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序章 Ⅱ

 ある日の事、あの声が聞こえた。その声は、まるで外国の鎮魂歌(レクイエム)を聞いているような気持になった。なぜか、心落ち着き、和(なご)んでしまった。意味も解(わか)らない言葉なのに・・・だ。

 まぁ、そう言う事ぐらいは結構(けっこう)誰にもあると思う。例(たと)えば、クラシックやロックを聞いてるとき、意味が解からなくても癒(いや)されたり、盛り上がったりするだろ?・・・え?しない?・・・まぁ、気分的(きぶんてき)にはそんな感じだ。

 ただ、あの声と『世界の声』は違(ちが)った。あの声が鎮魂歌(レクイエム)だとすれば、『世界の声』は讃美歌(ヒム)だ。

 俺たちは、『世界の声』に賛美(さんび)、祝福(しゅくふく)されたのだ。生きとし生けるものが空を見上げ、耳を塞(ふさ)ぎ、はたまた目を輝(かがや)かせて聞いている者もいた。

 あぁ、『世界の声』よ、この世界は何に変わる?どのように変わる?はたまた、人間の方が変わるのか?『非現実』的な日常になるのだろうか?―――――俺の夢、諦(あきら)めきれなかった夢、生涯(しょうがい)の夢。やっとだ、世界は受け入れてくれた。「非科学、非日常、非現実的だ!」なんて知るか、ほざいてろ。そんな事言ってるから抜け出せないんだよ。常日頃(つねひごろ)、当たり前だと思っていた事の、『非』に。

 これからどんな事があるか、この先どんな事があるか。

 世界が後押(あとお)ししてくれた。世界が俺たちの門出に、讃美歌(ヒム)を歌ってくれた。

        △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

この時の少年は知らなかった、と言うより知る由(よし)もなかった。

この先の出会い、戦い、苦悩や苦痛。

因果はすでに少年達に絡みついている。

応援(エール)は与えないが、翼(エール)は与えた。

この世界を救って見せろ。

我(わが)愛(いと)しい、生きとし生けるもの共よ――――――――

序章はこれで終わります。次回からは1章の幕開けです。

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