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お洒落

 ある日にんげんは猫と出会いました。今日の猫は肩に蔦で結んだ紅い果物を掛けています。

そんな猫はにんげんを見るとしばらく顎に肉球を当ててなにか考えているようでしたが、口を開きました。

「にんげん、君は女の子なのだからお洒落を憶えた方がいいね。森の外では女は着飾る物だった。姉や妹達に聞き入れられたことは無いがね。」と。

 にんげんはおしゃれがなんだか解らず犬に聞きたいなぁと思いしましたが、今日は犬は居ません。

そこでなんだか難しい言い方をする猫に聞いてみたのですが。

「いったろう?着飾る事だよ。なに、そこから解らない?しかたないね、ちょっと待って居たまえ。」と猫はどこかへ行ってしまいました。

 ですが待って居ろといわれたのでにんげんは待ちました。

そしてぼーっとして影の傾きが少し変わるほど時間が経った後、猫が戻ってきました。

そしてにんげんの髪に花を挿しながらこういうのです。

「これ、綺麗な物を身につける。これが着飾るだよ。憶えておきたまえにんげん。飾れば少しは見れるじゃないか。」と。

 にんげんは自分がどんな姿になっているのか解りませんが、なんとなく猫にはほめられたような気がしたので頭に花を飾るといいんだと思いました。

それ以降、にんげんは犬が居る時は毎日お願いして花畑へ連れて行ってもらい、頭に花を飾るようにしましたとさ。

花の甘い香りに、鼻の良すぎる犬はちょっと顔をしかめたりしていましたけれどね。

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