第10話・超爆誕ニャン!!!
「猫耳モフモフ美少女超爆誕ニャン!!」
どこかで聞いたようなセリフとともに、猫耳モフモフ”幼女”が現れた。まあ、なんというか……死ぬほど、愛い!
「え、ライズ化? ……ベルノは猫やぞ⁉」
〔あらあら、なんてことでしょう〕
「ちょ、おま、恐竜を変身させるスキル言うてたやないか! 『あらあら』ちゃうって!」
幸せの象徴、ふわふわのしっぽと猫耳。
人間年齢で言えば五、六歳くらいだろうか。アーモンド形の大きな瞳はクリクリと輝き、ほっぺはプニプニ。
一瞬アンバランスにも思えるゴスロリ調のワンピースが、小悪魔的な可愛さをさらに引き立てている。
これはもう、食べたくなる可愛さだ。そして、萌え系を極めたような甘い声。
超萌えボな娘だ。
「はうぅ……かわゆいですぅ~」
ちなみにプチは木の上に逃げていた。猫パンチがよほど怖かったらしい。『かわゆい』と言いながら逃げるその姿も、なんだかまた可愛い。
「マジか~」
〔あら、嫌なのですか?〕
「嫌とかそういうんじゃなくて、なんかめっちゃ複雑な心境というか、思考がおいつかねぇ……」
「……なんだコイツ? 食っていいか?」
ティラノはいたずらっぽく笑いながら言う。
「やめて下さいティラノさん私のです!」
さっきまでなら本気で怒っていたこの一言に、今は笑って返せる。
それは、ウチが彼女たちに抱いていた先入観、弱肉強食に生きる野生生物への“間違った認識”に、ようやく気づかされたからだ。
♢
ベルノを助けるために丸太を渡っているとき、ふとティラノに聞いてみた。
「さっきワニを蹴り飛ばしたじゃん?」
「ああ、綺麗に入っただろ、あの回し蹴り!」
「うん。……ってそうじゃなくて。この木を切る時に使った技あるでしょ、レックス・ブレードだっけ? 最初からそれ使っていればサクッと倒せたんじゃないの?」
「はぁ? なに言ってんだオメー?」
——この時、ウチには全く予想外の返事が返ってきた。
「あんな強力な技使ったら、アイツ殺しちまうだろ?」
「でも、殺して食べるんじゃないの?」
「確かに俺様たちは食べるために殺す。だけど腹が減ってねえ時に、意味なく殺すことなんざありえないぜ?」
……ショックだった。
『野生動物は、腹が減った時しか狩りをしない』――どこかで知っていたはずなのに、まったく理解できていなかった。
彼女たちの考え方を変えようとか、押さえつけようとか、その考え自体が間違っていたんだ。
この時代を生き抜いてきた者たちの在り方を認め、共存の道を探る。
相手を理解する――こんな単純なことにやっと気がついた。
「これが、ジュラシック世代の在り方なんだな……」
♢
「ベルノ大丈夫? ウチのことわかる?」
「はいニャ! 二日ぶりのご主人様ですニャ!」
……二日ぶり!?
ベルノからしたら、トラックに轢かれてからまだ二日しかたっていないのか。
今は元気に返事してくれているけど……転生してからずっと、わけもわからず中州に一人ぼっちだったんだよな。
あのでかいワニがうろうろする場所で、二日間どれだけ不安だっただろう。
偶然か必然かわからないけど、助けられて本当によかった。
「ベルノ、ご主人様はやめてね。なんかムズ痒いよ」
ムズ痒いのは、飼い猫と会話しているという妙な高揚感のせいだ。
猫好きなら誰もが一度は思う『猫と話してみたい』――それが今、現実になっている。
なにより、また生きて会えたことが嬉しくて、顔がニヤけっぱなしだった。
「マスターさんって意外と照れ屋なのですねぇ」
「う、プチに見抜かれてる……って、もう! ティラちゃんまでニヤニヤしないの!」
「な、オメェ、”ちゃんづけ“してんじゃねえよ」
照れ隠しか喜びか、パタパタとしっぽを振るティラノ。
「ま……いいけどヨ」
恐竜もしっぽで感情を表現するなんて、歴史学者が見たら卒倒しそうな発見だ。
「ベルノ。ご主人様じゃなければ、好きな呼び方でいいよ」
「じゃあ、ネネ。ベルノのネネなのニャ!」
ネネって……姉? まあ、見た目だけなら転生猫人なのかライズ猫人なのか区別つかないだろうし。
……ママと言われたら全力で訂正するけど。
「なんにしても、これでベルノもウチのライズだ」
この笑顔は絶対に守る。もう二度と、わけのわからない転生トラックになんか轢かせない。
「そして、ジュラたまGETや! ベルノは微かに黄色っぽい白色だな」
〔……ジュラたまとは?〕
「ああ、約束珠の指輪って言いにくいからさ。ジュラシックな珠で“ジュラたま”ってどう?」
〔『どう?』と言われましても……微妙なネーミングセンスで押し切るところが、八白亜紀、とてもあなたらしいですね〕
……微妙言うな。
ベルノ→https://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/2329941/blogkey/3163824/
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表紙及び作中イラストはNovel AIで生成後、加筆修正して仕上げており、著作権は作者に帰属しています。




