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地球魔力改変  作者: 443
序章 移ろい
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37.帰還命令

再び外に出た私たちに待っていたのは帰還命令だった。

魂器組が1人増えたからなるべく早くに戻って来て欲しい、ということらしい。


20時開通の扉を使わせていただき、協会本部へ戻った。

以前は使えたシャワー等はすっかり使えなくなってしまったためドロドロのまま部屋に入る。

行かなきゃいけないのはそうなんだけどこの格好で歩き回るのは申し訳ない。


増えた魂器使用者は1人と言われていたがその場には2人の男性方が待っていた。

やっさんと職員さんがなんやかんや説明し、両方がダンジョンへ入り敵と戦うことを選択した。

死にたくないならついて来い、という半強制加入の魂器組にいくおさんとひろつぐさんが入隊することになった。

いくおさんこといくさんは中太りで髪の毛が少し後退している見た目40代前半の男性。

ひろつぐさんことひろさんは痩せ型の見た目30代後半の男性だ。


なぜあだ名をつけるのか。

それはあだ名の方が若干親近感が湧いたりフレンドリー感を演出できると思っているからだ。

読んだ時に相手が嫌そうにしていないのが大前提である。


無知故の過ちを増やさぬようにビルと協会入り口に注意喚起と副作用のポスターを新たに作ってもらうことになった。

新たな後輩2人が落ち着いた後に少し交流し、その後は訓練室で戦闘訓練をすることになる。

内側で棍棒を借り、1時間ほど訓練をする。

ダンジョンに入ったことがある2人は大人しく体のスペックを確認するための訓練をこなし戦闘行為は問題なしと判断された。


22時の扉を潜りダンジョンへと向かう。

2人分の棍棒は中で調達。

それまでは私とやっさんで戦闘を受け持った。


40代、早い人は20代が半ばには身体の衰えを感じてくるらしい。

職業によって肉体の衰えるタイミングが変わるらしいがそれはそれとして新しく魂器組に入った2人の内1人はそれほど体力に自信がなかったらしい。

しかし生身とは初期スペック段違いの魂器製の身体は疲れも痛みも感じない優れもの。

失うものは多いが今は不便さと戦いながらも強度に感動している様子だ。


私はまだ目隠しをつけているが他メンバーは使用していない。

というよりもこれ以上数がないという方が正確かもしれない。

最後のひとつを失わぬようにしたい。


今はまだまだ口調も硬いがこれからゆっくりと打ち解けていけるだろう。

何せ命を預ける仲間になるのだから。

そう中学生なりに考えるのであった。


肉体的疲労はなくとも最初は精神的疲労も中々きついもの……だっただろうか?

交代交代で休憩を取る2人を見て思う。

最初は……人並みに人の視線が気になったり何か活動した後は椅子に座るなどして休憩をとっていた気がする。

体の交換を重ねる度にいつしか休みなど必要ないと考える、そしてそのようになってしまっていた。

それを考えると初めての魂器であれほど継続して動けていたやっさんは実はすごいのかもしれない。


1日夜間の2時間のみ休息をとる。

その2時間の間に継承者と会話をしたり、新たな魂器組を迎え入れたりするのだ。

魂器組がある程度増えたら部隊編成。

チームを2部隊、3部隊と増やしていくそうだ。

各小隊の隊長は年功序列のような形で決まっていく。

魂器体にどれだけ馴染んでいるか、理解があるか。

その点はやはり時間しか解決してくれないからである。

しかし人間性や指揮に問題があると判断、または小隊長変更の申請がされたらその都度変更されるらしい。

全ては私に仕事を押し付けられたやっさんの仕事であるため彼にはぜひ頑張ってもらいたい。

もちろん私なりに提案したり話を聞いたりといったことはもちろんしている。


当然魂器使用者でも魂器組に入らず、それぞれの道を行く者もある程度いる。

それに関しては各々の判断で良いと思うのだが魂器は良いものだと吹聴する者も現れた。

それによって自分の不幸を他人にも味わわせようとし、それを鵜呑みにしてしまったレベル10を突破した有望な者をこちら側に来させてしまうということが起こった。

その者は既に処理されたらしいが本当に面倒なことをしてくれる。

だが悪いことだけではない。

早速魂器の有効活用例が見つかったのだ。

それは死んでしまいそうな人に魂器を使わせることだ。

そうすることでデメリットは大きいが生きながらえれるのである。


電気、ガス、水道に加え油系まで無くなってしまった様で純人間の皆様は大変そうである。

私たちはそんな彼らを私たちなりに支えていかなければならない。

戦えば水も食料も灯りも得られるのに、そう思いながら不平不満しか言わない者(表情と動作から読み取っている)を棄ておき、ダンジョンに潜り続けた。



やっさんと私はペアになり、そこに代わる代わる新規魂器組加入者を入れてダンジョン内における休憩時間によってパーティーを割り振っていく。

魂器組の急拡大の背景にはこのような背景もある。

ダンジョン初心者は用心が足りない。

それは私もだったがやはり平和ボケ、というよりフィクションの話に影響を受けすぎていると思うのだ。

敵は簡単に倒せる、自分たちは絶対に大丈夫。

そう思い違いをした人たちが下から逃げ、助けを求めてくることが急増した。

外まで生きながらえ、《交換》で下位魂器を得れた人はめでたく(?)仲間入りできる。

しかしそうでない者の方が圧倒的に多いのである。

しかしそうしてなった魂器メンバーはすぐに死んでしまう傾向にある。

原因は魔力切れ、らしい。

《交換》は一癖ありそうなスキルだ。

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