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あふたー(???+γ1) 強行突破してこないで

 やった。成し遂げた。無事に査読が終わった。後はこれを出版社に返送してっと。…ふわ。やば。眠。寝よ。ZZZ……







「コンコンコンカチャッ。ここで勉強させてください!」

「元気がよくて結構なの」


 ??? え。待って。こっくり。突っ込めよ。どう考えてもノックもせず、セルフSEだけで、返答もないのに入ってきたとこに突っ込んでよ!



 て、あれ。何で声が出ないの!?



「じゃ、アタシたちに志望動機を聞かせてもらおうかしら」


 色々と待って。理奈(メリーさん2号)。どう見てもその子、学生よ? 志望動機とかでうちの研究室に入る入らない決めてないから。うちの学部。よくある成績ボクシング(成績順に決定)だから!



「世の中を変えるような研究がしたいです!そして、私はバイクとか車に興味があってそういう系統の研究ならなお嬉しいです!この研究室はどちらにも通じるような研究成果を世に送り出されてます!だから、いいかなって!」

「よし、採用」


 恵(メリーさん三号)!? 何であんたが採用判定下してるの!? 一番、若輩じゃない! てか、決める権限はうちにないって言って…。あぁ。なるほど。このめちゃくちゃ具合。夢ね。間違いない。



「名前は?」

「死装束(ひだりまえ)宮内大輔(くないたいふ)藤原(ふじわらの)朝臣(あそん)道無(みちなし)です!」


 戦国時代かしら。織田信長公とか、平(たいらの)朝臣(あそん)織田(おだ)上総介(かずさのすけ)三郎(さぶろう)信長って名乗っていらしたって聞くもんね。…の割に順番めちゃくちゃだけど。



 てか、そも死装束(ひだりまえ)って何…いやそも、何で書いてもないのに「ひだりまえ」って読みが死装束(しにしょうぞく)にあたるってわかってるの? こわ。やっぱ夢ね。死装束(ひだりまえ)は死んだ人の着物は左を前にするってとこから来てんでしょうけど…。



 いや、そんなんどうでもいいわね。死装束(ひだりまえ)って何。何で苗字に死って入ってんのよ。縁起が悪いってもんじゃないでしょうに。



 そして、こっくりも理奈も恵も普通に受け入れてんじゃないわよ。なるほど。じゃないのよ。



「なるほど。貴女、死装束(ひだりまえ)宮内大輔(くないたいふ)藤原(ふじわらの)朝臣(あそん)道無(みちなし)って言うのね!」

「贅沢な名前ねぇ。今日からあなたは篠宮(しのみや) 月無(さく)よ!わかったら返事をしな!月無(さく)!」


 ト〇ロかと思ってたら神隠しの方だった件。ジ〇リ違……いや、最初から神隠しだったわね。



 そして、「何であの子は震えてんのよ!」



「あ。起きたの」

「え?」


 あ。やっぱり夢だったのね。よかった。そうよね。こっくりや理奈達があんなおかしな状況放置するわけないわよね。



「起きたとこ悪いが、働け。今日は研究室見学のアポが来てんだろ」

「え?アポ?……あぁ。そうだった。でも、基本は雷が対応してくれるじゃない」

「今日はいねぇぞ」


 確かに。そして、相変わらず恵は口がお悪いように感じてしまうのは何でなのかしら。”働けカス”とか、”いねぇぞカス”って言われてる気がするのよねぇ。



 とりあえず、来る前に準b



「はーい!芽衣(めい)先生!アポ取ってた篠宮です!」

「げぶっいったあーい!」


 あっ。やべ。倒れ……。何かつかめ…あ。あった。んだけど、これつかんだら駄目だったやつぅ!



 ドンガラガッシャーン!



 机の上から色々落ちてきた上、体に何かかかったぁ! 怪異でよかった。普通に労災案件! まぁ、5Sしっかりしてろって話なんだけど。



「なかなかにぎやかなお目覚めだな」

「相変わらず恵は辛辣で草なの」

「それが恵らしさなのかしら」

「ぷぎゃーげぶらっは」


 ??????? 



「大丈夫か。芽衣。お前からの報復がないが」

「色々と待って。とりあえず、心配してくれてんのが河童だけってどういう状況?それはそれとして〆るけど」


 とりあえず、手ごろなのをぶん投げ……って、アブな!? スマホじゃない! 落ちたけど無事よね? こんなん浸水させれんわよ…。



「はぁ。で。確認させてね。今って、どういう状況?わたしの中では、学生が見学に来るって言うからその準備してたら、勢いよくドア開けやがって激突した。とっさになんかつかもうとしたら机の上に敷いてた紙で、色々巻き添えにしてぶっ倒れたとこで終わってんだけど」

「変な夢見てるの」

「働きすぎだと思うのかしら。怪異だし、死にはしないとは思うけど、お大事してほしいのかしら」


 こっくりと理奈に死ぬほど心配されてる…!?



