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すみれ色の瞳  作者: mayan
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学園祭

 


 学園祭の劇の準備、私は裏方に徹した。

 裏方といっても、衣装や装置、小道具全て業者に頼んであるので、生徒たちは提案されたいくつかの案から選ぶだけである。

 それに加え、私の意見を求める人はいないので私は準備を眺めているだけだった。


「どうしてっ!? どうしてあなたは王子なの!?」

「あぁ、ゾフィー。愛しの君は……」


 私に執務を押し付けたおかげか、王子がいつもより元気そうなのが憎たらしい。


 ……青春ね。



 私の青春は執務室で書類を捌くために削られていった。





 私は連日の代理執務で疲労困憊。

 学園祭の後のパーティーは顔を出さずに帰ってきてしまった。


「学園祭、お疲れ様でした」

「ありがとう、疲れたわ」


 劇は台詞を忘れたりタイミングがずれたりしたが、そこはご愛嬌。本物の王子による王子役に客席は満席だった。


「王子ってあんな性格なのに、人気なのね」

「女の子は基本面食いですよ」


 それにしても……


「ミスミス、ミスターが王子は分かるけれど、ミスがアメリアになるとわね」

「あぁ、それですか。あれはアメリア様が周りに圧力をかけていらっしゃったので当然の結果ですよ」

「あら、そうなの?」

「はい」

「どこからその情報を……?」

「セラフィーナ情報網からです」

「恐ろしいわね。あなたの情報網」

「脅迫なんて公にはしたくありませんから、皆さん隠してましたが、普通に拾えました」


 フィーは得意げな顔で答えた。

 ……恐るべしセラフィーナ情報網。


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