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転校生の秘密!? 2

久しぶりなんで、是非読んでって〜

そんな訳で、学校からもほど近いデパートに三人は来ていた。


「さて・・・どうするかな」


俺は思わず呟いた。ここにくる道中も、両隣は何故かギスギスしまくっていた。こっちが親睦を深めようと手を尽くしているのにこの仕打ちは無い。


「どこ行くか?」


女子が行くような店なんて俺は知らない。俺が適当に選ぶより、女子二人に選ばせた方が断然良いだろう、という魂胆だったのだが・・・、


「どこでも良いわよ」


「ボクもどこでも良いよ」


「はぁ・・・それは無いだろ」


こっちの気苦労を知らないで、のうのうと言うこいつらをどつきたくなる。まあ、そんな事をすれば完全に犯罪者だ。


「・・・じゃあ、何か欲しいものとか無いのか?」


「何?あなたがその代金を持ってくれるのかしら?」


・・・この流れは非常にやばい気がする。この流れは早急に止めないと、主に俺の懐が・・・、


「え!?良いの?・・・でも、その大丈夫?」


そんな真っ直ぐな目で、しかも上目遣いで見上げられた言葉を振り払うだけの勇気は、俺は持ち合わせていない。


「オーケー・・・。何でもドンと来い!!」


当分、昼飯抜きの強制ダイエットを行うことになりそうだ。


「・・・私は冗談で言ったつもりなのだけれど・・・」


天が何やら小声で呟いているが、よく聞き取れなかったのでスルーする。どうせ、ロクでもないことだ。


「琉がそこまで言うなら・・・甘えよっかな」


満面に無邪気な笑みを浮かべて、嬉しそうにする明。こんな顔をしてくれるなら、大見得を切った甲斐がある。しかし、立案者である当の天は俺を睨み付けていた。


「まあ、お前も遠慮するな・・・と言うか、多少は遠慮してくれないと俺が破産しちゃうんで。そこはよろしくな」


「ふん・・・。あなたに買って貰う物なんて無いのだけれどね。あなたがそこまで買い与えたいというなら、貰ってあげるわ」


「はいはい。何か欲しいもん見つけたら言えよ」


天の言葉を自然に流すと、


「どこから見て回るか」


すると、遠慮がちに明が口を開く。


「ボクは本屋に行きたいな」


異存は無いか、と天に目を向けるが、無言で先を促された。ったく・・・こいつは協調性は無いのかよ。

と、一応まとまった意見を参考に、本屋に向かう。

俺は何となく歩みを緩め、それとなく天と明を二人にし、その後ろを歩く。そもそもの目的が、この二人の仲を取り持つことだ。


・・・・・・・・・


静寂だった。

デパートの喧騒の中にありながら、この一画、俺の前方三メートルの二人は水を打ったように静かだ。

そんな感じで、一言も発することなく、本屋に到着した。

そこはデパートの本屋だけあって、手狭に感じた。広くはない店内に、雑多に本を並べている為だろうか。

棚ごとにジャンル分けされており、『小説』『漫画』『ラノベ』『地図』『国語辞典』『英和辞典』『古語辞典』エトセトラ。

いやいや、何で辞典がこんなに細かく、しかも棚を一つずつも使って置かれているんだ。そこだけ、種類豊富でも需要は少ないはずだ。

と、謎の区分けに首を傾げながら、二人の後に続き店内に入る。

ちなみに、俺は本は嫌いではない。むしろ好きな方だ。国語の教科書の中身なら、とっくに内容をすべて把握しているくらいには好きである。

なので、今月買いたい文語本があったのだが・・・見送るしかなさそうだ。

一人、深いため息をつき、再び前方に目を向けると、いつの間にか天がいなくなっていた。

「天はどうしたんだ?」


隣に並んで明に尋ねる。すると、明は本を手に取りながら、素っ気なく言った。


「さあ・・・知らないよ、ボクは」


さいですか。勝手に迷子になるとは、どこぞの主婦だろうか。もしくは、緑髪の剣士か。

内心でツッコミを入れ、大きくため息をついた。


「ため息をばっかりついてると、幸せが逃げちゃうよ」


隣で本を物色する明が、心配そうに言ってくる。この二人、ホントに人の気を察せないらしい。

明の本の物色を見ながら、目が天の姿を探していた。


「・・・そんなに、あの人の事が気になるんだ?」


「そりゃそうだろ。お前たちは、そんなに対人スキルが低いのかよ。こっちの心境を知って欲しいよ」


面倒臭いが、連れてきた以上、多少の進歩は欲しい。なのに、勝手にはぐれられるのは、どういう了見だろう。それを言っても、そもそも彼女たちに話してないのだから、てんで的外れな愚痴だったりする。


「(・・・琉だって、全然気づかないくせに・・・)」


本に目を落としながら呟いたので聞き取れなかった。聞き返そうかと、向き直るが、既に移動して本を漁っている。

これは、当分続くだろうか。

・・・となると、こっちはやることが無いわけだし、天を捜しにでも行ってこようか。あの迷子、もしかして自分の家にすら帰れないことを知ってたんじゃなかろうか?自覚のある迷子なら、まだ救いようがある。


「じゃ、俺はちょっくら行ってくる。待ってろよ」


「・・・、」


俺を一瞥するも、明は返事をせずに手元に目を落とす。独りになるのがそんなに嫌なのだろうか。しかし、あの迷子お嬢様を放置しとくのは、何か嫌な予感しかしない。

剣呑な雰囲気を纏う明をなるべく見ないようにし、さっさと捜しに行くことにする。

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