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ヰセカイ=ゲンジツの幽現奇譚(ファンタズム)  作者: 哀川キリン
第一章 幕開けに紡ぐファンファーレ
5/10

『姿なき怪物』(ノーカラー) Ⅰ 

 「おーすっ。」と言いながら教室のドアを開けた。ドアは、がらららと音をだし、まるで侵入者を知らせるがごとく、俺の侵入を周囲に伝えた。

「おぉーすっ。みっちーおはよぉ・・・ええ~~っっ!!?」

「!覗茂みるも君がチャイムが鳴る前に教室に来られました!」

「しゃぁ!ハーゲン〇ッツ。」

「おい、まだ俺で賭け事しているのか。」

 皆が驚いているのは、チャイム前に来たからではなく、もちろんそれもあるが、第一の理由は、チャイムの10分前に登校してきたからだ。

「覗茂君が10分位前に登校してきた事は、今日が初めてだと思います。」

「あのねぇ、俺だってそう言う事ぐらいあるさ。」

 こいつはまだましな方だ。問題は――――

「いぃえ!この前のハーゲ〇ダッツをまだ貰ってませんから、ノーカンです~。」

「あぁ?オレが買ったから、〇ーゲンダッツは貰えんだろ?」

「ノーカン!」

「あぁ?・・・買えばいいんだろ買えば。」

(・・・それだと、プラマイゼロじゃ・・・)

「それならよろしい。」

(いいんだ。それでいいんだ。)

「よし、先生にも、おごれ、ハーゲンダ〇ツ。」

(先生まで・・・っていつの間に来たんだ!)

「そう言えば、覗茂君、昨日買いに行かれましたライトノベルは、無事にかえましたか?」

「あぁ、無事に――――ではないな。えぇと、どっかに落としちゃって――――

「それは大変です。誰かに盗まれていなければさいわいですが。」

(昨日の事、どうやって伝えよう?てか、伝えていいのだろうか?)

「そういえばタッキー、昨日また白ぎつねの目撃情報があったんだって!」

「ん~?なんだそれ?」

「ん、白ぎつねか。今、結構けっこう、聞く名だな。なんなんだ、それ。」

(もう話題変えてるのか、はやいな・・・って)

「おい!俺にも詳しく教えてくれ。」

「わぁっ!急に驚かせないでよ。こっちはみっちーの10分前登校に、充分に驚いたんだから。」

「おや、そんなに、早く、来たのか。成長、したな。」

「そうじゃなくて、白ぎつねの事だよ!」

「おやおや、こっちの世界に興味がおありで。ならば説明しよう!」

 そう言うと、少し踏ん反り返り、偉そうな教授の様に説明しだした。

「白ぎつねとはね、『世界の声』以降いこうに出てきた都市伝説としでんせつ的なものでね――――

「『世界の声』の代行者エージェントと呼ばれているのですよ。」

「私が説明しようとしたのにぃ~。」

 『世界の声』の代行者エージェント、その言葉だけで異形いぎょう偉業いぎょうなものだと即座そくざに理解できるほどの重大じゅうだいな情報だ。

「それでね、最近化け物を見た、つまり、この世ならざぬものを見たと言う人が沢山出てきたのよ。」

 この世ならざぬもの、あの影の様な――――

「それらのものに、白ぎつねは制裁せいさいを下してるって話だよ。」

「僕の聞いた話では、白ぎつねはとある組織の武力要員ぶりょくよういんだと言う話でしたよ。」

「それでね、――――

キーンコーンカーンコーン、チャイムが鳴った。

「よし、ホームルームを、始めるぞ。席に、つけ。」

「ああ、いいところだったのにぃ~」

「じゃあ、また放課後あたりに話してくれ。」

「ではまた。」

 龍城たつきが席に座る直前に言い放った。

「てか、同じクラスだろーが。毎回なんだその帰り際の雰囲気は。」

      △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

 時がたち、夕暮れへ移り変わり放課後になった。

「やっと終わったぁ~」

「今日は掃除がないですからね。すぐ帰れますよ。」

「じゃあ、そろそろ帰ろっか。」

「そうだな。オレはよる所あるから先、かえっぞ。」

「先生のお使い?あっ、俺も菜護梨から頼まれてたんだ。あぶねぇ。」

「なごっちゃんから、偉いねぇ~。」

「ではお気よつけて。」

「そんじゃぁ、またな。」

「きーつけろよ。」

 教室にエリカと真昼まひるを残し、龍城たつきと帰る事にした。

 しばらくすると、龍城たつきが、

「・・・なぁ、トウヤ。」

「龍城?どうした。」

「いや、気のせいかもしんねぇが。」

「ん?」

「今日、ずいぶんと機嫌きげんが良いな。なにかあったんか?」

 図星だった。別に隠してはいなかったが、話ずらい事だったので話せなかったが、龍城にならと思い、

「・・・白ぎつねをみたんだ。」

「へぇ~。だからか。食いつきが良かったのは。」

「昨日、巨大な影の形をした怪物をみたんだ。それを気になって追って行ったら、白ぎつねがいて、助けてもらい、ラノベられた。」

 ぶっ、と龍城がイチゴオレを吹き出した。

「マジか。なんかきぃてた話とちげぇな。」

「信じるんだね。結構以外けっこういがい

「しつれーな奴だな。何年つるんでると思っているやがる。そんぐれぇ分かるさ」

 そう、龍城とは幼稚園からの腐れ縁だ。よく近所からは兄弟と間違われるほどだった。菜護梨もよく、たつにいしたっている。多分、俺よりうやまわれている。残念なことに。

「そうだな、『非日常』に憧れてたもんな、おまえ。あぶねぇ事はすんじゃねぇぞ。」

 そう言って、龍城は念を押した。

「じゃあ、さっさと買ってかえっか。」

「そうだな。菜護梨のやつ、すぐにいじけるからなぁ~。はぁ。」

      △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

幕は開けた、どうするかは自分次第だよ。我愛しい生きとし生けるもの共よ。

ファンファーレはまだ鳴り止まぬ。さぁ、行け、進め、我愛しい――――

今頃ちょっとだけ人物紹介~ドンドンパフッパフッ・・・

覗茂橙冶 (みるも とうや)のことを「みっちー」と呼ぶのは~♪

きらり光る八重歯と共に、元気に駆ける、男勝りな姉御肌~♪

天御 エリカ (あまみ えりか)


覗茂を君づけして呼ぶのは~♪

女子か男子か男の娘か~、声でも判断できないよ♪(ズボンはいてるけど・・・)

我妻 真昼 (あずま まひる)


一人称がオレ、作者も間違えちゃう事がありそうでひやひやするよ。

ちょっとガラがわるそうで、金髪に染めてる、ら抜き言葉 (を話す予定)

九条 龍城 (くじょう たつき)


クールにCOOL♪単語などを片言で喋る this is cool

九条 麗子 (くじょう れいこ)


・・・このぐらいかな?

まだまだ増える?登場人物♪

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