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銀の大地ー神話・伝承群ー  作者: すけろくこぞう
十二王伝説:アルダ
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黒鳥

 アディムは大変イタズラ好きであった。

 裏切り者の烏をよく懲らしめては丸呑みにしたり、草陰に隠れて通りがかる人を驚かせたりした。

 そして気まぐれに一口噛んではその血を吸い上げて、アルスや父の元に贈るのだった。


 彼は鷹の元にスルリと潜り込んでは度々話を盗み聞くので嫌われていた。

 そして嘘をつくので正直者の鷲からは特にいい顔はされなかった。


 いつしか鷲を絞めて丸呑みにしてやろうとアディムが思うほどに、鷲もいつか彼を地面に叩きつけてやろうと思っていたが最後までそのときは来なかった。


 というのも鷲はその息子に殺されてしまったからだ。


 その最期は呆気なく、蛇にとってつまらない物だった。

 デナラカが間違いに気づいた頃には遅く、鷲の息子はあっという間に増長した。


 アディムはその日も泉を囲って昼寝をしていたが、空から鋭い銀の光が襲ってきたかと思うと、身体中を引っ掻かれて血が滲んだ。

 小さな鷹如きにやられるアディムではないので、すぐに全部飲み込んでしまったが、この日のことが始まりであった。


 父は友人を殺したあの鷹を殺せと命じ、片棒を担ぐこととなったデナラカを地下に閉じ込めた。

 ディアンはどちらに着くこともできずに奥深くに身を潜め、ヴィグは忠実に父の命令に従った。

 そしてアルスは立ち上がり、鷹との戦が幕を開けたのだった。

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