2.
やってしモータ感がある
あれから3か月。
一か月前に勇者召喚があったそうだ。確か勇者の名前はユウタ・カンザキ。公表されてないだけできっとアイツの幼馴染の時雨も来ているだろう。
ところで話は変わるが私の現在の格好はくるぶしあたりまで隠れる大きいローブだでフードは目から下しか出さないいかにも怪しげな感じである。
これでもギルドでSSSと言ういかにも中二なランクをもらった。最高ランクは初代勇者のYSランク。
昔はそのまんま勇者だったけど。
ゆっくりのんびり(と言うより女子が歩くペース)で歩いていたのでキサラギに着くのに3カ月もかかった。途中で有名な魔族が出る森があったのでギルドの傭兵を雇った。はっきり言って自分一人でも行けるが変に怪しまれるのはかえって面倒だから。
そんなことを理由に私の横には2名の傭兵がいる。
一人は爽やか系の美形、ゼクス・キサラギ。もう一人がクールと言うかなんとゆうかどことなく強そうなオーラが出ている奴で、シン・キサラギ。ちなみに王族の双子で二男と三男なのであまり王位とかは気にしていないらしい。
やっぱり女1人で傭兵を雇うってゆうのもありと言えばありなんだろうがやっぱり前世のプライドがこのことを引きずって魔法で男の声でしゃべっていた。もちろん前世の声だ。
「おかげで無事にここまでこれた。ありがとう」
正直言って自分の子孫にこうやって話をしているというのがなんか不思議な感じがする。
「…最後の最後まで怪しい野郎だったな」
「それは僕も同感だね。なんたって1ヶ月もそんな格好してるんだもの」
ギルドには便利なルールがある。
「全ギルド共通のギルドのルール24条で別に素性を教える必要はないだろう」
「だがどうしてもそのローブのなかが気になるな」
「そうだよね、食事してる時も強風が吹いてる時も絶対に見せなかったもんね」
「べツに私の顔を見たって何も面白くないだろう、これが報酬の銀貨50枚だ二人で分けてくれ。じゃあな」
ローブの中で空間魔法のボックスを使い、中から銀貨50枚を入れた袋を投げる。
この国の金の単位は銅貨100枚で銀貨1枚。銀貨100枚で金貨1枚。で銅貨が1枚10円くらいの価値である。つまり今回二人に払ったのは5万。まぁ、護衛はこのくらいが妥当だろう。
国に入るため身分証明書として商業ギルドのカードを提示する。ランクはA。
晴れて入国することが出来そうだったのだが、
「本当に顔を見せてくれないのか」
「ああ、私はどこにでもいそうな顔だよ」
そういって再度入国しようとするのだが、
「隙ありっ!」
背後からいきなりフードを下される。
その勢いで自分の銀色の髪がふわっと風になびかれたようになる。
フードのおかげでギルド時代も殆どの人に顔を見られていなかったのだがこんな子供だましで顔が見られるとは少々不覚だ。
二人が驚愕の表情を表す。絶句、それが今の彼らに果てはまるだろう。
まぁ、男だと思ってたのが15くらいの餓鬼だと思って驚いたんだろう。
姿が見えた以上男の声にするのは変だろう。おとなしく素の声で喋ることにしよう。
「これで気はすんだか?私は用があるので失礼する」
再びフードをかぶり門をくぐった。
side; シン・キサラギ
「隙ありっ!」
弟のゼクスが謎の人物……ロキの後ろに回りフードを捲る。
俺はどんな男なのか想像していた人物像がギルドのAランク程の青年だと思っていたのだが実際に見て絶句。
フードの中からは綺麗な銀髪をした自分たちと同年代の少女が出てきた。
はっきり言って見惚れていた。
今まで何人も貴族の娘を見て来ていたがその中の誰よりも可憐だと思った。
色白の肌にバランスの整った顔。そして綺麗な銀髪(フードの中になかに入っているのでどこまで長いかわからないが)
俺たちはその姿に何も声を上げることすらできず再びフードをかぶりあるってく彼女に対して何一つ行動ができなかった。
彼女が視界からいなくなって初めて正気に戻った。
「なぁ、ゼクス」
「なんだい、兄さん」
「俺は彼女に惚れてしまったかもしれない」
「無愛想の兄さんが、か」
心外だな、ただ今まで恋心を抱く女性がいなかっただけだ。
まず彼女ともう一度会おう。まずはそれからだ。




