第1・2節 駕籠に揺られて
だいぶ駕籠に揺られただろうか。
外を覗くと、姫路城よりはるかに大きな御城が見えてきた。
駕籠が止まった。
気品のある男性が前に進み出て一礼する。
後ろには3つも門があった。
気品のある男性:「どうぞお通りください、利休殿、古田殿。細川殿も既におみえになっております。」
困った、3つの門のどこに入るのだろう。
私:「ありがとうございます。実は最近、物忘れが激しくなりまして、会場までの道がわからなくなってしまったのですが。」
気品のある男性:「はっはっはっ。利休殿らしくありませんな。いつものように、そこの左の門から入った最初の建物が書院です。まあ、荷物置き場ですな。さぁ、一緒に参りましょう。」
私:「よろしくお願いいたします。」
誰なのだろう、この気品のある男性は。
書院には学者風の男性と、お坊さん風の男性の2人がいた。
書院に入る際、何をすれば良いか迷っていると、学者風の人が近寄って来て耳元で囁いた。
学者:「大声を出さずに聞いてください。明治・大正・昭和・平成、この単語に聞き覚えはありますか?」
私:「あっ、私の時代ですね。よくご存じで。」
学者:「茶会の後、二人でお話ししたいことがあります。なんとなく、わかりますね。」
私:「はい。よろしくお願いいたします。」
学者:「まず、こちらに座って下さい。」
私:「はい。」
気品ある男性:「何を二人で話されているのですか。ささ、正客を決めましょう。」
学者:「そうですね蒲生殿。今回は、蒲生殿が正客で良いのではないでしょうか。利休殿は次客で。池坊殿も良いでしょうか?」
池坊:「皆さまがよろしければ、それで。」
蒲生:「今日は細川殿に仕切られてしまいましたな。」
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