古きアドゥナの調べ
遥か昔の音に聞く、この世の始まり、王の生まれ私の知る、その全て。
かつて誇る叡智があった。私たちは繰り返す。
古の者たち、眩い光の宝玉を作り出す。
極光は、熱さで溶かし、冷たさで凍てつかせその繰り返しで蛇の皮を逆撫でて表を硬く、鋭い棘に変えてしまった。
種は根付かず。
痛みの涙は黒い穢れを持って全てを洗い流す。
その苦しみは、地鳴りとなり悲鳴は雷鳴となり轟いた。
今や何も残されぬ。
血の一滴までしたり落ちた蛇は物言わぬ骸となり、荒野はどこまでも続いていく。
ただ一つ宝玉を除いて。
荒地に代わって、宝はその輝きで数多を生み出した。
その名は富【ニフェルト】、名声【アヴァルハス】、権力【クェザース】。
姿見えざる者たちは王【クェード】に束ねられ、光届かぬ場所をより暗く、黒く塗りつぶす。
人々は新たな母を讃えた。
忘却【オドノア】は早く、想像【マリエス】はいずれ足を止める。
彼女は気まぐれで人々に闇照らす光を与えたが、いずれ誰しもの頭から去るものであり、また、姿を現すこともあれば、永遠に現れぬ者でもある。
オドノアはゆっくりと、確実な歩みを持って訪れる。人々がマリエスに見惚れる間に、色んなものが老婆によってしまわれた。
かつての太陽、かつての大地。その全てを忘れゆく。
大地の始まり、世の理、宝の生まれ、天の罰、いかにして今に至るのかを。
私たちは繰り返す。




