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 にんげんが森の木に生っている果物を食べます。

そしてその種をそのあたりに放り出そうとして犬に止められます。

にんげんは、「どうしたの?」と聞きます。

すると犬は、「果物を食べてそのまま種を捨ててはいけない。」といいます。

何故止められるのかにんげんには解りません。だから聞きました、「どうして捨てちゃいけないの。」と。

 すると犬は突然手近な木の根元を掘り出して、見る間に木を一本倒して、咥えて脇にどけてしまいました。

そしてにんげんに言いました、「この穴の中に種を入れてみろ。」と。

 にんげんは素直に穴の中に適当に種を放り入れました。

するとなんという事でしょう、見る間に種からは芽が出て根を張り小さな若木へと成長していきました。

 にんげんがびっくりしていると犬は、見たか。適当に種を放り出すとこの森ではこんな具合にすぐ育つ。木はある程度場所が空いていないと枯れてしまうから、実は食べても種は噛み砕くなりして木にならないようにしなければならない、と言います。

 そういわれる間にも育ち続ける気に目を奪われながら、にんげんは犬のいう事をちゃんと聞こうと思ったのでした。

そして、木って私よりずっと育つのが早いものなんだ!とちょっと勘違いをしていましたとさ。

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