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ギフテッド 旅の終着

ご覧になっている皆様ありがとう御座いました。一部はこれで終了です。実は二部も執筆済なのですが……。


この物語のエピローグとし「転生勇者のエピローグ」という作品が完結でアップされています。49話程度のショートストーリーなのでご覧になってみてください。

 眼前に街並みが見えてきた。ミーミーちゃんは少しずつ高度をおとす。恐らくあれがノールダムだろう。ミーミーちゃんは大きく街を迂回した、大きな施設が見える。高い時計台の隣に教会らしい建物、その他にも建物が連なっている。


 ミーミーちゃんはゆっくり建物群の一角に降りていった。人目につかない森、そこには小屋があった。出迎えなのか、人が数名立っている。



「マリア! 久しぶりだな マルンも……でお前誰?」


「そんな言い方ないですよぉ、カナタ様(笑)、アルカ様もお久しぶりです」


「カナタは変わらないね(笑)、アルカ、紹介してくれるかしら?」


 シオリは後ろから華やかなお姉様方のやり取りを眺めていた……というより、1人の女性に目を奪われていた。カナタ様が「マリア」と呼んだ女性である。修道服を着ているが笑い顔が……眩しい。動きが綺麗で残像が残る、そして、身体全体が七色に光っている〜ような気さえする。


「どした? シオリ おーい」


「あ、ごめんなさい……」


「マリア、最後にこの子がシオリ・フォン・イリーエ」


 目を、心を奪われていた間に他の方の紹介は終わっていたようであった。アルカ先生と同等の地位の方……シオリは改めて片膝をつこうとした。


「あら、必要なくてよ(笑) シオリ、ようこそ! 我がノールダム女学院へ 私はマリア、あなたのクラスの担任です。よろしくねっ」


「シオリです。これからよろしくお願いします……マリア先生」


 マリア先生……シオリは素敵な先生との出逢いに心から感謝した。


「そしてこちらが学園長のマルン、で……多分こっちがミル〜学園の事務長でシオリとエリンが住む学生寮の寮母でもある」


「よろしくな、シオリ、エリン!」




 一通りの挨拶が終わると、シオリとエリンはミル事務長に連れられて学生寮の方へ。学生寮は今春休み期間中で生徒さんは少ない。


「はい、ここがシオリの部屋。隣がエリンの部屋ね。荷物置いたら……ってそんな無いわね(笑)。私がノールダムの街を案内するわ。買い物もあるでしょう」


「あのー、一人部屋なんですか?」


 シオリが質問をした。学生寮に入寮するのは知っていたが、一人部屋とは聞いていない。エリンは……皇帝陛下の妹君、皇女なので分かるが。


「そうですよ。シオリはカナタ様とアルカ様の推薦があった超ウルトラスペシャルグレード特待生ですから! エリン皇女殿下に匹敵する待遇です」


 やはりお2人は凄い方なのだとシオリは再認識した。


 旅装を解いてシオリとエリンはミル事務長と共に街に出た。ノールダムという街はミルックのような活気がある。それだけではない、人族だけでなく、様々な種族の坩堝るつぼであった。帝国や共和国では見られない光景である。


「驚いた? ここは人族、エルフ族、ドワーフ、小人族、獣人、そして魔族まで多様な種族が住んでるの。とてもエキゾチックでしょ(笑) それよりも驚くのは……夜中にアナタみたいな少女が一人で歩いていても平気な程、治安がいい事かな」


「本当ですか?」


 珍しく引っ込み思案のエリンが質問をする。


「そうよ。すべてマリア様のお陰かな。この街では聖女様と呼ばれているのよ! 治安はいいけど気をつけなさい。事件が全く起きない訳でもないから」


 ミル事務長の話によると重大事案が発生するのは帝都の50分の1程度らしい。様々な種族が暮らしているが、子供達は混血が多く、人種の特徴を残しているが見た目はそれほど変わらなくなってる。そして、聖女様の元、全ての種族が平等と定められている、種族特区なのだという。


「素敵な街ですね! まさに理想郷…………」


「シオリやエリンも気に入ってくれたら嬉しいわ(笑)」


「事務長、聖女様と学園長はどっちが偉いのですか? カナタ様やアルカ様も……」


「エリンは階級社会である帝国の皇女様だから、上下関係は気になるよね(笑) 何と言ったら良いか分からないけど……アルカ様もカナタ様もマリア様も勇者のパーティメンバー。だから同格かな。学園長と私はアルカ様やカナタ様と一緒に暮らしたことあるの、友達みたいに……」


 シオリも聞いているがよくわからない。


「で、階級的には誰が……」


「そうねぇ、この世界の創設者ヤマト神が1番、その友人だった勇者カイル様が2番、あとはその他大勢かな(笑)」


 帝国領内では勇者カイル様は伝記の中の英雄になっていて、存在感がなく名前が出ることはまずない。だがここは王国、実際に勇者カイル様が13年前まで存命していた国である、現勇者も含めて「勇者がいる国」なのである。


「では現在の勇者様は現在の3番ってことですか?」


「うーん、シルビア様ねぇ。やはり私達の友達かな(笑)。シルビア様はアルカ様を尊敬してるし、まあみんな仲間よ」


 現勇者のシルビア様。魔族でありながら勇者として君臨している。いつか会ってみたいとシオリは思った。




 シオリは買い物をして学生寮に戻った。ミルックで大きな事故を起こしカナタ様に拾われ帝都へ。ちょっぴりほろ苦い皇子様との初恋、そして伝説の魔法使いアルカ様との出逢い。ここまでの出来事を思い出すと……奇跡のような日々である。ミルックで殺されていた可能性もあったが、その奇跡の日々はこれからも続いていく。


 シオリは大きな期待を胸に4月の入学式に備える。

「転生勇者のエピローグ」は「ギフテッド」シリーズに繋がっていて、実は転生勇者のエピローグは「アディショナルライフ」も関連があります。転生学園ものである「アディショナルライフ」は伊集院姫編3年間とヤマト1年生編まで執筆していますが……ヤマト2年生編、3年生編は書き直ししているため、アップ目処が立ってません。伊集院姫編は綺麗に完結していますのでご覧になっても楽しめると思います。

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