「さっきの問いに答えると、現状、椅子で寝てた芽衣が飛び起きて、盛大に地面にずっこけた以外に問題は起きてねぇよ」

「あぁ、ありがと。恵。んで、今日はアポ取られてたわよね?」

「なの」


 よかった。そこは合ってたのね。じゃあ、時間……はそろそろね。



「とりあえずあたしは実験に必要な薬品足りないから、学生実験室の方からパクってくるのかしら。よろしくー」


 がちゃっとドアを開けて出ていく理奈と入れ替わりで入ってくる女。



「はーい!私、アポ取ってた死装束(ひだりまえ)宮内大輔(くないたいふ)藤原(ふじわらの)朝臣(あそん)道無(みちなし)でーす!」


 なるほど。そう来たかぁ。



「色々と言いたいことはあるけど、開いてても、開いてるドアノックするなり、外でお伺いを立てるなりしてから入りなさい。篠宮(しのみや)月無(さく)」

「バカな。何故、私の名前を!?」

「アポ取ってきてるメールにばっちし署名してたじゃない」


 口に出したら問題だから言わないけど、あほなの? さっきの夢では忘れてたわたしもわたしだけど。



「月無を”さく”と読めるなんて……!」

「あのねぇ。わたし、腐っても准教(准教授)よ?あんたの前に立って教鞭取ったこともあんだし、ふりがな付きの名簿も大学からもらってる。そんときに覚えたわよ」


 大学によっては、名簿に振り仮名ないとこもあるらしいけど。うちはある。



「んで、……」

「いえ、言っちゃってください!是非!あらん限りの罵倒を!」

「苗字ならともかく、名前で言葉遊びしてたら覚えるわよ」

「あー。足りない!」


 いや、言えないわよ。何求めてんのよ。心の中でならいくらでも言えるけども! 月が無い→新月。それとほぼ同義の朔の読みを取って、”さく”。「なかなかのキラキラネームだなぁ」とか、「今日のこの子の行動見てる限り、蛙の子は蛙なのよね。やってることが頭のねじ数本ぶっ飛んでるとしか思えない」とかさぁ!








「あ。起きたの」


 ????????????。はい?



「待って。今、わたし、寝てた?」

「なの。そろそろ見学者が来るから起きてくれててよかったの」


 ふむ。時間は進んでない。となると……、先手打ちましょうか。バァン! と研究室の扉を開け放つ。



「あ!芽衣先生!ちょうどよかった!」

「いや、その手はもう食わないわよ。篠宮月無。貴女、普通にわたしらの敵側の人間よね」


 ……なんでこいつキョトンとした顔してんのよ。



「わたしに意味わからん術かけて無限ループさせてたでしょ。ぬら爺もいるのにそこぶち抜いて、研究室を急襲しておいて何もないって言うつもり!?」

「あぁ。なるほど。とりあえず私を研究室に入れてくださいよ」

「い……うん?」


 あれ。まさかとは思うけど。



「ボイスレコーダー持ってない?」


 あ。舌打ちしやがった。思いっきり。おい。



「ぬら爺ー」

「はいはい」


 ぬら爺がなんかの術で容赦なくボイスレコーダーを停止&初期化! なんか対抗しようと思ってたみたいだけど、無駄だったみたいね!



「とりあえず、部屋に入りなさい」


 よし、入ったわね。んで、ドア閉めてと。



「あんた普通に陰陽師とかの家系で、術が使えて悪い妖怪とかしばき回す実働部隊でしょ。なのに何で、わたしを無限ループさせてまでやることがこの研究室に入ってまともに研究することなのよ!」


 意味わかんないわよ! 無限ループさせて思考鈍らせて言質取るとかそういうの狙ってたんでしょうけど。正攻法で来なさいよ! てか、退治しに来たわけでもないくせにぬら爺の防御ぶち抜いてんじゃないわよ!



「だって、入りたい!」

「まともに入りなさいよ!」


 普通に成績バトルして勝って来なさい! いやまぁ、わたしズルしてるからあんま言えないけどさ。わたし、大学入試も研究室バトルもしてないし。



「負けたらどうすんですか!」

「負けないように勉強するのよ!てか、だいたい入ってどうすんのよ!」

「入って博士号取って、ここに就職するー!」

「今、博士に行くのはやめときなさい(真顔)」


 女子枠と女性限定公募で男女どっちも得しないから。いやまぁ、差別に耐えれるなら女性はありっちゃあり…なのかしら?



「私ならなんとかなる!」

「いや、物理的に無理でしょ。わたしの研究室でしょ?雷いるし。わたしもいるわよ。理奈や恵もいるし…」


 こっくりは幽霊みたいなもんだから関係ないとしても、人が多くて枠がっ。アカデミアの枠がないっ!



「先生たちでアカデミアの枠独占したらぁ!って勢いで昇進して?」

「何で私ならできる!って言ってた子が、そこだけ他人任せなのよ!」


 そこは「私が枠とったらぁ!」でしょ!



「ともあれ、まぁ貴方の熱意は評価する。でも、規則は規則。わたしに入れる権限はないし」

「でも、院試の時は」

「院試?あぁ。院試の出願では院の指導教員の許可がいるってやつ?あれは貴方が受かったらこの研究室でわたしが指導しますって約束するだけよ。学部の配属は関係ないわよ」


 まぁ、複数人教員いるとこだと、それ守られるのか分かんないけど。教員1人につき学生3。多くても4って振られてる研究室で、わたしの指導希望の子らだけ受かって6になったら責任持てないし…。



「むぅ。わかりましたよ。正攻法で来ます!」

「そうして。まぁ、来てもらってもわたし指導になるかは限らないけど…」

「分かってます!それじゃ!」


 ふぅ。無事に切り抜けたわね。



「なんかされてたの?」

「思いっきりね。熱意だけは評価できるわね。一応、あの子の成績見ときましょか」


 学生には伏せられてるから心配になるのもわかるけど……はぁ!?



「あの子、圧倒的主席じゃない!」


 何の心配もないじゃない!

※1研究室配属の方法は大学、学部によって変わる可能性があります。ご自身で確認してください。おそらく、ほぼ成績順でしょう。

ただ、配属時に参照する成績のつけ方は知人や友人に聞く限り異なるっぽいです。教授方も口を滑らせないので確定しませんし。勝手に多そうと思っているのがGPAだけ見る。単位数だけ見る。学部必須科目のGPAと単位数見るの3パターンでしょうか。



お読みいただきありがとうございます。誤字脱字そのほか、何かあればお知らせいただけますと嬉しいです

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