り返しましたが、しばらくしてこくりと頷くと、お母さんに「おーきくなる、いつ!」と元気に聞きました。

お母さんはまた答えました。「にんげんが犬より大きくなる事はありません。」と。

ソレを聞いたにんげんはがっかりしていましたが、犬は尻尾を振って嬉しそうでした。

それを見たにんげんは尻尾にしがみついて、「なんで嬉しそう。」と頬を膨らませていいました。

犬は牙を剥いて笑うと、「にんげんがちっちゃいままならずっと乗せていられるからだ。」と答えました。

にんげんはその答えに目を輝かせてたちまち機嫌を直して犬の毛皮に埋もれるように抱きついたとさ。

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