第8話: 「目指せ国支配！計画進行中、まずは貴族たちを攻略せよ！」
「さて、今日はさらに大きなステージに行くわよ！」
香織はオフィスの椅子にふんぞり返りながらニヤリと笑った。最近の魔法素材ビジネスが大成功し、会社はすでに国中で知られる存在になっている。だが、香織の野望はまだまだ終わらない。次の目標は――国そのものを支配することだ。
「だってさ、こんな無能な貴族たちが牛耳ってる国なんて、どう考えても私が運営した方がいいに決まってるでしょ？」
香織は得意げに独り言を言いながら、次の作戦を練る。目指すのは「経済支配」。つまり、貴族たちを味方につけるか、彼らのビジネスを潰してしまえばいいのだ。
まず最初のターゲットは、以前から香織を敵視していたバルド伯爵。彼は国の中でかなりの影響力を持つが、経済的に強いだけで、その実力は大したことがない。
「よーし、バルド伯爵のビジネスを徹底的に分析して、その弱点を突こう！」
香織は、自分のコンサルティングスキルを最大限に活用してバルド伯爵のビジネス構造を解析することに決めた。
「ふむふむ…やっぱり非効率だらけだな」
香織は伯爵の財政状況や取引先、さらには物流の無駄な部分を次々と指摘しながら、ある計画を思いついた。
「そうだ、これをやればあいつ、勝手に自滅するんじゃない？」
香織は早速動き出した。
まずは、バルド伯爵の主要な収益源である「高級衣料品市場」に目をつけた。彼の商売は、主に貴族向けの高級服や装飾品を扱っているが、実際のところ、そのビジネスは非常に脆弱だ。なぜなら、貴族たちしか買わないため、市場は限られているし、その上で無駄なコストが山ほどかかっていた。
「そんなにコストかけて作って、誰が得するのよ？しかも、今どき高級服なんて時代遅れでしょ！」
香織は即座に対策を立てた。
「よし、低価格で品質もそれなりの服を大量生産して、一般市民向けに売り出そう！」
香織の新ビジネス「異世界ファストファッション」はあっという間に大人気に。市民たちは「こんなに安くてかっこいい服が買えるなんて！」と大喜びし、次々と商品を買い求めた。
「これで伯爵のビジネス、ガタガタになるでしょ？」
案の定、バルド伯爵の高級衣料品は売れなくなり、彼の財政は一気に崩れ始めた。貴族たちも「最近の若者はファストファッションを好んでいて、我々の高級品なんてもう見向きもしない！」と嘆き始めている。
次に香織は、バルド伯爵のもう一つの収益源「土地取引ビジネス」に目を向けた。
「ふむ、土地を高値で売りつけてるわけね…」
香織はこのシステムにも目をつけ、すぐに手を打った。
「じゃあ、私がもっと安く、しかも条件の良い土地を提供すればいいじゃん！」
香織は、地元の不動産業者や建築業者を味方につけ、バルド伯爵の土地取引ビジネスに対抗する形で、自分の土地販売プランを打ち出した。
「私の土地は、購入者が自由に使えるし、税金も軽減するプラン付き！これで決まりでしょ！」
香織の斬新なプランは市民たちから大歓迎され、さらに彼女は低金利の住宅ローンを提案することで、多くの人々が家を購入し始めた。
「これで、バルド伯爵の土地取引ビジネスも一巻の終わりだわ」
伯爵はついに財政破綻寸前にまで追い込まれる。
「やっぱり、この国のビジネスは穴だらけだなぁ」
香織は成功に満足しながら、さらに次の貴族たちに目をつけた。香織の目標はただのビジネス成功ではない。彼女の最終目的は、この国のすべてを経済的に支配し、完全にコントロールすること。
「さて、次はどこを攻めようかな…」
香織は笑みを浮かべながら、新たなターゲットに目を向ける。
